今年も、いろんな流行語があったと思いますが、英語の観点から気になる横文字を2つ。
⚫︎レリゴー
言わずもがな、アナ雪の主題歌ですが。アナ雪、観ていないのですが、イメージは21世紀版の白雪姫というところでしょうか。お姫様万歳みたいな。あそこに出てくる男の立ち位置というのが、村上龍氏の名言「すべての男は消耗品である」を描いているようで「かなり切ない」という切り口をどこかで見ました。
周知のように、レリゴーは let it go のカタカナ読みなのですが、「あぁ、やっぱり日本人には弱音の t がラリルレロにきこえるんだなぁ」と再認識したところです。
ちなみに意味は、イメージとしては宇宙で何かボール状のものを投げたようなイメージで、無重力空間ではボールは投げた力のまま、どこまでも進んで行きます。そんなイメージです。日本語でいうと「なすがまま、なるがまま、そのまま」という感じでよかったと思います。
音の方なんですが、naitveにいわせると、どちらかというと led it goに近い、と言うはずです。
つまり、
レディゴー
のほうがnativeには近い音になる、ということです。しかしながら、レディゴーにすると、それはそれで混乱を呼んでしまいますね。
おなじみの、
Ready, go!「よーいドン!」
と、カタカナが同じで誤解を招きます。
このようにカタカナにすると、いろんな弊害が出てくるのが横文字ですね。
⚫︎クラウド
これもITの普及で盛んに聞く言葉ですが、最近同じカタカナでも違う意味のクラウドがあります。
ITのクラウドは cloud で、雲状に広がるサーバーでクライアントPCの処理を行う、という概要だったと思います。
一方、人が集まってある目的のために資金を募る、集める、という意味で使われるようになったcrowd fundというのがあります。
このcrowdは「群衆」という意味で上記のcloudとは意味が違います。どちらもネット上で運営されていたりするので、誤解を招きやすそうですね。
カタカナでは英単語のスペリングの違いが出せません。横文字が増えすぎてきて、カタカナでは音が重なる単語が出てきているようです。業界ごとにも、横文字が増えてきて、畑が違う人との意思疎通において、あるいは英語のリテラシーレベルによって差があるので、日本人同士でも意思の疎通が難しくなってきています。
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実際に私が経験した、これに近い話だと、permanent hair line という柄の鉄板サンプルがありまして、そのサンプルがたまたまカールしたヘアーラインで柄が描かれていたこともあり、お互いの意思疎通で誤解が生じていました。
日本語でパーマというと、一般にはカールした線をイメージしているそうですが、parmanent はカールしていることを意図してはいませんね。permanentは、foreverとかeternityとかの、永遠という意味です。curlはcurlです。つまり、permanent hair lineは直線でもいいわけです。
私の中では、そのpermanent hair lineが直線で描かれているのか、カールした線で描かれているのか、話し手の意図しているサンプルの柄を絞り込めないでいました。そこでお互いのイメージに食い違いが生じてしまいました。
こういう場合、話を聞きながら、パーマという言葉を話し手がどっちの意味のパーマを意図しているのかを、相手の英語リテラシーレベルとか、相手の文化文脈とかを考えながら聴かないといけません。
いずれにしても相手に恥をかかせるような失礼がないようにしないといけないので、聴く側としては、複雑な判断を人知れず、迫られます。
そろそろカタカナも限界にきているのか、と思います。
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