発音矯正スクールに行くことを考え、候補学校の無料体験レッスンを受けてみることにしました。これは、そのときの様子と私の感想ですが、思ったことを正直に書きたいので、教室名は伏せさせていただきます。
まず最初に行ったA校。
ここは、大阪にあって、英語の発音を発音する時の「口の形と舌の位置」をまず規定し、「その動きとしての発音」を「見て真似る」ことで身につけましょう、というコンセプトの学校です。
家から1時間ぐらいで教室に着き、待合室で待ちながら、アンケートのようなものを書きました。お飲み物サービスなどもあって、雰囲気はとてもよかったです。
受付の若い男性といろいろ話をしていると、彼はカナダに留学したことがあって、そのときにトーストマスターに入っていたということで、話が盛り上がりました。『日本人の発音、だめですよね。やっぱり発音悪いと、何を言っているのかわからないし、説得力ないし。。。」
生徒さんは私が待っている間も2~3人が出入りしていたし、ネイティブの姿も見えて、流行っている様子でした。
早速、体験レッスンに。まずシュワ(ə)の練習。そのときの舌の形は模型で見せてもらってよくわかりました。次にwaterの練習。私は「t」の破裂音を出すのを意識するあまりに、[wa]をいい加減に切り上げて[t]に行こうとする傾向がある、と指摘され、なるほどそうかそうか、と納得。
この学校では、帰国子女でも誰でも、全く同じコースを初めから受講することになるので、大体、発音マスターまで2年ぐらいかかるということ。それについては、そんなもんかな、と思っていたので、驚きはしませんでした。
ただ、(習ったこともないくせに態度悪いかもしれないけれど)、この講師の発音にちょっとひっかかるものがあったので、そばにあった英文を、『大変申し訳ありませんが、これ、読んでいただけませんか?」と頼んでみました。その講師は、「いいですよ~」と快く読んでくれたのですが、私は、その発音がいいと思えませんでした。確かに、個々の発音は間違っていないのかもしれないけど、口先の発音に聞こえたし、ネイティブたちのbooming voice とはかけ離れていました。
その瞬間、『多分、ここに来ることはないだろうな』と思いました。
講師はほかに何人もいるみたいだったから、ほかの先生の発音についてはなんともいえないけど、この講師に当たることも当然あるわけだから、その人の発音をいいと思えなければ、習う気になれません。
受付の人の感じが良かったので、残念ですが、ここはだめ。
次に行ったB校。
ここはなんと、私の家から徒歩で12~3分で行ける便利なところにある個人教室。講師は日本語教師兼英語発音矯正講師。
使っているテキストはアルクの『英語の発音パーフェクト学習辞典』で、「あ、私も持ってるやつだ」などと思いながら受講。受けてみた結果、『この先生は、絶対A校で勉強した人だ。』と確信。なぜなら教え方が同じだから。先生の発音はA校で私を教えてくれた人より、幾分流暢だったけど、口先で話している感じは同じ。
私にいくつかの文章を読ませて、「もう基礎は十分できてるから、応用編から入って、6ヶ月ぐらいで完成できますよ」という話。ここは月謝制なので、24000×6。 トータルで安いです。
私も日本語教えてるんです、というような話から結構盛り上がって、帰り際には、『6ヶ月と言ってるし、近いし、ここに来てもいいかな』と感じ始めました。本命のC校は大変そうだし。
ところが、その後、ひょんなことから、インターネットを検索していて、この先生がブログをやっているのを発見。そこには、日本語教師としての日々の雑感やら、発音矯正の話やらが書いてありました。ところが、私はそれを読んだとたんに、この教室に行く気がなくなってしまいました。日本語が美しくないんです。
私もボランティアで日本語を教えていますが、教えるときは極力注意を払って、変な日本語を話さないようにしています。この先生は、生徒が読むかもしれないブログの日本語がこんなにひどくても気にしないのかな?と思ってしまったのです。多分、親しみやすさを表現していらっしゃるのだと思いますが。。。。言葉に対する感性が違いすぎるので却下です。
最後に行ったのは、本命のC校。
ここは、正しい発音をするためには筋肉から鍛えないとだめというコンセプトの学校。家から1時間15分ぐらいかかるところにあります。
体験レッスンは、まず、自分の発音のレベル測定から始まります。ここでは、日本人の一般的な発音を84点、目標とするネイティブ発音を90点と定めて、その間のどれぐらいのレベルかを測定します。
84|環太平洋レベル(日本人)
85|南洋州人レベル
86|非インドヨーロッパ・アジア人レベル
87|国際コミュニケーションレベル
88|ヨーロッパ人レベル
89|模範レベル
89.5|準ネイティブレベル
90|ネイティブレベル
91|ネイティブプロフェッショナルレベル
ということだそうです。
このプログラムの創始者Steve Walkerという人に聞いてもらった結果、私の英語は86.9だそうで、「オーストラリアかどこかに住んでたでしょ?」とWalker氏に聞かれました。(どこにも住んだことはありませ~ん!) 大体、国際コミュニケーションレベルだということです。日本人としては非常に美しい発音だけれども、それは、
母音の区別や母音とR音の組み合わせ及び TH 音、s / z 音の区別が依然として不安定であり、一貫性がない。英語のネイティブと比較した場合、不完全な筋肉発達が原因となり、地理的出生地が容易に指摘出来る
国際レベルであるが、必ずしも美しく知的に聞こえる言語生産はできない
ということで、まだまだ改善点はたくさんある様子です。私は、別に仕事で英語を使うわけでもなんでもないけれど、今からでも遅くないのならば、ぜひその『90点』を目指して、知的に聞こえる英語を話してみたいと思いました。がんばれば、1年半から2年ぐらいで到達するでしょう、という話もとてもうれしく聞こえました。
講師の先生の発音はすばらしく、また、私が求めているbooming voice でした。『この先生に習いたい!』とすぐに思いました。先生は自分自身、84点から始めて3年半かかって90点まで到達したそうです。
受講料は決して安くないし、大変かもしれないけど、ここでがんばってみたいと思います。どこまでいけるか、自分にチャレンジです。
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