・英語が苦手な人はぜひ「自動詞・他動詞」の区別から覚えてほしい。そのとき必ず「~」付きで覚えること。例えば自動詞arriveの意味は「到着する」だが、他動詞reachの意味は「到着する」ではなく「~に到着する」である。
20年ぐらい前だが、「自動詞・他動詞」という言葉をいつごろ習うのかを調べたことがある。当時は「中3」で習う、ということが分かった。今はどうだろう、と思い調べてみた。手持ちの中3用の教科書を調べてみた…。載っていなかった。SVOCというマークもない。ただしそれらしい形は習う。例えば「make+人+形容詞」 で 「人を形容詞(の状態)にする」みたいな形があるよーみたいなものである。もちろんこれは第5文型(SVOC)であるが、「第5文型」とは習わない。少なくとも教科書では。
できれば、文型まできちっと中学生で教えるべきだと思う。しかし最低限「自動詞・他動詞」の区別だけでも教えるべきだと思う。実は、自動詞・他動詞という言葉はともかく、その違いは簡単に説明できる。
例えば
arrive は「到着する」という意味。(「
~に到着する」ではない)
reach は「
~に到着する」という意味。(「到着する」ではない)
これでいい。
きちっと「~を」とか「~に」という言葉が入るかどうかを説明して欲しいのである。
これは実は、概ね「中3の最後」になってようやく効力を発揮する。関係代名詞の「目的格」を習う時に、ようやく価値が出るのだ。
例えば
I know the boy she loves.
↑この英文は、英語が苦手な人なら100%誤訳する。よくてせいぜい「私は彼女
を愛している少年を知っている」という訳例を作る。もちろんこれは誤訳である。大誤訳。
これは love を「愛している」と覚えているから起こりやすい現象だと思っている。love は「愛している」という意味ではない。「
~を愛している」である。
I know the boy she loves.←この最後の she loves. だけの意味を考えてみよう。「彼女は愛している」ではない。正しくは「彼女は
~を愛している」である。これなら「日本語で考えておかしい」と分かるだろう。
つまり
she loves the boy. みたいに loves の後に「何か(この場合は the boy)」ないとおかしい…ということを発見して欲しいのである。英語が苦手な人はこれがまずできない。she loves. だけでも「正しい英文」だと思えてしまうのである。これを防ぐために love は「~を愛している」と覚えるべきである。
こうやって「~を」「~に」のあるなしで、単語を覚えてもらう。そうしたら、どこかで
・「~を」や「~に」がついて
ないのを⇒
自動詞
・「~を」や「~に」がついて
いるのを⇒
他動詞
って言うんだよ。
そして
「
~」に当たる名詞を「
目的語」って言うんだよ。
と教えることができる。私はこうやって必ず中学生を教えている。そうしないと英語が苦手な生徒さんは確実に関係代名詞で躓くからである。むろん私もそう習ってこなかったので、関係代名詞はつまずきまくったのである。
I know the boy she loves. 関連の話は↓こちらも参考に。
http://q-eng.com/diary/21014
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金曜日の夜11時からはいつものニコ生英文法講義。次回来週の月曜日です。
※すみません。
火曜日の更新になりました。なお内容は雑談です。
新しいシリーズ「未来の表現}の第1回目は
こちらです。
(↓目次はこちら)
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