今回のネタは前回の続きです。
coconeでこんな文がありました。
The student is going to meet her friend at 3:00 p.m.
「彼女は午後3時に友達と会うつもりだ。」
これは、事前に連絡を取り合い、「午後3時に会おうね」っていう話をしていて、これから会うんだという状況です。
しかしながら、より確度の高い内容を伝えたければ、
The student meets her friend at 3:00 p.m.
の方がいいです。
現在から未来にかけてのいくつかの表現は、かなり微妙な線引きの力が求められ、中途半端な学習では混乱してしまいます。
今日を境に、今までの時制に対する感覚や認識に差が出ます。いや、
変える必要がある。
ってことで、問題。
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問. 空欄を埋めましょう。
Ms.Reeves of TEKCO Pharmaceutical, Ltd _______ to meet Mr. Hopper at the international airport when his plane arrives.
a. will be waiting
b. will wait
c. is going to wait
d. is waiting
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これは難しいー。
時制一つで、ここまで難しくできるんですね。ここまで細かいと、「どれが文法的に正しいか」というよりも、「どれがベストなのか」という問題になります。
答えは、
a の
will be waiting です。
なぜ、他の選択肢はダメなのか?
今回は、長くなってしまいますが、ひとつひとつ振り返りましょう。
A+を狙いにいくレポート並に、ウンチク垂れるで注意してください(笑)。
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まず、b。これは意志未来ではありますが、「待っているかも」的なニュアンスがあり、このようなビジネスの現場にはふさわしくありません。
「もしかしたら、忙しくて他の人に行ってもらうかも」っていう空気もありそうです。
ビジネスの現場で使うときは注意しましょう。
相手には、「スケジュール確認してないけど、きっと行けるんじゃないかな。」くらいにしか伝わっていません。
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次に、c。これはwill の言い換えとして中学で教わりますが、意味している内容に隔たりがあります。
これからは、こういう認識の元にWILLなどを使い分けましょう。
be going to do の表す未来は、比較的直近の未来であり、以前から、あるいは今すでに、そのための
計画や
準備の真っ最中で…とか、その行為のために
向かっているとか、そういうニュアンス。そこに「
意志」
が感じられます。
willは、「
思いつきの意『思』未来」というべきでしょうか。
さらにいえば、このbe going to do も、後にどういう未来時間詞が来るかで、それが
「
日時の定まらない、つまり未定の計画未来」なのか、
「
ある程度、確度のある予定」なのか、
が変わってくるような気がします。
いくつか例文や解説を見ていると、そういうことが推測できます。
I am going to see mari in the hospital.
という場合、これはそういう
意志や計画性はあるものの、日時までは決めていない、という
未定の計画未来です。
一番初めに紹介した文、
The student is going to meet her friend at 3:00 p.m.
これは、
確度のある予定です。これから3時に、友達と会う約束をしていて、会いに行くんです。
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そして、現在進行形のd。
しかしながら、ダメな理由は現在進行形だからではありません。
この形でも未来の表現ができます。
このカタチで、Cの形よりもかなり現実味を帯びてきた未来を表現する事が可能です。
ただ
その場合、on Friday at evening. とか、
何か具体性のある、直近の未来を示す時間詞が必要です。
以下は、kids-abcというサイトからの引用ですが、端的な解説なので紹介します。
I'm having a party this weekend.
• 週末にパーティーをします。
---この文を
I'm going to have a party this weekend.
としますと be going to では
パーティーをする事を決めて今準備中というイメージですが、
be ~ing [=be DOing]では
すでに招待者にも連絡済みで準備完了している感じです。
なんだかんだで、
この be DOing が一番使用される未来表現だそうです。
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で、正解のa. will be DOingですが、上記の説明から、ニュアンスが感じ取れるでしょうか?
つまり、
●未来のある時点において、[will, when his plane arrive]
●準備が完了していて、[be Doing]
●空港で
確実にゲストを待っているはずだ、[be WAITing]
という確度の高い予定であることを示している訳です。
思えば、未来というのはいつも不確実で、近づくに連れて具体性を帯びてきます。そういう風に考えれば、
不確実性もある未来=
WILL(思いつき意思未来):未定
∨
BE GOING TO DO(計画性ある意志未来):未定、予定
∨
BE DOING + 今後の時間詞(準備完了未来):予定
∨
DO + 今後の時間詞:予定
=(公に)確定した未来(≠まだ未来、現在ではない)
という事が言えそうです。
今回の事例は、この組み合わせ技だったということです。
というのが、未来表現の段階的違いの説明です。微妙な違いですね。でも、これをnativeは小学生でも区別している訳です。で、TOEICでは900点を狙える理解なんです。
現在形動詞による未来表現に加え、will + V、WILL + be going to do、be going to V、be DOing がいずれも未来のことについて表現ができて、それぞれ微妙に意味している事が違うってわかりましたか?
次回は、これを元に、実際に世界中のEnglish learnerが混乱してしまう言い回しを考えてみます。
*kids-abcのサイトです。similar expression以下の、ルートディレクトリの含まれたアドレスがうまく表示できないので、コピペしてページに飛んでください。
http://www.kids-abc.net/similar-exprssion/
will-be-going-to-ing-present.html
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