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たっつんさんの日記

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2013年
02月21日
01:58 たっつんさん

英英辞書の違いの話

今、僕が愛用している英英辞書はLONGMAN。

 実際に実物の辞書として購入したものは、これひとつ。こだわる理由はない。購入理由は一番売れているらしいから。よく使われる2000語以内の語彙のみで解説を行なっている、ということで高校生にもわかるレベルに設定されている。

 でも最近はやはりアプリ。とても便利。英英辞書を常に持ち歩けるなんて。アプリもやはりLONGMAN。理由は実物で購入したのがLONGMANだったから。

 現段階として僕は、longmanの英英(アプリ・実物)、Geniusの英和(アプリ・実物)、プログレッシブ和英・英和(mac プレインストールソフト)、Collins(アプリ)の類義語辞典を併用している。

 しかし最近、longmanの現代英英辞典を使用していて思うことがある。
 早い話が、かゆいところに手が届かない、というか…、よく女性がドン臭い男、鈍い男、物分りの悪い男に、「もぉ〜…だから、そうじゃなくて!」っていうような、あんな感じ。

 例えば、incur という単語を調べたいと思ったとする。Geniusアプリだと、

1.〈人が〉〈負債など〉を負う
2. 〈危険・怒りなど〉を招く

とある。

 これをlongmanの英英で調べると、

''If you incur a cost, debt, or a fine, you have to pay money because of something you have done.

2. if you incur something unpleasant, it happens to you because of something you have done"

となる。

「えっとぉ〜…。あんね、incur の意味を知りたいのね。わかるかな? それを incur を使って説明されても…ちょっとねぇ〜。」

っていう事態によく出くわす。
 元はといえば、Longmanのコンセプトがそうだった。2000語っていう日本の高校生、 native なら小学生低学年前後でもわかるレベルの語彙で、単語の意味を記述する mission を行い、実践的で実用性の高い表現で言葉を説明することを念頭においた、らしいから。たしかに、そういう観点ではいい仕事をしていると思う。
 でも、調べようとしている単語を使って、その言葉を説明してどうする、とツッコミを入れたくもなる。なんせわからないのだから。

 数学で言うと、例えば
 x = y × 3x - 2

 という風に、 x を説明する式の中にも x があって、その説明を入れ子状にしてある感じ。数学の場合は移項すれば、事なきを得るが、英単語の場合はそうもいかない。

 「向こうの人(native English speaker)ってこういう辞書が当たり前なの?」
という疑問すら湧いてくる。
 「国語辞典って、こんなんじゃなかったよね?」
と、日本語の辞書を思い返してみたり。

 と思い、collins、oxford の辞書をとりあえずネットであたってみた。

 ↓結果。

☆Collins
http://www.collinsdictionary.com/dictionary/english/incur...

☆Oxford
http://oxforddictionaries.com/definition/english/incur?q=...

 longmanと比べてみると一目瞭然、どちらも解説がそっけないw。しかし、無駄がなく明快な説明。一方、longman はカジュアルで、友達に教わっている感じ。


 ところでみなさんは、英語教材で売れるレベルをご存知だろうか? それはビギナーレベルらしい。ま、当然だが。なんでもビギナーが一番多いに決まっている。

 ということは、だ。Longman のさっきのコンセプトを合わせて考えれば、これが一番売れる理由も必然的に見えてくる。
 それは、「はじめて英英辞書を購入する人向け」だから。なぜなら、易しい2000語以内の語彙で説明しているから。
 でも「一番売れている」という広告文句が、いつも必ず、誰彼にも=いい商品、という風になるとは限らないですね。longman は longman で確かに良い辞書なのですが。

 ということで、英英辞書を購入する際は、こういったところの違いに目を向けてみるといいかと思います。参考までに。
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コメント

1番~3番を表示

2013年
02月23日
01:57
neginohanaさん

ありがとうございます。

勉強になりました。
Longmanがそういう観点で書かれていたとは知りませんでした。

incur の件ですが、「調べようとしている単語を使って、その言葉を説明して」いるとは思いません。

数式の例えで言えば、
「xを求めよ」に対して
他の辞書が「
Longmanは「x=3
と書いてあるようなものではないでしょうか。

If you incur a cost, debt, or a fine, you have to pay money because of something you have done.

費用や借金や罰金を incurするってことはね、何か自分がしたことが原因でお金を払わなきゃならないということなんだよ。


うん、確かに親に教えてもらっているみたいで、わかりやすいです。

これが、例えば

incur = cause incurrence

なんて書かれていたら、確かにイラッとしますけどね。

2013年
02月23日
21:43
aki.akiさん

今晩は。
一冊は持っていてもいいと思い私が買ったのはOxfordでした。ブックオフで700円。何度かしか使っていないけれども。
英英辞典を語るほど使いこないしていないのですが、国語辞典で、危険=安全でないこと・・なんて言うのには、困った経験があります。

2013年
02月24日
00:30
たっつんさん

>neginohanaさん

 コメントありがとうございます。
 感じ方には人それぞれあると思うので、私の意見に反対意見があることは必然だと思いますし、反論がある方が journal として、読者に対してバランスがとれるので質も上がりますので、違う意見は歓迎したいです。

 neginohanaさんのご意見に対する理解は、少し及ばない部分もありますが、おそらく大きくは外していないと思います。
 私自身、
 
 If you incur a cost, debt, or a fine, you have to pay money because of something you have done.

 の解説文も if の条件節ではなく、主節の部分を読めば incur の意図する内容は理解できます。

 neginohana さんは、「他の辞書よりも、丁寧なアプローチだ。」ということをおっしゃりたいのだと理解しております。それが「x=3」ということでしょう。
 私の言う、カジュアルなアプローチというところだと思います。付け加えれば、私はlongman は、言葉の定義と言うよりも「実践的なニュアンス」を伝えている、ことが多いと思います。それが彼らのコンセプトでしょうし。もちろん、それが全てではありませんが。



aki.aki さん

 コメントありがとうございます。
>国語辞典で、危険=安全でないこと・・なんて言うのには、困った経験があります。
 
 ありますね。そういうの。それで「安全」を調べると「危険でないこと。」とあったりして。
 夏目漱石はかつて小学校の国語の授業で、辞書はあてにするな、と教えていたそうです。

 私も、ある時、教授が 英英辞書から science の意味を読み上げ、
「…全然ダメ。本質的な説明になっていない。」と言っていたのを覚えています。
 その後、science[科学] の本質的定義は no bias であること、つまり「偏見のない様、を言うんだ。」という解説に、「なるほど!」と思ったのを覚えています。

 辞書を全面的に信用するな、ということでしたが、要するに彼等知識人が言いたいのは、「学業等で身につけた知識を、机上の理論で終わりにするなよ。本当の理論や知識は、現場に結びつけて、現場から学んでナンボだからな。」ということなのだと思います。

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