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たっつんさんの日記

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2012年
12月30日
07:05 たっつんさん

誤植にみえて誤植じゃない文

英検1級の短文穴埋め問題にこんなのがあった。

The journalist was given confidential information on the condition that he not divulge his sources under any circumstance.

訳:「その記者はいかなる状況においても、情報元を明らかにしないという条件のもと、極秘情報を得た。」

という問題で、下線部 divulge を選ばせる問題なんだけど、僕が注目したのはそこではなく、赤字の部分。

 条件、要望や主張等の動詞、形容詞等の文がある場合の、その内容を説明するときの that 節以下の動詞は(shouldが省略されているため)常に原形ってのは頭にあったけど、これは condition っていう名詞だし、助動詞 'did' の記述漏れかなと思ってた。けど、上記のthat 節の文法が頭にあったし、condition の意味は文字通り条件だということを考えると、そういう類いの文法なんだろうな、と思ってネットで ' condition that he not ... 'で調べたら出てきた。つい3日前の記事で。

http://bostonglobe.com/metro/2012/12/27/framingham-childr...

[3段落目より]
Judge Robert Greco released Ehrlich on $10,000 cash bail on the condition that he not commit any new crimes and that he not use a computer except at a place of business for work-related purposes, prosecutors said.
訳:ロバート・グレコ裁判官は、検察側が盛り込んだ、彼がいかなる新しい犯罪にも関与しない事、さらに仕事に関わる目的以外でパソコンを使わない事を条件とする主張を受け入れた形で、アーリッチ氏を$10,000の現金による保釈金で釈放した。[くらいの感じだと思う。]


 that he didn't commit っていうのが、先に頭に思い浮かぶのが普通なんだろうけど、この場合 should が文法的にも意味的にも適当で、それゆえに省略可能なんですね。たしかアメリカ英語に限ったと思うけど。イギリス英語は should は省略しない傾向だったと思う。

 イギリス英語はアメリカ英語ほど省略しない、って確か「NHKで英会話」のコミュニティにもそんな結論があった。今回もそれだね。問題の文にも、それから事例の文にもあるけど、not ... any 〜っていう全否定の文が後に続きやすいのも特徴のようです。
 以上、一見、誤文のように見えたけど、実は誤文じゃないっていう話でした。
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