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mouthbirdさんの日記

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2017年
08月21日
02:04 mouthbirdさん

完了形を学ぼう!(4)

ここから現在完了形の話が本格化します。
まず前回の図を確認しましょう。

現在形


過去形


それに対し、現在完了形


こういう↑「」になる。という話で最後は終わりました。
まずは「」の感覚を分かってもらいたいので、最初にその説明を致します。


●なぜか?

日本語に「時間」ではなく「時間」という言葉がありますよね。例えば「今日はNHK総合では午後3時から5時の時間は映画をやってるよ」みたいな表現があります。なぜ「時間』」って言うのでしょう? 時間を「(おび)」のように感じる部分だからだと思うのですが、皆様はどうでしょうか?

少なくとも私は「」のように感じます。だから、もし今が3時前ならば、この「3時から5時」の「時間」を図で表すと↓こんな感じになるでしょう。


どうでしょう? ↑この図が分かりにくいでしょうか? もしもあなたが「この図の意味が分かりにくい」、もしくは「意味が分からない」という人でしたら、以下の私の説明は分かりにくいはずです。以下はご覧にならないほうが良いと思います。自分にとって分かりやすい別の完了形の説明ページを見つけて、そちらをご覧になっていただければと思います。


●以下は、「上の時間の図」の意味が分かりやすいと感じた人だけ御覧ください

さっきは午後3時から5時の時間でしたが、今度はもっとずっと長い時間『」を考えてみましょう。例えば「2007年から現在」までの時間を考えます。これを図で表してみます。
↓こんな感じになるでしょう。


さっきは映画でしたが、、例えば「私は2007年から現在まで東京に住んでる」という状況を考えましょう。
それを図で表すと↓こんな感じ。


英語ではまさに↑このような状態をきれいに表すことができる表現があります。それが「現在完了形」です。
この状況を英語では
  I have lived in Tokyo since 2007.
     ↑こう表すのです。下線部が「have + 過去分詞」という形になっています。これを「現在完了形」と言います。
      (↑この英文は違いますが、主語がもし三人称単数なら「has + 過去分詞」になります)


さっきの映画の話では「午後3時から」という部分がありましたね。この英文の場合は同様な部分として「since 20072007年から)」のようになっています。since という単語は「~から・~以来」という意味があるのです。(今回の英文の since は前置詞で使われています)。ここまではお分かりいただけるでしょうか?

じゃあ、映画の話の「5時まで」みたいな部分はこの英文にはあるでしょうか? 「現在まで」とする部分がこの英文には無いといけないはずですよね。一見するとこの英文にはそんな部分が無いように見えるかもしれません。でも実はちゃんとあるのです。

「現在まで」とする部分は実は「I have lived」の have の部分なのです。…ここが「 had 」でもなければ「 will have 」でもない。have だから「現在」っぽく見えませんか? つまり、この「have」の部分が「現在まで」を実は表しているのです。

だから I have lived in Tokyo since 2007. は「私は2007年から現在まで)東京に住んでる」という意味になるのです。ここまでよろしいでしょうか?

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● I have lived in Tokyo since 2007.の意義

 この記事が書かれている時点で今年は2017年です。2007年から住んでいる、という意味の英文ですが、2017年の時点であれば、2007年は明らかな過去の話です。この文章では2007年という【過去】の時点で(も)「I(私)」は東京に住んでいたことになります。
 そして今現在(2017年の時点)でも私は東京に住んでいる、と言いたい文章です。

I have lived in Tokyo since 2007.
 ↑このような現在完了形の場合「過去の時点(2007年)でも、現在の時点(2017年)でも「どちらの時点でも東京に住んでいる(いた)」と言いたいわけです。(正確にはその間ずーっと住んでいるわけですが)
 つまり「過去の時点の情報」と「現在の時点」の「両方の情報」を含んだ形が「現在完了形」なのです。

ようするに
 現在形現在の時点(正確には、少し過去から少し未来までのいつでも当てはまる)の情報
 過去形過去の時点の情報
なのに対し
 現在完了形過去の時点から現在までの間の情報(過去現在両方の情報
を表しているのです。現在完了形は、現在形過去形に比べて情報量が多いのです。

そしてその間(2007年から現在(2017年)まで【ずーっと】「継続」して住んでるって話ですよね。なので、このような
 I have lived in Tokyo since 2007.(私は2007年から東京に住んでいる)
  こういった英文を「継続を表す現在完了形」と呼びます。

実は「継続を表さない現在完了形」というのがあるのです。(あと2種類あります。それは別の機会で説明します)

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ところで、
I have lived in Tokyo since 2007.(私は2007年から東京に住んでいる)
という英文ですが、2007年なら、今この記事が書かれているのが2017年だから
(私は10年間東京に住んでいる)
とも言えますよね。もちろんこの日本語も「10年の間、継続して住んでいる」という「継続」の意味合いがありますね。

実は(私は10年間東京に住んでいる)を英文で表すことが可能なのです。それには「継続」の意味合いを持つ現在完了形がふさわしいのです。
↓こうなります。

I have lived in Tokyo for ten years.(私は10年東京に住んでいる)

 ↑この英文の for は(この英文の場合は)「~の間」という意味です。
この英文の場合も図で表してみましょう
 ↓


 文字の説明部が少し違うだけで、(私は2007年から東京に住んでいる)という話と同じ意図の図です。特に赤い帯の部分の大きさも全く変わらない。
10年間「継続」して東京に住んでいることを表したいのだから、
→「継続」の意味を表す現在完了形がふさわしいわけです。


以上が現在完了形が「継続」で使われている場合の基本的な説明でした。過去形や現在形とは役割が違うことが分かられましたでしょうか?

なお「継続」の話は実はまだ中途半端です。(現在完了進行形を説明しなければならない)それについては次回行います。

金曜日の夜11時からはいつものニコ生英文法講義。この話の続きは来週の月曜日です。

(↓目次はこちら)
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