クジラ構文とは、
◎A whale is
no more a fish
than a horse is.
(= A whale is not a fish any more than a horse is.)
「クジラが魚でないのは、馬が魚でないのと同じである」
◎ A whale is
no less a mammal
than a horse is.
「クジラが哺乳類であるのは、馬が哺乳類であるのと同じである」
というやつで、これが全国の高校生を悩ませる構文で、ネットでも多くの質問が飛び交っています。加えて、no more/less than と not more/less than の違いについても同様のありさまです。
そのクジラ構文について、真相に少しでも迫ろうと思います。
こちらの先生は、かなり切れ味ある解説です。
http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n23167
先生曰く、
『「
鯨が魚である度合いは、馬が魚である度合いを少しも上回っていない」という意味ですが、言い換えれば、
「鯨の魚度は馬の魚度を少しも上回っていない」、これを意訳して「鯨が魚でないのは、馬が魚でないのと同じだ」とか「馬が魚でないのと同様、鯨は魚ではない」と訳されます。』とのこと。この話は納得できます。
また、このくだりの最後にある、
『「鯨が魚であるというのは、馬が魚であるというようなものですよ」』
はこの構文のベストな訳のひとつだと思います。
そして大西泰斗先生のネット上のエッセイです。これは貴重。
http://www.eigokyoikunews.com/columns/taishukan/2005/09/p...
さすがですね。事例がわかりやすい。
両者の主張を踏まえると、次の中央大学の問題は少し変わって見えてくるのではないでしょうか?
◎I am
no more able to operate the machine
than he is.
「彼がその機械をいじれないのと同様に私はその機械が操作できない。」
ということですが。私はこの訳がいい訳だとは思いません。
私なら、
「私は、彼が操作できる以上には、その機会をいじれない。」とします。
クジラ構文は最近は姿を消しているそうです。いい訳ではない、ということになったのでしょう。これを「いいから、覚えろ!」という教育をしてたら、教わる側は英語はできるようにならないですね。ここらへんの理屈を整理することが英語を上達させるポイントだと思うのですが。
no more than と not more than の違いについてはまた今度。英英辞書と native の見解を交えて書いてみたいと思います。
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