今日はずっと紹介している「Aタイプ・Bタイプ・Cタイプ」の
Cタイプの感じ方について書きます。
Cタイプは「英語が嫌いな人」です。彼らだけは「英会話は難しい」と感じます。これがなぜかを説明します。
簡単に言うと「間違いへの対応」の差なのです。Cタイプの人は特にBタイプとの対応が
真逆になるのです。
(6)の回で書いたように
Bタイプの人は「間違った表現でもあっていると思い込みやすい」…という特徴がある
のです。
それに対して
Cタイプの人は「間違った表現は、間違い以外の何物でもない。できるだけ早く直さなければと思う」…という特徴がある
のです。
Cタイプの人は、間違いを気にする傾向が強いのです。これが英会話をより困難なものにしているのです。
(6)の回で書きましたが
「
英語表現の正確性を求められる」と⇒「
英会話は難しい」と感じやすい
「英語表現の正確性を求めら
れない」と⇒「
英会話は簡単」と感じやすい
Cタイプは
たとえ世間では「英会話は正確性がそこまで求められていないものだ」としても、
自分の頭の中では「英会話も正確性を求められているもの」と捉えてしまっているのです。
Cタイプは
・「Are you enjoy?」なんて表現は最悪に感じる。(文章上の表現の間違いに我慢がならない)
のです。正確な英語表現を使いたがる。しかし、そんな簡単に【正しい表現】なんか、ポコポコ頭に思い浮かばない。だから英会話が簡単には思えないわけです。
そしてなによりCタイプは、まず「耳タイプ」がいない。全員「意味タイプ」と言って良い。したがってCタイプは全員「発音が悪い(聞くほうも喋るほうも)」
これが何を意味するか…
Cタイプは
リスニングが苦手!(何を言っているか聞き取れない)
スピーキングは全てがダメ!(喋る英語の全てが日本人発音なので、自分が喋る英語の発音は100%全部間違っている…と認識している)
という事態になっているのです。
========================
ここで2つの相反する事態が起こります。
Cタイプの彼らが英会話をまともにやるのならば⇒彼らは「これらの【間違い】を全部直さなければ」と思うわけです。彼ら(Cタイプ)は【間違いを直したい】と思っているのです。
1・英会話は「間違いを直されにくい傾向」がある。
どうかすると英会話は「彼らの間違いを直してくれない」ケースがあるのです。英会話は「会話が続くことを優先させるケース」が多いのです。大体の意図が伝われば多少の間違いには目をつぶり、話が続くことが優先されるのです。⇒これがCタイプにとっては気分が悪い! 間違いを直して欲しいからです。
2・じゃあ間違いを直されると喜ぶかというと、それはそれで困る。
Cタイプが喋る英語を一回一回立ち止まって直してくれる「ありがたい」ネイティブ様が仮にいたとしましょう。ある意味Cタイプにとってはありがたいのです。ですがそれはそれで困るのです。
(a)・ネイティブ様は「英文法を知っているわけではないので、なぜ間違いかをを説明できない」から
ネイティブ様は、その英文が間違いか間違いじゃないかを知っているだけで「なぜ間違いか」を説明できないのです。
「Are you enjoy?」がなぜ間違いかを説明できないのです。
(こういう場合、日本人にも「そういうものだとして、丸ごと覚えるしかないんじゃないの?」と考える英語が好きな指導者がいるもの問題なのです。なぜならCタイプは「丸ごと覚える」というのができないのです。でも「できない」と思ってくれない指導者が多い…)
(b)・表現上の間違いが多すぎる
Cタイプの人は(本当はBタイプもですが)ガンガン間違った英語表現を言います。その「数」が膨大すぎるのです。Bタイプは「それをあっている」と思い込むことでクリアします。しかしCタイプは「間違い!」と認識します。実際本当に間違いです。なのでそれを全部直して欲しいのです。ところがです。この数があまりに膨大すぎるのです。なので【全部直すとなると、多すぎて嫌になる】のです。
(c)・発音は全部だめ!
仮に、膨大な英語表現の問題は全部直してもらったとします。それでもCタイプは満足しません。なぜなら「発音は全部だめ」だからです。彼らにとって、発音が全ての中で「最難関」。英語の表現上の問題は仮にクリアできても、発音が直らない。L,Rはもちろん、bとvもだめ。母音もだめ。発音はまず「直らない」とあきらめているのがCタイプです。
つまりCタイプにとっての英会話は
・間違いを間違いと認識できてしまう。(Bタイプのように「あっている」と思い込まない)
・そのすべてを直して欲しいが、数が膨大すぎて直せる自信がない
・さらに、発音となると「1から10まで」間違い。発音が1番自信がない。
⇒こんな難しいものがあるかああああ!!!!
と考えてしまうのです。
====
さて、このように感じるCタイプに対して Aタイプの先生は大概ニコニコしてこう言うのです。「英会話は簡単だよ!」と。言われたほうのCタイプの人は「腹が立ってしょうがないわけ」です。
================
でですね、大体私が↑のように書くと、Aタイプから決まって↓こういう反応をされます。
「英会話は間違ってもいいんだ。それを気にしすぎるからいけないんだ!」
「発音も気にしすぎ!」
↑こんな風に必ず言われます。
大変申し訳ないのですが、Cタイプには↑これらに全く説得力を感じないのです。
「英会話は間違ってもいいんだ。それを気にしすぎるからいけないんだ!」
⇒⇒ほう。だったらスピーキングのテストはなぜあるの? それをてめーらはテストで測るくせに。
「発音も気にしすぎ!」
⇒⇒ほう。だったら、なぜ世の中に英語の発音に関する本が充満しているの?
⇒⇒ほう、じゃあなぜ「英語の発音がいい人を褒めたたえるの?」
特に、最後のほうは私は強烈にそう感じます。
私は「英語の発音が良いだけのネイティブの小学生に対して拍手しなければなりませんでした」から。
参考
https://www.alc.co.jp/beginner/article/mouthbird/2006/08/...
・自分は英語の発音にこだわるくせに
・自分は発音の下手な英語学習者を卑下するくせに
・「いい発音はこうするんだ!」と自分は自分の発音の良さを自慢するくせに
⇒「発音を気にしすぎ!」
とか抜かす英語指導者がいます。
彼らは自分の都合で基準を分けていると思います。いわゆるダブルスタンダード。「【自分は英語の発音にこだわる】くせに、【自分の良い発音を自慢する】くせに、【私には発音を気にしすぎ】と言う」…いったいどっちが言いたいのだ? 私は彼らがムカついてしょうがない。
もちろんダブルスタンダードではない英語指導者もいます。
・自分は英語の発音にこだわる
・自分は発音の下手な英語学習者を卑下する(↓ちょっと違うけど関連)
http://q-eng.com/diary/19647
・「いい発音はこうするんだ!」と自分は自分の発音の良さを自慢する↓
https://www.alc.co.jp/beginner/article/mouthbird/2005/07/...
だから、発音の悪い私のような人に
⇒「発音が悪すぎる!」
と言いまくる英語指導者がいます。彼らは基準が統一されています。そういう意味では良いと思います。
ただし彼らは私のような発音が苦手な生徒の発音の悪さをいちいち指摘してくれます。むろんCタイプは悪い部分を直したいのです。しかし「Cタイプの発音は全部が変」だからその数が膨大すぎてやる気が失せる、さらにCタイプの悪い発音は「指導者が思っているほどは」そう簡単に直らない。「発音は難しい物の極致!!!」としか感じないわけです。
===============
だから結局Cタイプは「英会話はすごく嫌」になるわけです。
ちっとも楽しくない。
だからCタイプは英会話をやりたがらないわけです。
で、さらに「英語は簡単だ!」とか言われた場合……⇒ますます英会話嫌いに拍車がかかるわけです。
============================
金曜日の夜11時からはいつものニコ生英文法講義。この続きは来週の
月曜日です。
(↓目次はこちら)
コメント