English Talks from A Scene of Social Network
人気の映画でアクセス数を稼いで広告収入を増やそうとする人間はクレバーだよな。たしかにおいしい。自分は何もしていないのに、収入が入ってくるなんて。各映画の、かなりの内容が複数の人間から流れている。概要だけならYOUTUBEで十分楽しめる。
和訳と比べてみると、和訳って基本的に最小限の表現になっているのね。あんまり訳が多いと話についていけなくなるしね。英文法に忠実と言うよりも、話の前後文との関係性も考えていて、複文を見渡した上で、それぞれの意味合いを定義しているような感じ。意訳と言うか、意訳×意訳っていう感じ。
尚、英語はSocial networkのセリフ脚本から。役者がその場のセリフを替えていたりするので、多少の違いはある。
ERICA(以下E):You got 1600?
(1600とはアメリカのセンター試験のSATの総合点のこと。)
MARK(以下M): Yes. I could sing in an a Capella group, but I can’t sing.
(ここは、DVDの和訳だと「アカペラで歌うとか…」っていう訳になっている。この続きはMarkが一人で、Ericaの質問を無視して続く。
Erica は Mark の話題の、final clubに入るにはどうすればいいかについて相手をしながら聞いている。Markは final club に入って、特別な人にあったり、女性に会ったりするには、何か特別な能力を示す必要があると考えていて、いろいろ思案しているシーン。
そこでこういうセリフを言っている。「歌でもアカペラで歌えればいいけど、歌えないからね。」っていうこと。「だから僕はSATで1600点(満点)を取った。でも、他にも満点のヤツがいる。その中でどうしたら他の奴らと差別化できるのか?」 ともこのシーンの前後で Erica に尋ねている。)
E: Does that mean you actually got nothing wrong? (「全問正解?」と訳されている。)
M: I could row crew or invent a 25 dollar PC.
(Ericaの質問に答えていないらしい。前文を考えると、canじゃなくてcouldのほうが文法的に正しいような気もするけど、I can row crew って言っていると思う。文法的には違和感を感じるけど。文頭にもIf があるべきところかと。実際の英語では、お互いに認識があれば、省かれるのか。やはり英字幕は could だった。)
E: Or you can get into a final club.
(もし、前文が could なら、ここがOrである理由も正当性がある。)
M: Or I can get into a final club.
E: You know, from a woman’s perspective, sometimes not singing in an a Capella group is a good thing?
(ここの言い方は、日本語っぽい語順になっていると思う。英語としては倒置で、本来は、A good thing is not singing in an a Capella group.[アカペラグループで歌う事が必ずしもモテ要素になるとは限らない。]のはず。だけど、これはなんかformalな語順で、場に合わないというか、白々しく聞こえてしまうんだと思う。
こういうカジュアルな場面で、こういう言い方をすると主張は強く伝わると思う。そういう場面だと思う。)
M: This is serious.
E: On the other hand I do like guys who row crew.
(強調の do はけっこう使われる。)
M: Well I can’t do that.
E: I was just kidding.
M: Yes, it means I got nothing wrong on the test.
E: Have you ever tried?
M: I’m trying right now.
E: To row crew?
(to row a crew. なんじゃないのかっていう個人的疑問。でも、crewに船っていう意味はなかった。構成員を指す、familyのような集合名詞だった。じゃあ、このto row crewの意味は? 訳では「ボート部?」となっている。辞書だと、row だけで「ボートレースを誰々とする」という意味がある。ということは、ボート部の奴らと競争する、オトコを競う、という意味か?)
M: To get into a final club. To row crew? No. Are you, like--whatever--delusional?
(Are you delusional? は、Are you serious? くらいな感じで、「正気かよ?」っていう意味。delusion; 間違った理解。信念。思い込み。like は 「〜的な」っていう感じの日本語の感覚に近く、間つなぎの言葉で、whateverと合わせて、「…なに…その…」くらいの感じのニュアンスだと思う。)
E: Maybe, but sometimes you say two things
at once and I’m not sure which one I’m supposed to be aiming at.
(I'm not sure that ... やbe supposed to do ... は頻出フレーズ。)
M: But you’ve seen guys who row crew, right?
E: No.
M: Okay, well they’re bigger than me. They’re world class athletes. And a second ago you said you like guys who row crew so I assumed you had met one.
(a second ago, はおそらく「さっきは、」くらいの意味だと思う。)
E: I guess I just meant I liked the idea of it. (You know)The way a girl likes cowboys.
(「いわゆるそういう系統の、よくある考え方を示しただけよ。単なるメタファーで、私が実際に会って、そういう経験から言ったわけじゃない。」っていうニュアンスだと思う。)
M: Okay.
E: Should we get something to eat?
M: Would you like to talk about something else?
(ここでは、「話を逸らす気かよ?」というニュアンスに。)
E: No, it’s just since the beginning of the
conversation about finals club I think I may have missed a birthday.
(これは今のところ、見当がつかない。訳では「話が噛み合ない」となっているが、和訳はシーンについていくために、いろんな意味がはしょってある。そのためmissed a birthday がどういう意味なのかは訳に出ていない。
おそらく idiom のような意味合いを示していて、誕生日さえもハッキリしなくなってしまう程、話がメチャクチャだ、というニュアンスだと僕は思っている。)
わかった! これは、「話は長いわ、つまらないわで最悪な気分」っていうことらしい。「あんまりにも話が長いから、自分の誕生日も見過ごしてしまうんじゃないかってくらいだわ。」っていう意味らしい。要は嫌みったらしく言っているってことらしい。
思うに、彼女はもともと興味のない話に付き合わされ、Are you delusional? 「おまえ、正気かよ。(アホかよ。)」とかあんまり嬉しくない事も言われてたりして、けっこうイライラ度は高くて、それの仕返しで、こういうこともぽろぽろ言ってる事になる。
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