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mouthbirdさんの日記

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2017年
05月31日
07:38 mouthbirdさん

単語は難しくないのに難問(1)解答編

smart.fm で更新してきた、旧チャンネルブログの文法問題をお届けします。
今週は解答編です

======================================

参加してくださった皆様ありがとうございました。
今週のはやはり難しかったようですね。

それでは解答と解説です。


問題
1・次の日本語に対応する英文を書いたつもりである。
 「もしあなたが都合が良ければ、今行こう」
   Let's go now if you are convenient.
 しかし、この英文には大間違いがある。この意味の日本語になるように、英文を正しく直しなさい。

解答
Let's go now if it is convenient for you.

解説
 convenient という形容詞の知識を問う問題であった。「通常、convenient は人を主語にした英文の補語としては使えない形容詞」なのである。
 つまり
☓ I am convenient
☓ You are convenient
☓ He is convenient.
☓ She is convenient.
☓ George is convenient.
  ↑ご覧のように、こういうのは全部☓である。

じゃあ、どう言えば良いのかというと、
 it is convenient for + 人
と使うのである。it は状況のit。特に何かを指すわけではない。
 It is convenent for me. ならば「私にとって状況は都合がいい」という感じになる。

これを使って
 Let's go now if it is convenient for you.

してほしかったのが今回の問題であった。

<関連余談>
 実はこれは、かれこれ10年ほど昔の私の失敗談である。
 私はあるアメリカ人に向かって「If you are convenient, …」と話し合かけたのである。
 この時、このアメリカ人は少し首を傾げて、口をややへの字に曲げで、「分かった」という意味で首を縦に振った。
 私は違和感を感じた。
 私はこう思った→「意味は通じたのだろう。しかし私が喋った英語にはどこかに致命的な間違いがあるに違いない」
 私はすぐさま辞書を引っ張り出し、即座に間違いを見つけ出した。「通常、convenient は人を主語にした英文の補語としては使えない形容詞」だということを発見したのだった。

---

2・次の英文の意味を日本語で書きなさい
 George was difficult to be around for a long time.

解答例
ジョージの周りに長い時間いるのは困難だった

解説
 実は difficult も「通常は人を主語にした英文の補語としては使えない形容詞」である。
ところが、difficult はある条件下だと、人主語でも補語で確実に使用可能になるのである。
 実は「tough構文の場合は difficult は人主語でも 補語で確実に使用可能になる」のである。

<tough構文>
例文
 The river is dangerous to swim in. (その川は泳ぐには危険だ)

in の後に注目である。本当だったら
 The river is dangerous to swim in the river.
と、もう1回 the river と書きたい感じではなかろうか。in で終わってしまっている。
実は in で終わってしまうのが正しい形である。

The river is dangerous to swim in ●.
                     ↑ここが欠けるのが正しいのだ。
tough構文の解説は↓
http://q-eng.com/diary/16278

で、こういう tough構文は itを主語に書き換えることができる。
 The river is dangerous to swim in ●.
=It is dangerous to swim in the river.
これだと it to 構文になる。文の意味としては「その川で泳ぐのは危険だ」となる。


実は問題文の
George was difficult to be around for a long time.
は、人主語なのに difficult が来ている。これは tough構文の確率が高いと判断できる。

tough構文であればどこかに ● を置ける場所があるはずである。
 そう考えられれば↓ここの位置に●が置けると分かるはずである。

 George was difficult to be around ● for a long time.

このままだと分かりにくいかもしれないので、it を主語にして書き換えてみる。
すると
=It was difficult to be around George for a long time.
となる。この英文なら意味を作り出すのは簡単であろう。
 it は to 以下を指すのだから
→「ジョージの周りに長い時間いることは困難であった」
となる。

<関連余談>
・私が「tough構文の場合は difficult は人主語でも 補語で確実に使用可能になる」という知識を得たのは、10年ぐらい前である。難しめの「誤文訂正問題」を解いた時に出くわした。
・出題した英文は、青山学院大学の入試の試験問題の長文にあった英文のアレンジである(人名と時制を変えただけである)。高3の生徒3人に出題したが、誰一人正しい訳例を作れた人はいなかった。


========


 私はこのように間違いが直せたり、難しい英文の意味が正しくわかると気分が良いのです。そうではなく中途半端なままだと「気持ちが悪い」のです。(ではどうも世の中の耳タイプさんはそうではないようです。中途半端で楽しいらしい)

 いかがだったでしょうか? それではまた来週。

問題編
http://q-eng.com/diary/20355
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コメント

1番~10番を表示

2017年
05月31日
23:56
エリオットさん

マウスバードさん、こんばんは。
ご無沙汰していました。

仕事柄(今は予備校勤務ですが)大変興味深く拝見させてもらっています。

問題2なんですが、確かにtough構文と解釈できますね。文の主語Georgeが不定詞の意味上の目的語、つまりaroundという前置詞の目的語を兼ねているところがポイントです。ちょっとレベルが高いですね。というのも、兼ねるのは動詞の目的語だけと考えるからです。

Poetry is difficult to translate. 詩は翻訳するのが難しい。
※Poetryはto translateの意味上の目的語になっています。
=It is difficult to translate poetry. (Forest 桐原書店より)

ところでこの例文のaroundですが、前置詞ならtough構文になりますが、副詞として考えたらどうなりますか。文脈がわからないので何とも言えませんが、aroundには略式で「(病床から起きて)動き回って」という意味があります。(ジーニアス英和辞典第3版より) 

aroundをこの意味で解釈すると、「ジョージは長い間動き回るのが難しい」となり、tough構文でなくなります。そうすると問題文は誤文となりますね。

It is difficult for George to be around for a long time.と訂正することになりますが。

このように同じ語でも品詞がいろいろあり、どの品詞なのか判断に迷うことがあります。この問題文もその一つです。だからこそ、文法知識は必要不可欠ですね。

どういう場合にtough構文を使い、どういう場合に形式主語構文を使うのか、書き手の意図とか、ニュアンスの違いとか、たぶんあるんでしょうね。こんなことに興味を抱く私は、意味タイプに属することになりますね。

2017年
06月01日
01:19
mouthbirdさん

>>1 エリオットさん
ご無沙汰です。予備校勤務なのですね!(羨ましい)

 これの原文があります。なので間違いではないです。原文は青山学院大学の入試問題の長文の一部です。明らかに人付き合いのよくなさそうな人が主語でした。なので少なくとも原文は間違いなくtough構文です。
 これ、原文のような文脈ががなければ around が副詞になりえるのでしょうか? なるかもしれませんね。
 ただ、どうなのでしょう? 人主語の補語としてのdifficultは通常は tough構文 と習った気がするのです。無論例外もあるのですが、tough構文になりやすい、と聞いたことがあるのです。出典が見当たらないので証明のしようがないのですが><
 だから通常tough構文での意味しか思いつかないのではないかと、思うのです。 こういう困った時にはネイティブさんに頼りたく思います。機会があれば聞いてみたいと思います。

 エリオットさんは意味タイプでしょうか。了解です。形見が狭くないでしょうか? 私は狭くて狭くて圧死しそうです。

2017年
06月03日
23:53
コピットさん


ちょっとすてきなメッセージをみつけました。

こういう風に使われると、じ~んときますね。

さて、じつは、

わたしは、2の問題を読んだ時、なんだか 「中途半端でと~っても気持ち悪かった」んです。 楽しくはなかった。

→ということは、「耳タイプ」ではないのですね、わたし^^


でも、もやもやして、辞書を調べることも脳が拒否してしまった。

(ちなみに、辞書を調べるのは、大好きなんですよ。) ←じゃ意味タイプでもない? あれ?


そして、この解答を見た。

「ジョージの周りに長時間いるのは困難だった」、、なんですね。

ふ~ん、なんだか、中途半端。

「へ?何が?どうして?ジョージは普段どういう行動しているの?長い時間て、どれくらい?30分?3時間?1日」 などと、考えてしまった。

もうちょっとジョージについて説明文が欲しいって。

て、思ったら、


>・出題した英文は、青山学院大学の入試の試験問題の長文にあった英文のアレンジである(人名と時制を変えただけである) 

じゃないですか。 やっぱり~。 ずるいな~MBさん、一人長文読んじゃって~^^


>明らかに人付き合いのよくなさそうな人が主語でした。

↑ここんところ、どんなこと書いてあってあったのか、気になりますね。


自分がどっちのタイプかわかないけど、ここで書き込む自体、意味タイプですよね、絶対。

洋書を読んだりして、一段階深いところが理解できた時は、鳥肌もんです。


しかし、英語って、I am a teacher. としても、話し手が男か女か、まったく

わからないですよね、すごいですよね、これって。

前後の文章を読まないと、わかりませんよね、面白いな。 

もっとも大事な言葉が I である、と聞いたことがあります。

男、女、年寄り、子供、人種、そんなんどうでもいい。

その人、自身、の考えが 大事なんですよね、それを尊重しあう。

だから、"I" が大事なんだ~なぁ~

2017年
06月05日
02:26
エリオットさん

マウスバードさん

>人主語の補語としてのdifficultは通常は tough構文 と習った気がするのです。

基本的にそう考えますね。ただし、主語は不定詞の意味上の目的語を兼ねるというのが条件になります。

今教えている浪人生は医学部志望なのでかなり詳しく文法指導をしています。あくまで読解力や作文力を強化するためにやっています。とにかく高校まで感覚で英語を勉強してきたため、変な癖がつき、それを修正しています。先日、関係代名詞を教えていたら目的格って何ですかと質問され、驚きました。人称代名詞から説明してようやく理解できたようです。文法用語をできるだけ教えないという学校教育の弊害が出ています。また、きちんと指導されていないんですね。

>形見が狭くないでしょうか?

高校で教えていたころは特にそうでしたね。世の中の流れが実用英語にシフトしており、伝統的な指導法は悪だとみなされました。ただ自分なりに多少授業を改善してきたつもりですが。学校教育では限界があります。卒業しても自学自習できるように最低限のことを教えるしかないと思っています。どの教科もそうですが、理解できたら楽しくなります。その楽しみを得るには生徒もある程度の忍耐力が必要です。そして教師は理解できるように指導力を高めなくてはなりません。まあ、教えながら自分も学んでいく感じですね。マウスバードさんなら、この気持ちはわかると思いますが。

2017年
06月05日
11:27
mouthbirdさん

>>3 コピット。さん

載せてくださった画像の英文も完全なtough構文ですね。(第2文型と第5文型の差はありますが) 

>>・出題した英文は、青山学院大学の入試の試験問題の長文にあった英文のアレンジである(人名と時制を変えただけである) 

>じゃないですか。 やっぱり~。 ずるいな~MBさん、一人長文読んじゃって~^^

 実はこの時、文脈は全然気にしてなかったのです。無意識で文脈を考えていたかもしれませんが。ただ私の頭の中では(良いか悪いかは別として)「文脈なんぞに頼らなくても、意味はわかるはずだ」という意識が常に働きます。したがってこの時も文脈には頼っていないです。tough構文のはずだ、という意識が支配的で「さっと」と読めてしまいました。

コピット。さんは、耳タイプ+意味タイプの混在タイプだと思います。しかも両方共指数が高い。
例のPPAPの動画を見てどうお感じになりました? 足し算に思えました?

<↑ブラウザがIEだと現在見えないようです。ChromeやFireFoxだと見えます>


>>4 エリオットさん
> 基本的にそう考えますね。ただし、主語は不定詞の意味上の目的語を兼ねるというのが条件になります。

そうですね。違う可能性も捨てきれないですね。違う可能性まで考えるべきだと思いました。

関係詞は出来るのに、目的格がわからないのですか! 指導法に問題がありまくりですね。
>伝統的な指導法は悪
既に高校でそうなっているのですかねー。私の中学・高校は特殊でその「伝統的な指導法」で教わららず、英会話ばかりやらされ、文法の説明はおざなりでした。そしてオチコボレました。浪人して、伝統的な指導法で英語が得意になりました。
>理解できたら楽しくなります。
そうだと思います。ただ「理解できると楽しくなるのは意味タイプだけかもしれない」と私は最近考えています。耳タイプさんは「理解できなくても楽しい」らしいのです。

 我々は意味タイプなので理解させることを重視しますが、生徒さんは必ずしも理解してくれるとは限らないので大変ですよねー(生徒さんが)。

2017年
06月06日
08:57
コピットさん

わたしの思う「意味タイプ」とMBさんの「意味タイプ」はかなり違うみたい。

相手の声のトーン、表情、言葉すべてから、相手が何を言いたいのか、ほんとうの「意味」を

知りたいのです。

だから一文だけを切り取って「それを理解する」なんて無理なんです。


でも今回の問題のように、 Let's go now if it is convenient for you. なら

普段よく使う言葉ですから、誤解もなく、すんなり意味はわかる。

仮に、

" Thank you. " she said.

という1文を訳しなさい、と言われても、わたしは、中途半端で答えるのが気持ち悪いんです。 

なんでこんな問題をだすの?ってかんじ。


MBさんは、”「ありがとう」と彼女は言った”でOKですか?


わたしはその訳では抵抗があります。

Thank you. は前後のやりとりの中で、意味はまったく変わってしまうからです。

I'm fine. も 同様に、いろんなニュアンスを含んでいますよね。



今まで、MBさんの「意味タイプ、耳タイプ」のシリーズを読んでいて、

じつは、本当はこの人は、何が一番言いたいのだろう?って思っていました。

「耳タイプ」を敵視しているのは、感じるのですが。。

一番大事なことを書いてない気がしているのです。


英語のプロとして、思い切って、「耳タイプ」を無視して、

「意味タイプ」を満足させる授業に徹していくのもいいんじゃないかな。


「おれんとこくりゃ、どんなに難しいことも表現できるように、してやるぜ、どんな文章も訳して

やるぜ!」みたいな。

フレーズだけ覚えて、英語が話せるようになったと勘違いする日本人に対して、

自分オリジナルのことをどんどん話せる授業に徹していくのって、かっこいいと思います。




タイプ」うちのオットさんは、いまは、極端な「耳タイプ」ですけど。 

「耳タイプ」は勉強きらいですよね~ コツコツ辞書ひいてね、やるのとか。

でも「耳タイプ」の気に入る授業をやっていると、試験は受からない気がする。


耳タイプの人って、文法を勉強して、理解する→ をすっとばして、口に出して言いたい、発声し

たい。 知っている言葉を使ってみたい。 

「意味タイプ」のひとは、間違い、が怖いので、

日本人の前で英語を話すのがとくに、苦手。 「間違ったら、そんな

程度の英語なのね」と笑われると、思う。 

勉強して、自信がついたら

ネイティブと会話してみようと、頑張るタイプ。


話す、ことと、知ってることは、違う運動神経をつかっているので、

泳ぐことを机のうえで勉強しても、プールにほりこまれたら「アワワワ!」になりますよね。

耳タイプのひとは、英語を口にする運動神経が発達していると思う。


逆に、「耳タイプ」が 自分の言いたいことを的確に言い表すには、文法に困るはずです。

一つ違えば、まったく違う意味になってしまう。。 単語の選び方ひとつでも。


うりのオットは、今、英語の歌を作っているのですが、文法を無視してきたせいで

英訳ができない、かなりてこずっています。 でも、文法書を読む気なんてないので、

自分の好きな洋楽の歌詞を プリントアウトして、 わからないところをわたしに聞いてきます。

あ、さきほど 「クラウド ナインってよく歌詞にでてくるけど、なんか意味がなるのかな」

と独り言のように、聞いてきました。 「あ、最高にハッピィっていう意味よ」 「ふ~ん」。

知識を披露してやろうとすると、ダメ。 感覚的に覚えたいんですよね。

でも、それも大事かなと思います、最近。 「大人の基礎英語」なんかの教養番組を

みててもね、説明が多すぎる。 フィーリングでさっと教えた方が、いいんじゃないかなって。

よく似た言葉を、こっちの方がより丁寧だ、とか、バスの乗り場も、そんなにいろんな聞き方やらなくていいよ、みたいな。

あ、日本人は、「類似表現」をたくさん覚えるのが好きなんですって。

ネイティブからしたら、「わずかな違い」にとてもこだわるんですって。

それ、わたしもそうなんですけど、ね。

2017年
06月06日
12:16
mouthbirdさん

>>6 コピット。さん
> わたしの思う「意味タイプ」とMBさんの「意味タイプ」はかなり違うみたい。
> 相手の声のトーン、表情、言葉すべてから、相手が何を言いたいのか、ほんとうの「意味」を知りたいのです。

なんと! そうなのですね。私はそうは考えていませんから、明らかにコピット。さんと私の「意味タイプ」の概念は異なりますね。
意味の把握のレベルがコピット。さんは私より高いと思いました。


> だから一文だけを切り取って「それを理解する」なんて無理なんです。
> " Thank you. " she said.
> という1文を訳しなさい、と言われても、わたしは、中途半端で答えるのが気持ち悪いんです。なんでこんな問題をだすの?ってかんじ。
> MBさんは、”「ありがとう」と彼女は言った”でOKですか?

私の基準ではOKです。
OKな理由は単純です。 ”「ありがとう」と彼女は言った” でさえ、中1時代の私であれば、ハイパー困難だったからです。つまり逐語訳でさえ困難なので、

>相手の声のトーン、表情、言葉すべてから、相手が何を言いたいのか、ほんとうの「意味」

 ↑これらを考える余裕が無いのです。もし↑これらまで考えるのであれば、" Thank you. " she said.の逐語訳がまずは正しくできないといけない、と考えてしまうのです。ところがこれができない(そりゃ今はできるけど昔は無理だった)。だからこういう逐語訳をまずはをきちんと把握したくなるのです。

> 今まで、MBさんの「意味タイプ、耳タイプ」のシリーズを読んでいて、じつは、本当はこの人は、何が一番言いたいのだろう?って思っていました。

言いたいのは
1・「英語の[何]を重要視するのか」は、英語学習者によって違いがあるということ。これをまず知ってほしい。
2・英語で「楽」と感じる部分と「苦」と感じる部分は、耳タイプと意味タイプでは逆であるということ
 それと…

> 「耳タイプ」を敵視しているのは、感じるのですが。。

3・耳タイプの英語の先生は自分が「楽しい・簡単」と感じる部分を押し付けたがるが、意味タイプにはそれが「地獄・不可能」であるということを理解して欲しい。
そして
4・それを耳タイプの先生は意味タイプの生徒に「楽しく簡単なはずだ・役に立つ」と言って、押し付けないで欲しい。
 ということです。

 敵視しているのは、「4」のケースのみです。私は中学高校6年間でそうやられて、人間を辞めたくなりましたから。
 耳タイプの英語の先生のほとんどは「自分にとって美味しくてかつ元気になる薬」を誰にでも「ニコニコしながら」与えようとするのです。ところが意味タイプにとって「それ」は「不味くて、苦痛で、拷問で、死に至る猛毒」です。「殺す気か!? ニコニコしながら毒を処方するな!」と怒っているのです。あんたらも先生なら、正しい処方箋をよこせ! あんたらが嫌がるもの(文法)が俺たちには薬だ。とても楽になる薬なんだ。先生なのにそんなこともわからないのか? ダメ教師め! とっとと薬(文法)をよこせ! …こんな感じですかね?


> 英語のプロとして、思い切って、「耳タイプ」を無視して、「意味タイプ」を満足させる授業に徹していくのもいいんじゃないかな。

良いのかもしれませんが、私はそうしたくないです。なぜなら上であげた「4」が全く改善されないからです。「4」をなんとかしてほしいと思っています。今、小学、中学、高校でどんどん(私に言わせれば)「悪化」しています。英語だけの授業とか、英語の音声だけ流して何もしない授業なんかが公然と行われているのです。これを食い止めたいのです。

耳タイプの人はたぶんほっといても、勝手に身につけるようなところがあると思うのです。文法の説明なんかどうせ聞かない。多少間違ってても気にしないから。それでも問題がない。喋ろうとしているし実際喋る。それで楽しい。楽しいから続く。だから、つまり、ほっといてもできるようになる。

ところが、意味タイプのほうはそうは行かない。勝手に身につけるようなところがないと思うのです。文法の説明を聞かないと不満。多少でも間違うと不快だから。文法の知識がなければ大問題。喋ろうとしていないし実際喋らない。喋ると間違うに決まっているから苦しい。苦しいから続かない。だから、つまり、ほっといたらできるようにならないのです。

 で、現状(小学・中学・高校は特に)は意味タイプに極めて不利な状況。だからこれを私は改善したいと思っているわけです。

 単純な図式で言えば
現状
 耳タイプ…英語のみの授業→中途半端に聞いてても満足。
        文法の解説なし・意味の解説なし→むしろ好都合
 →結果、英語ができるようになる。
 意味タイプ…英語のみの授業→地獄・耐える時間
        文法の解説なし・意味の解説なし→地獄・分からないの極地
 →結果、英語ができるようにならない

これを
 耳タイプ…日本語の解説・訳例がしっかりある授業→邪魔かもしれないが英語はあるんだから無問題。
        文法の解説あり・意味の解説あり→どうせ聞かないが聞かなくてもできるようになるのだから無問題。
 →結果、英語ができるようになる。
 意味タイプ…日本語の解説・訳例がしっかりある授業→ありがたい・満足する。
        文法の解説あり・意味の解説あり→ありがたい・満足する。
 →結果、英語ができるようになる。

としたいのです。これならみんな英語ができるようになる。文部科学省が日本に英語を普及させたいなら、こうすべきだと私は思うのです。


そのためにはまずは
・英語学習者はみんな同じじゃないよ。大別して「耳タイプと意味タイプ」があるよ、という「違い」があることを、皆様に認識してもらうことから始めるべきではないかと思っているのです。

そのために両者の違いが分かる漫画を描いたり、こうやって活字に起こしたりしているつもりなのです。

2017年
06月06日
21:11
コピットさん

>>7 mouthbirdさん

じゃぁ、逆に言うと、、一昔、ふた昔の授業スタイルは、「意味タイプ」に完全に有利だった、って

ことじゃない?

いまは、やっときた、「耳タイプ」の時代、ですね。

じゃ、おアイコですね。


昔は、英語の授業もワンパターンしかなく、This is a pen. に始まり、I'm a boy. とか、

つまらない授業を、しかもカタカナ発音で、抑揚のないしゃべり方で、ぜんぜんかっこよくないし、まねしたくないな~、それに将来外国人とつきあうわけでもないし、

使う予定もない英語の授業を、耐えて耐えて、我慢して聞いていた←聞いてなかった。

ほんと、つまんないって。 そのせいで、「英語が嫌い」「英語に関心がなくなった人」がわんさかいると思うよ。 昔は。


しかし、中学のころって自意識が以上に高いときですよね。 そんなときに人前で英語をしゃべらされたりするっていうのは、とてもナーバスになりますね。 

ましてや発音が悪い、うまく言えてない、(veryなんて難しいですよね)なんて言われてしまって、周りの

生徒にくすくす笑われたりしたら。。もう絶対無理でしょうね。傷ついてしまって、一生英語いらね~ってなると思う。


「意味タイプ」「耳タイプ」どちらも、一長一短あると思う。

そしてほとんどの人は、どちらのタイプも持ち合わせていると思う。

完全に白黒わけることはできないよ。 



どちらの生徒も喜ぶような授業ができたら、いいね。


わたしがもし、タイムトラベラーで昔にもどれたら、当時の意味タイプの先生にこうお願いしたい。

「わたしは後々、英語が大好きになる人です。今は興味ない様子ですけど。

先生が、もっと英語圏の国の面白い話をしてくれたり、服装や髪形も気を使って、外国ムードを高めてくれてればよかったな、きっと興味をもったと思う」 

そして、これが一番なんだけど、もっと例文に気配りを。 文法説明のためだけに作られた面白みのない例文が多すぎる。 普段子供たちがしゃべってるような内容を英語にして。

興味がわくような内容にして。

「死ぬほど英語が嫌いだ」とか、「こんな授業、眠くてきいてられない」とかでも、いい。

面白い。

「今日の給食はハズレだった」 「親に買ってもらったTシャツ、あの子が先に着てきたから、

同じの着ていけないよ」とか、「え、もしかしてあの二人、付き合ってる?二股じゃん!」とか、

「やばい、お腹が痛い、うんちもれそう!」とか。。そんなのがあれば、ぐっと興味もつはず。

↑品がなさすぎるかな。

興味はひくと思う。

それに、わたし、もともと言語は、ネガティブなことを言うために作られたんじゃないかって思うの。

からだの「ここが痛い」とか「今にも死にそう」だとか、

そういう切羽詰まったことを言うためにできたと思うんよね。

だから生々しい例文がいいと思うな~。


と、ここまで書いたものの、現在と昔では、授業内容は
すっかり変わってしまっているんでしょうね。

中学生の教科書、読んでみたいな。

2017年
06月07日
01:02
エリオットさん

マウスバードさん

>生徒さんは必ずしも理解してくれるとは限らないので大変ですよね

36年間6つの高校でいろんな生徒を教えてきました。特に定時制勤務の時は悪戦苦闘でした。新入生に対しては、アルファベット26文字を徹底的に書かせることからスタートしました。それよりも、主語や目的語、名詞や動詞がどういうものかわからない生徒が多くて、英語というより日本語も教えました。

生徒が英語を学ぶ理由は様々です。卒業したいから勉強せざるを得ない生徒、大学に行きたいから勉強する生徒、もともと好きだから自然に勉強する生徒、などです。そうなると学校教育で英語を教える意味はどこにあるのかと常に自分に問いかけてきました。そして最終的に思ったのは、卒業しても自学自習できる上で最低限のこと(学習方法も含めて)、つまり文法をきちんと教えることだと。

>私の中学・高校は特殊でその「伝統的な指導法」で教わららず、英会話ばかりやらされ、文法の説明はおざなりでした。

特定の先生だけでなく、英語科の方針だったのですか?英語教師も専門は英語学、英文学、英語教育などいろいろですね。ずっと思っていたのは、英語教師も文法、会話、読解、作文に分けて完全に専門化すればいいんですけど。オールラウンドな力を求めるからダメだと思っています。

以前、お話ししたことがあると思いますが、文法の教科書がなくなってから英語教育が混乱しましたね。20数年前からコミュニケーション(この語もあいまいですが)重視と叫んで文法を軽視してきた結果です。これだけ英語関係の本が出回り、英会話学校も存続しており、インターネットも発達し、昔よりもはるかに実践的な英語を学べる環境にありながら、これ以上コミュニケーション重視ですかと言いたくなります。結局、日常生活には英語は必要ないということです。必要性を感じられないから使わないということです。使わないと忘れますね。高校ではもう始まっていますが、中学でも英語で授業ということになります。そうするとどうなりますかね。

2017年
06月07日
12:12
mouthbirdさん

>>8 コピット。さん
> 一昔、ふた昔の授業スタイルは、「意味タイプ」に完全に有利だった、ってことじゃない?

 おっしゃるとおりでしょう。昔であればあるほど、耳タイプの人には不利であったとは思います。
 そもそも英語が日本に本格的に入ってきたときに、音声教材が存在しない。明治時代ですから。入ってくる英語の多くは書類による英文。それをいかに正確に翻訳するべきかが、また正確な翻訳が容易にできる人材をどのように排出するかが当時の課題でした。したがって当時は音はないがしろ。この頃は意味タイプの天下と言えますね。耳タイプの人はつまらなかったでしょうね。
 結局、昔も今もまずいと思うのです。昔は耳タイプに不利で、今は意味タイプには不利。どっちの状態もよくないだろう、というのが私の考えです。

>「意味タイプ」「耳タイプ」どちらも、一長一短あると思う。そしてほとんどの人は、どちらのタイプも持ち合わせていると思う。

これ、実ははっきり言ってわからないと思っているのです。どのくらいの割合で「完全耳タイプ」「混在タイプ」「意味タイプ」がそれぞれ存在するか、何らかの方法で調べられないかとと常々思っています。

「耳タイプ」「意味タイプ」と便宜上分けていますが、
 音声に興味がある指数を耳指数
 意味に興味がある指数を意味指数
とし、その指数に極端な隔たりがある場合を「耳タイプ」や「意味タイプ」と私は呼んでいます。

http://q-eng.com/diary/20123

そして↑ここで書いたように、自分の指数を見つけて、(世の中全体で)指数にあった学習法ができるようにならないかと、私は考えています。

>生々しい例文がいいと思うな~。

ちょっと趣旨が違うかもしれませんが、英会話について、【私が】よく中学生・高校生に言うこのような台詞があります。
 私:「悪口とエッチな表現から覚える英会話はある意味正しい」
 私はよく↑このように生徒に言います。
 するとある男子生徒(意味タイプ・英語嫌い)は、結構簡単に You are stupid. とか You are foolish. とかを悪友に向かって言い合うようになりました。


>>9 エリオットさん
> 特に定時制勤務の時は悪戦苦闘でした。新入生に対しては、アルファベット26文字を徹底的に書かせることからスタートしました

うちの甥と姪もそうでした。bとd qとg などが区別して書けず、そこからのスタ-トでした。


>最終的に思ったのは、卒業しても自学自習できる上で最低限のこと(学習方法も含めて)、つまり文法をきちんと教えることだと。

ここなのですが、私はこう思っているのです。
 「英語が嫌いない人は「文法」をきっちり学ぶことが大事だ」
英語が嫌いな人は、好きな人と違って、文法は嫌いではないと思うのです。で嫌いな人にとってはこれほど英語学習で役に立つものはないと思うのです。私は学校卒業してから10年間、英語とは無縁の古本屋で働いていました。しかしそれなりの英語力を維持できたのは文法だけは忘れてなかったからです。単語はボロボロ忘れてたなw


>特定の先生だけでなく、英語科の方針だったのですか?
はい。英語科なのかもしれませんが、学校全体の方針というイメージでした。当時としても特殊な学校だったと思います。

>英語教師も文法、会話、読解、作文に分けて完全に専門化すればいいんですけど。オールラウンドな力を求めるからダメだと思っています。

そうですね。概ね賛成です。心配なのは生徒側がそう思ってくれるかどうかという点です。生徒側がオールラウンドを1つの授業にしてと、求めるところがあると思うのです。

>インターネットも発達し、昔よりもはるかに実践的な英語を学べる環境にありながら、これ以上コミュニケーション重視ですかと言いたくなります。結局、日常生活には英語は必要ないということです。必要性を感じられないから使わないということです。

おっしゃる通りと思います。私は「英語が必要!」と言われると、プツンとキレます。「必要ではなく「有利」だろう。「有利」って言うべきだ」と怒り狂います。

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