今ちょっとお世話になっている、クソ忙しい時間を縫って読書を重ねる上司に勧められて読んだ。久しぶりにパンチのある人文系の書籍を読んだ、って自分が普段読んでいないだけなんだけど。
タイトルは「君に友達はいらない」となっているが、副題として、The Best Team Approach to Change the World となっている。ここらへんから、内容は汲み取れそうだ。
個人的には、橘玲(たちばな あきら)氏と書いている分野は同じ。現代社会(ビジネス)論。ただ、視点は対照的だと思う。
瀧本哲史氏の視点というのは、競争の激しい経営コンサル企業でもトップカンパニーのマッキンゼーという経歴もあってか、ガンガン攻める派のポジション。非常に、モチベーションを上げるような、ケツを叩き上げられるような気分。
橘玲氏は経済小説家というだけあって、著書『残酷な世界で生き延びるたった一つの方法』では、ニヒルだったりアウトローな視点で、現代という社会が記述されている。「基本的にみんな負け組」の社会の中での生き方、みたいな話。瀧本氏が攻めの現代社会論なら、橘氏は守りの現代社会論。
で、この書籍、「君に友達はいらない」で語られていることは、ベストチームというものは、どういうものなのか、が語られている。必ずしもエリートを集めたチームが優秀なわけではなく、あくまで多様性に富んだプロフェッショナルを集める事、とのこと。
難しい抽象的な理論ではなく、具体的な事例と共に話が進んで行く。一気に読める本。朝方にかけて数時間で、目に止まるトピックを優先して8割くらい読んだ。というか、止まらなかった。
今の仕事に、何かエンジンが足りない、という人におすすめ。
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