仮定法とは《現実とは違う》ことを表すための動詞の形のルールのことです。
《今》のことを表すときには《過去形》が使われ、《昔》のことを表すときには《過去完了形》が使われます。
『現実か、現実と違うのか』を判断するのはあくまでも話し手です。
これが仮定法の素晴らしいところでありますが日本人としては悩ましいところでもあるなと思います。
例えば日本語で「宝くじが当たったら、世界一周旅行をするんだ」と言ったのを聞いたとして相手がホントに当たると思っていっているのか、まぁ、当たることはないなと思っているのかは本人にしかわからないことで聞いている側が勝手に本気で言ってぽいとか当たるとは思ってないだろうなと推測するしかありません。
これが英語だと本人が当たるかもなと思っているなら『直説法』を使いますし、そんなこと起こるわけないなと思えば『仮定法』を使うので、推測ではなく相手の思惑がわかるわけです。
If I win the lottery, I will travel around the world.
これは『直説法』で、話し手は「宝くじが当たるかもしれない」と思っています。if節は現在形で表します。
If I were to win the lottery, I would travel around the world.
これが『仮定法過去』で話し手は「宝くじが当たる何てほとんどないな」と思っています。if節は過去形になっていますが現在のことを言ってます。
このように文章を見たり聞いたりするだけではっきり相手がどういう感覚でそれを話題にしているのかがわかるのであいまいな表現をする日本語に比べて相手の気持ちを理解しやすいということです。その反面、仮定法のルールがあいまいなまま文章を読んだり会話をすると大きな誤解を生む元にもなりそうです。
ifを使った仮定法
仮定法過去 現在の事実と違うと思っている事柄を表す
If + S + 動詞の過去形, S + would/ could/ might + 動詞の原形
If He were ready, we would go.
彼の準備ができていれば出かけられるのにな。
この文を事柄を事実として述べる直接法に書き換えると
He is not ready, so we won’t go.
彼の準備ができていないから出かけない。
※ if節(条件節)のbe動詞は原則としてwereを使います。口語では主語が1人称、3人称の単数の場合はwasも使われます。
主節には必ず助動詞の過去形が使われます。使われる助動詞は主にwouldです。ただし、「…かもしれない」という意味を含めたいときにはmightが用いられ、「…できる」という意味を含めたいときにはcouldが用いられます。
If I were you, I would buy this laptop.
もし僕がきみなら、このノートパソコンを買うよ。
If he studied harder, he might pass the test.
もっと熱心に勉強すれば、彼はそのテストに合格するかもしれない。
If I knew her e-mail address, I could contact her.
彼女のメールアドレスを知っていれば、彼女に連絡を取ることができるのに。
※仮定法の主節は助動詞の過去形が使われている方です。このことを意識しとくとif節(条件節)のない仮定法を理解しやすくなると思います。
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