現在完了形のお話の続きです
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現在完了形[継続]<状態動詞> ●
現在完了進行形[継続]<動作動詞>
とやってきて、
今回は
●
現在完了形[完了・結果]です。
形は、
現在完了形なので変わらず、
have(has)+過去分詞形です。
【概念図】
現在完了形なので、基本概念図は「
帯」。
です。
では、現在完了形[完了・結果]の例文を出しますね。
(例文1)I
have finished my homework.
(私は宿題を終えた)
↑これの概念図を「私」が描くと↓こうなります。
帯の左端に点があります。
・点もあるし、帯もある
・帯の左端に点がある
という図(これは流石に私のオリジナルかも)です。これが
I have finished my homework.の概念図。
宿題を終えたのっていつでしょうか? 実は「現在よりちょっと前の過去」なのです。だから「宿題を終えた事自体は『点』で示して」います。
「あれ? じゃあ
過去形とどう違うの?」という話になりますよね。
過去形なら↓
I
finished my homework.
(私は宿題を終えた)
過去形は点だけなので、この場合(つまり過去形)の概念図は↓
こんな感じ。
============
●現在完了形[完了・結果]と過去形はどう違う?
現在完了形[完了・結果] I have finished my homework.
↑こっちは
帯がある。
・帯の左端が
過去に【宿題を終えた】というその瞬間の「
点」
・帯の右端が「
現在」
一方、
過去形 I finished my homework.
↑こっちは帯がない。
・
過去の方向に、【宿題を終えた】というその瞬間の「
点」
のみがある。
この両者の差は
★「
現在との関わりがあるかどうか」なのです。
↓どっちの方が現在と関わり合いがあるように見えますか?
どうでしょう? 当然↓こっちに見えませんか?
↑これは
現在完了形[完了・結果] I have finished my homework.の概念図でした。
つまり
「現在完了形[完了・結果] I have finished my homework.」は
【現在と関わり合いがある『過去』】も表しているのです。
ここまでで、↓こういう疑問を持たれるかもしれません。
「現在と関わり合いがある『過去』」って何? 「単なる『過去』」とどう違うの? と。
人によってはこれは非常に分かりにくいかもしれません。
実は、この例文で言えば(例えば)↓こういうことです。
・I have finished my homework.
・
宿題は終わってるよ→だから
『今現在』宿題以外の何かができるよ!!!!
あるいは
・→
今やらなきゃいけない宿題ならば終わったよ。
・→
今やらなきゃいけない宿題はないよ
などの意味を表します。
じゃあ
過去形の場合はどうなのか?
↑これは
過去形 I finished my homework.の概念図。
こっちは「現在」との関わり合いがない。単純に
過去の1点しか表さない。
つまり単純な過去形の場合↓こういうことです。
・ I finished my homework
・(現在と関わり合いがあるのかもしれないが)1ヶ月前やもっと昔の話かもしれない
・だから
今は別の宿題があるかもしれない。
・
今は別の宿題があって、今はそれをやらなければならない状態であってもおかしくはない。
となるのです。
●つまり、
現在完了形[完了・結果]の場合、
過去形のみより「現在の分だけ」情報量が多く、現在のことも暗に示している事になります。
ここまでで一区切り。ここまでわかりますでしょうか?
============
分かりにくいかもしれませんから、次の例を出しましょう。
・He
has gone to Osaka.(彼は大阪に行った)[
現在完了形[完了・結果]]
・He
went to Osaka.(彼は大阪に行った)[
過去形]
現在完了形[完了・結果] He
has gone to Osaka.
↑こっちは
帯がある。
・帯の左端が【大阪に向けて出発した】というその瞬間の「点」
・帯の右端が「現在」
・
「帯」は大阪へ移動中か既に大阪にいる部分
一方、
過去形 He
went to Osaka.
↑こっちは帯がない。
・
過去の方向に、【大阪に行った】という「点」のみ がある。
さあ、意味の差を考えましょう
現在完了形[完了・結果] He
has gone to Osaka.
・彼は『今』大阪に行ってるよ→だから
『今現在』彼はここにはいないよ。
という意味を表します。
過去形 He
went to Osaka.
・(現在と関わり合いがあるのかもしれないが)1ヶ月前やもっと昔の話かもしれない
・だから今は彼は大阪からとっくに帰ってきて、『今』はここにいるかもしれない。
・
『今』ここに彼がいてもちっともおかしくはない。
となるのです。
どうでしょうか? これが現在完了形[完了・結果]です。過去との違いが分かるでしょうか?
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なお、現在完了形[完了・結果]では、よく just(ちょうど)、とか already(既に)という単語と一緒によく使われるようです。例えば
I have
just finished my homework.(ちょうど宿題が終わったよ)
のように。現在と関わり合いのある過去だから、「ちょっと前」と言いたくて、just などの副詞とは仲がいいのだと思います。
こういう使い方が現在完了形[完了・結果]でした。今回はここまで。次回は現在完了形[経験]です。
金曜日の夜11時からはいつものニコ生英文法講義。この話の続きは来週の
月曜日です。
(↓目次はこちら)
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