前回は、現在完了形の継続を学びました。
基本例文はこの2つ
・「私は2007年から(現在まで)東京に住んでる」
I
have lived in Tokyo since 2007.
概念図↓
・「私は10年間東京に住んでいる」
I
have lived in Tokyo for ten years.
概念図↓
ずっと「住み続けている」という意味合いで、これを「
継続」と呼ぶのでした。
今回はこれ↑を踏まえた「
継続」の
別の形を学習します。
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「
ある時点から、別の時点までを示す」のが「
継続」であれば、次のような日本語は「
継続」と言えるでしょう。
・「ケンは
10時から(現在まで)このパズル
をしている」
これを概念図で表すならば↓こんな感じを思い浮かべることができるでしょう。
↑こういう概念図ならば、これに対する英語は「
現在完了形」で↓
Ken
has done this puzzle since 10 o'clock.
↑こうなりそうです。しかし! ところがどっこい!
実はそうならないのです。
正しくは↓こうなるのです。
Ken
has been doing this puzzle since 10 o'clock.
↑こんな感じ。これが正しいのです。「
have(has) + been + ~ing」という形になります。
have(has)の次に beの過去分詞形(been)が来て、そして、~ing形が来ます。
have(has)の次に beの過去分詞形 になっている部分は「
現在完了形」 そして
be+~ing の部分は
進行形です。
つまり
↑こうなっています。
「ケンは
10時から(現在まで)このパズルを
している」は
× Ken
has done this puzzle since 10 o'clock.(ただの
現在完了形は
×)
◯ Ken
has been doing this puzzle since 10 o'clock.(
現在完了進行形なので◯)
という具合になっています。
なぜか?
理由は
●「
do」が「
動作動詞」だから。
●
動作動詞が「
完了形で『
継続』を表す場合、
進行形(be+ing)にする」というルールがあるから
です。
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ここで「
状態動詞」と「
動作動詞」という概念を確認して下さい
↓わからない人はこちらをどうぞ。
http://q-eng.com/diary/10316
状態動詞とは「~の状態である」というニュアンスのある動詞
・例 like(~が好きだ), be(~である), want(~を欲している), live(住んでいる)
動作動詞とは「~する動作を示している」」というニュアンスのある動詞
・例 run(走る), hit(~を殴る), sleep(眠る), do((~を)する)
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「
live は
状態動詞」だから、という理由で、ここは
◯ I
have lived in Tokyo since 2007.(ただの
現在完了形で◯)
という具合になっています。
「
do は
動作動詞」だから、という理由で、ここは
× Ken
has done this puzzle since 10 o'clock.(ただの現在完了形は×)
◯ Ken
has been doing this puzzle since 10 o'clock.(
現在完了進行形なので◯)
という具合になっています。
要するに、「
完了形」で「
継続(~し続けている)」の意味を表す場合
→いちいち「使う動詞」が<
状態動詞>なのか<
動作動詞>なのか
を踏まえて
→「
状態動詞」ならば通常→「
現在完了形」
→「
動作動詞」ならば通常→「
現在完了進行形」
と使い分けなければならないのです。
じゃあ、現在がちょうど12時だとしましょう。ケンは10時からパズルをしているのだから、2時間パズルをしていることになりますね。
これを日本語にすると
「ケンは
2時間このパズルを
している」
となりますね。「
継続」ですね。概念図は↓
先程の「10時からの概念図」と変わらないですね。「
継続」ですね。
じゃあ↑これ(ケンは2時間このパズルをしている)を英語にしてみましょう。
述語動詞は(先程と変わらず)「
do」。
doは「
動作動詞」。
→「
動作動詞」ならば通常→「
現在完了進行形」
したがって
× Ken
has done this puzzle for two hours.(ただの
現在完了形は×)
◯ Ken
has been doing this puzzle for two hours.(
現在完了進行形なので◯)
となります。
意味が「
継続」の場合、単なる
現在完了形になるのか、
現在完了進行形になるのかは「状態動詞」か「動作動詞」かで決まります。ともすれば忘れがちなので、お気をつけ下さい。
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【補足】<例外>
さて、今さっき<意味が
継続の場合、現在完了進行形になるのかは「状態動詞」か「動作動詞」で決まる>と言ったのですが、
例外があるのです。
●「
継続」で「
動作動詞」なのに(「現在完了進行形」でもいいけど)「
現在完了形」でも
OK の場合がある。
のです。
Forest(第7版 P92~P93)の説明が良いので、そのまま画像を貼ります。
↑
こんな感じですね。ちなみに私の感覚だと、現在完了進行形の↑この例文
We have been studying English for five years.
は変に感じます。
この英文だと私は(5年間、飯も食わす、一睡もせず、英語の勉強をしている)かのように感じてしまうのです。そんなことありえないですよね。でも「現在完了進行形で正しい」んだそうです。理由は単純に「
studyが動作動詞だから」です。でもForestによれば、長期にわたって安定した状態を表す場合は、現在完了形が好まれるのだそうです。(あー良かった?)
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次回は現在完了形の「完了・結果」の説明の予定です。
金曜日の夜11時からはいつものニコ生英文法講義。この話の続きは来週の
月曜日です。
(↓目次はこちら)
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