IT業界は基本レベルから横文字が多く、他業界のビギナーにとって、大きく、分厚い壁となっている。
もうどこからが日本語で、どこからが英語なのかわからない。まるで不勉強な学生がイデオロジカルで難解な現代文を読んでいるかのようだ。あの感覚を思い出す。
literacy=リテラシー=読み書き能力ってのはそういうことだ。音楽を勉強していない人が、オーケストラの楽譜を見たところで「読めない=理解できない」。数学が苦手な人が複雑な微積分の式を「見た」ところで、その式の意味は「読めない=理解できない」。
現代文しかり、数学しかり、業界専門用語というのは、たとえそれが母国語であっても、畑違いの人間には内容が掴めない程になることはよくある、というか常にそうだ。
ある調査で、英語の言語は26万語あって、そのうちnative speakerが把握している言語が2〜3万語で、nativeの英語言語学者で5〜6万語といわれているそうだ。だから残りの20万とかなんとかは、おそらく業界用語で埋め尽くされているのかと思われる。
これはおそらく日本語もそう。英語はその歴史から、様々なヨーロッパの言語の混合型でもあるから、裾野を広げるとそういう26万語っていう数字になるのだと思う。だから日本語の場合、最終的な数は違うかも知れない。だけど、感覚としてはそんな感じだと思う。
医療や農業、工業、サブカル、あらゆる分野の日本語を集めればそうなるだろう。
で、ビジネスや昨今のITにまつわる用語は、一般的に目にする意味不明な言葉として比較的目に触れる方だと思う。
おそらく経営、市場調査関連の人じゃないと、お目にかかることもないだろう言葉も理解しておくと、twitterなどでクリエイティブな猛者どもがつぶやく内容にもついて行ける。ここは大事。
ついでに、にわかで使っているヤツに対応することはもちろん、逆襲も可能だw
いずれにせよ、IT文化はなにしろ英語圏でプログラミングされているので、当然、それにまつわる用語も横文字が多くなる。これはいちいち日本語に変換するほうが面倒だ。
中国語は、世界から輸入してきた言葉を中国語に意訳した上で言語を形成することが多いが、IT関連のワードはどういう風に対処しているのか、興味深い。
いちいち中国語に変換していたら面倒過ぎる。哲学的な内容を日本語に変換すると、めちゃくちゃ難しくなるのと同じだ。イデオロジカルな現代文がそのいい例だ。実は数学も、日本語よりも英語の方がシンプルだったりする。やっぱり、漢字は何かと難しいイメージがつきまとう。ひらがなにすればいいっていう問題でもないけど。
なぜITを取り上げるかと言えば、それは英語だからだ。そしてさらにIT用語=現代ビジネス用語といっても過言じゃない今、ここら辺を理解すれば、英語のみならずビジネス用語まで理解できるようになる。
ITのすごいところは、ITがシステムそのものであり、それが現代ビジネスの枠組み(=フレームワーク)をサポート、形成、そしてビジネスフレームワークそのものになっている点だろう。
つまり英語=IT(=数学)=ビジネスとつながっていくわけだ。これは英語学習者にとって advantage だと思う。
プログラミングが、sonyや松下電機を生んだ日本から生まれなかったのは残念ではあるが、やはりこれがフランス語やスペイン語、中国語、サウジアラビア語だったらと考えると、震えが止まらない。
なんだかんだ、一応現段階で世界共通語となっている英語でプログラミングがされているっていうところが、世界の人たちに取っては、共通の妥協点となっている。公平に不公平、ということだ。
こう考えてみると、たかだか400年で世界に台頭し、ITで世界を制したアメリカってやっぱすげーなって思う。
そんなこんなで、いつものように
↑前置きwが長くなったけど、今日のIT用語はこちら↓
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☆
ペルソナ:
persona
辞書には、
1. 人。人格。
2.キリスト教で、三位一体論に用いられる概念。本質において唯一の神が父と子と聖霊という三つの存在様式をもつことを意味する。位格。位。→三位一体
3.美術で、人体•人体像。」
と書いてあるが、大事なのはやはり1番目。
ここから現代マーケット用語で、「対象とするべき顧客像(の人格)」というような意味になる。「客層」とはまた違う意味で、もっと具体的で個人的な属性を想定する場合に用いられる。
ターゲットとするべき顧客の性格、収入、貯蓄、ライフスタイル…みたいなことまで、データからあぶり出される様を絞り込んだ、あるいは目指すべき属性を有する「人格」を指す。
つまり、初めから売るべき相手を決め込んで、商品を製作、あるいは販売していくことになる。
☆
RFP=
Request For Proposal=提案依頼書
企業が情報システムやITサービスなどを調達する際に、発注先となるITベンダに具体的なシステム提案を行うよう要求すること
…
http://www.atmarkit.co.jp/aig/04biz/rfp.html
どういう専門ソフトが欲しいのか、エンドユーザーとしてのニーズを、技術者任せにせず、エンドユーザーがしっかり認識、把握するってことですね。
じゃないとIT技術者も何を作っていいのかわからない。出来上がってみたらニーズと違うものができてた、ってことになりかねない。
スーパーで、各通りを歩いて「何買おっかなぁ〜。」ではなく、あらかじめ何を買うのか「お買い物リスト」でリストアップしておくのに似ていますね。
ただこのRFPは、IT企業がユーザー企業にヒアリングをして作成する、ということらしいです。
最近では、ユーザー企業⇔ITコンサル⇔IT技術企業という構成になることもあるそうです。
これはちょうど、建築設計が、お客さん⇔設計者⇔施工会社(大工)という構成になっているのと似ています。建築において設計者はコンサルのような性格も持っていますから。
☆ベンダ:
vendor
辞書には「売り手、売り主」とある。
http://e-words.jp/w/E38399E383B3E38380.html
には、
「製品を販売する会社。製品のメーカーや販売代理店のこと。ある特定の企業の製品だけでシステムを構築することを「シングルベンダ」、複数の企業の製品を組み合わせてシステムを構築することを「マルチベンダ」という。」
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とのこと………………………。
わかったような、わからないような…。
ITは「具体的にどういうこと?」って思うとキリがない。ピアノやスポーツ、あらゆる学習科目同様、まずは概要から、わかる範囲でとどめておきつつもやっぱり、「具体的に言うと、どういうことなんだろう?」という疑問を持ち続けることで、ある日、その疑問が解けたりします。すぐに解決しようとしないことでしょうかね、大事なことは。
ただ、あくまでエンドユーザーとしての自覚を忘れず、踏み込み過ぎないこと、外堀から理解して行くことがポイントだと思います。
エンドユーザーとして、彼ら技術者に何を求めたらいいのか、を把握することだと思います。だから、RFP作成の仕方なんてのを、知る必要はないのです。