巷には結構「セイフティ○○」式の表現が溢れているが、これは一応正しいものと、和製英語とが混じり合っているので、きちんと区別して覚えることが必要だ。
先日、道路の歩行者用の安全地帯に、わざわざsafety zoneと横文字が書き添えてあった。だがこれは間違い。この表現、英語としては存在するが、「狩猟禁止地区」など、日本とはまったく別の意味で用いられている。安全地帯の方はsafety islandというのが正しい。
ある制度が破綻したときに保障するものをあらわす「セーフティネット」はsafety netでいい。ただし、この言葉は文字通り「安全網」の意味でも用いられる。
ホテルなどの貴重品保管庫を示す「セイフティボックス」は、各部屋についているものならsafe(金庫)でいい。フロントの後ろなどにある保管庫の場合はsafe-depositというのが普通だそうだ。
逆に、日本語からは普通は思いつかないような表現がsafetyやsafeがらみの言い回しで言えることがある。たとえば「不満のはけ口」という意味の英語は、とっさには思いつかないものだが、safety-valveで通じる(日本でも「安全弁」というのと同じ)。「~にすれば間違いない」という言い回しも、もちろん英語でさまざまに表現は出来るが、「安全策」という意味のsafe betを使うと、ちょっとシャレてるよ。
では、以上を参考にして、次の5つの文を英訳してみよう。
① あの安全地帯を利用してください。
② その国は金融セイフティネットが必要だ。
③ セーフティボックスを利用したいんですが。
④ それは従業員の不満のはけ口になっている。
⑤ 白いシャツにすれば間違いないよ。
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