英語学習は、listening、writing, reading, speaking というカテゴリーに分けられますが、もうひとつ、別の視点から英語学習を観た時には違う分類分けができます。
それは、音学習と文法学習、それから単語学習です。
音学習はlistening, speaking の上達を、文法はreading, writing, listening, speaking の上達を、単語学習は主にwritingとreading、それからlisteningの上達を狙うと言えるでしょう。
単語学習におけるspeakingの効果については、実際のところ言い換え表現を知らなくてもひとつ表現を覚えておけばいいので、使う分にはそんなに語彙力は必要ないです。
重点度を◎[3]>○[2]>△[1]を使って、独断で表にするとこんな感じでしょうか?
| listening | speaking | writing | reading
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音 | ◎ | ◎ | △ | △ |8
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文法 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |12
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単語 | ○ | △ | ◎ | ◎ |9
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| 8 | 7 | 7 | 7 |29
それぞれ数字を出しましたが、これを使って少し分析をしてみたいと思います。それぞれの項目の最後に書いてある数字は、各記号の合計ポイントです。
これを見ると、文法学習が大事だということはわかりますね…。受験英語がここにこだわるのもこういうことでしょうか?
それに比べて音学習は8です。英語スキルの向上には文法学習ほど効率よく貢献をしなさそうです。日本の英語教育界が音を重視してこなかったのも、こういう理由でしょうか?
でも、文法だけで成り立っていないのも英語学習。それぞれの縦項目の4skillsのなかで、文法が占める割合は、それぞれL=3/8, S=3/7, W=3/7, R3/7です。
文法だけをやっても、完成度の半分に満たない内容です。文法だけではダメなんです。それを土台に、reading, writingには単語力を、listening, speakingには音学習が必要ということです。
音学習の時に、単語は覚えなくてもいいという書籍やインストラクターがいますが、それはつまり、こういうコンセプトの違いを意識しているからではないでしょうか?
また、中高でやらされた長文の音読、これがこの表でどこにあたるかと言えば、「reading の 音学習」です。どっちを基準にしても、それぞれ1/7, 1/8と学習効率は最悪です。speakingと捉えられる事もできますが、ここではspeakingは、精度の高い発音練習ということにすると、やはりこの分類が正しいと思います。
音読は効果的ですが、なんの為にやっているのか、意図や目的をハッキリさせたほうが良さそうです。
その他、英語学習の諸説をいろいろ考えてみると、このマトリックス、意外と矛盾していない気がします。
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