今回の不朽の名曲は、映画'Socail Network' のメインPV曲にも試用され、世界的地位を築いたUK band、Radioheadからの一曲。
驚くなかれ、この曲はバンド結成以前からボーカルのThom Yorke(トム・ヨーク)が書いていた曲で、これが彼らのデビュー曲[1992年]というから、どれだけ彼らがビッグバンドか理解できると思います。
昔のデビュー曲が、今日なおリメイクされ、作品性が色あせていない、という文字通り「不朽」の名曲。日本で言うならミスチルでしょうか?
これまた、世界中で様々なカバーがされている曲です。彼らの持ち味と言うのは、人間のハレとケでいうなら、ケの部分に焦点を当てた曲が多く、陰鬱な曲が多いです。
でもそれが不思議と、小説を読んでいるかの如く、静かな安らぎを与えてくれるのです。
この creep (きもいヤツ、オタク)という曲も、いわゆる高嶺の花とも言える女性に惚れた、野暮なオトコの自分っていう感じの詩。
これをPVのメインに持ってきたSocial NetworkのDavid Fincher監督はさすがです。
アコギなどのアナログ路線は、実は彼らの路線でもあったわけなんですが、2001〜3年あたりから、デジタル路線の傾向が強くなり、ボーカルのトム曰く、自分たちのアイデンティティーを問い直す時期があったそうです。
彼らの魅力は、何と言ってもライブのアレンジです。前奏が長くアレンジされて、それが前奏ではなく演奏になっているところです。
迫力満点のcreep。人生の悲哀がこもっていればこもっている程、この曲は力強く、美しくなります。
頭から、この悲しさ全開の、ピアノの強弱の効いたメロディがなぜ、こんなに恍惚とした幸福感を感じさせるのか、不思議でしょうがないです。ピアノにすると不思議な高級感が漂いますね。
ベートーベンの『運命』に匹敵するような、悲劇的な曲なのに美し過ぎます、このメロディ。そういう観点で David Fincher 監督はさすがです。
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