今、僕が愛用している英英辞書はLONGMAN。
実際に実物の辞書として購入したものは、これひとつ。こだわる理由はない。購入理由は一番売れているらしいから。よく使われる2000語以内の語彙のみで解説を行なっている、ということで高校生にもわかるレベルに設定されている。
でも最近はやはりアプリ。とても便利。英英辞書を常に持ち歩けるなんて。アプリもやはりLONGMAN。理由は実物で購入したのがLONGMANだったから。
現段階として僕は、longmanの英英(アプリ・実物)、Geniusの英和(アプリ・実物)、プログレッシブ和英・英和(mac プレインストールソフト)、Collins(アプリ)の類義語辞典を併用している。
しかし最近、longmanの現代英英辞典を使用していて思うことがある。
早い話が、かゆいところに手が届かない、というか…、よく女性がドン臭い男、鈍い男、物分りの悪い男に、「もぉ〜…だから、そうじゃなくて!」っていうような、あんな感じ。
例えば、incur という単語を調べたいと思ったとする。Geniusアプリだと、
1.〈人が〉〈負債など〉を負う
2. 〈危険・怒りなど〉を招く
とある。
これをlongmanの英英で調べると、
''If you
incur a cost, debt, or a fine, you have to pay money because of something you have done.
2. if you incur something unpleasant, it happens to you because of something you have done"
となる。
「えっとぉ〜…。あんね、incur の意味を知りたいのね。わかるかな? それを incur を使って説明されても…ちょっとねぇ〜。」
っていう事態によく出くわす。
元はといえば、Longmanのコンセプトがそうだった。2000語っていう日本の高校生、 native なら小学生低学年前後でもわかるレベルの語彙で、単語の意味を記述する mission を行い、実践的で実用性の高い表現で言葉を説明することを念頭においた、らしいから。たしかに、そういう観点ではいい仕事をしていると思う。
でも、調べようとしている単語を使って、その言葉を説明してどうする、とツッコミを入れたくもなる。なんせわからないのだから。
数学で言うと、例えば
x = y × 3x - 2
という風に、 x を説明する式の中にも x があって、その説明を入れ子状にしてある感じ。数学の場合は移項すれば、事なきを得るが、英単語の場合はそうもいかない。
「向こうの人(native English speaker)ってこういう辞書が当たり前なの?」
という疑問すら湧いてくる。
「国語辞典って、こんなんじゃなかったよね?」
と、日本語の辞書を思い返してみたり。
と思い、collins、oxford の辞書をとりあえずネットであたってみた。
↓結果。
☆Collins
http://www.collinsdictionary.com/dictionary/english/incur...
☆Oxford
http://oxforddictionaries.com/definition/english/incur?q=...
longmanと比べてみると一目瞭然、どちらも解説がそっけないw。しかし、無駄がなく明快な説明。一方、longman はカジュアルで、友達に教わっている感じ。
ところでみなさんは、英語教材で売れるレベルをご存知だろうか? それはビギナーレベルらしい。ま、当然だが。なんでもビギナーが一番多いに決まっている。
ということは、だ。Longman のさっきのコンセプトを合わせて考えれば、これが一番売れる理由も必然的に見えてくる。
それは、「はじめて英英辞書を購入する人向け」だから。なぜなら、易しい2000語以内の語彙で説明しているから。
でも「一番売れている」という広告文句が、いつも必ず、誰彼にも=いい商品、という風になるとは限らないですね。longman は longman で確かに良い辞書なのですが。
ということで、英英辞書を購入する際は、こういったところの違いに目を向けてみるといいかと思います。参考までに。
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