今日は雑談。
私が英語嫌いである所為なのか、生徒の中にはこういう人がいる。「
自他共に認める英語嫌いなのに、英語の成績は良い」という生徒である。今日はそれを2例あげる
【1例目:我が姪】
現在は大学生である。高校時代は成績優秀だったため、指定校推薦で大学に進学した。
手元にある記録によれば、高校2年生時に英語のテスト
98点と92点。98点のほうは
学年で4位の成績。
こう書くと「最初から優秀だった」ように見えるかもしれないが、とんでもない。想像を絶する英語のできらずであった。
あまりにひどいので、過去にネタにしたほどだ。
↓大量にあるので、閲覧注意
http://www.alc.co.jp/beginner/article/mouthbird/cat725/
抜粋すると
・中2当時、7月の学期末試験で
英語は10点。
・アルファベットが満足に書けない。読めない。b を d に、a を o に、 i と e に頻繁に間違う。10回(見ながら)書かせても、9回は間違う。例えば day を「ボーイ」と読む。 bag を dog と書き写す。
・「don't doesn't didn't」を読ませると、「ドンド ドンド ドント」と答える。
・「were」を読ませると「ワズ」と言う。
・「don't」を教科書を見ながら「写させる」と、書いた文字は「bon't」や「dou't」。これじゃ点が取れるわけがない。
・we を「ウィー」と読めるまで3ヶ月。それまでは「ミー」などと発音。
↑↑↑
この姪をまともに高校に進学させることから考えなければならなかった。
どうやって、成績を上げたのか? これについては上記を読んでもらうしかない。
ここで書きたいのは成績の上げ方ではない。「姪は英語嫌いである」という点である。
姪が高3になった時の話。最初の英語の授業で、姪の英語の先生はこう言ったという。
英語の先生:「この中で英語が嫌いな人、手を挙げて下さーい!」
→
姪は笑顔で高らかに手を挙げた
そうである。
実際、姪は既に英語嫌いを同級生に公言していた。
そして、姪の英語の先生や同級生は不思議がったそうである。
「英語が嫌いなのに、98点で学年4位が取れるほどの英語の成績が優秀者だから」である。
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【2例目:出向先の生徒N】
現在高3の男子生徒である。彼の場合は元々ひどく英語の成績が悪かったわけではない。ただし彼は英語教師にたちに目の敵にされているようだ。英語好きの同級生にも嫌われている。「英語が嫌いだ!」と公言しているにもかかわらず、英語の成績が良いからだ。
彼によれば、英語教師たちは授業中に彼に「難問」をわざと聞いてくるそうだ。しかし英語嫌いのNくんはまあまあ正解するのである。その時教師はビックリした顔をするので、彼にとってはそれが面白いらしい。英語教師にしてみれば「正解しやがって」と面白くないはず。ただ彼にしてみると「わざわざこんな難しい問題ばかり聞きやがって」と思う側面もある。また無論Nくんだって毎回正解するわけでもない。Nくんが間違えば教師は「大喜び」し、Nくんはそのたびにその教師を嫌うのである。
前回のとあるテストの時のこと。Nくんはいつもより少し英語のテストの結果が悪かった。テストの返却時、その英語教師は「いや~Nくん、今回の結果はどうだったかな?」と微笑みながら嫌味ったらしく語りかけてきたそうだ。当然Nくんは怒り心頭。今回の中間テスト勉強に怒りをぶつけた模様。
今回の中間試験が終わった。Nくんは英語の結果は……見事に
クラス1位。前回嫌味ったらしく微笑んだ英語教師は今回は無言でNくんにさっとテスト用紙を返却したという。
また当然そのクラスには英語好きな生徒がいる。その英語好きの生徒の英語のテストの結果は、Nくんよりも悪かったのである。英語嫌いのNくんに負けたのである。その英語好きの生徒はNくんに「お前は二度と『英語嫌い』と言うな!」と言ったそうだ。おかしな話だ。どう言われたって嫌いなものは嫌いなのに。
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このようにどんなに英語嫌いだって、英語の成績優秀者にはなれるのである。
ただ少なくとも彼ら2人は、普通学校でやらされていることや、よく世間でもてはやされるような方法で成績優秀になったではわけではない。
私は2人に
・英会話の練習をさせたり
・ネイティブとふれあいをさせたり
・英語の歌を歌わせたり
なんてことは一切していない。
世間ではなぜ嫌がられる
・文法学習の反復
・和訳作成演習
これを徹底させただけである。これで英語好きより良い成績を出せるのである。
「私」にはこれが不思議でたまらない。
私にとっては
・英会話やネイティブとのふれあいや英語の歌…これらは私にとっては「辛くつまらない」の極地
・文法や和訳練習…こっちのほうがまだ遥かに「楽で楽しい」
からである。
おまけにこっちをやれば成績が上がる。なのにどうして世間ではこの逆ばかりもてはやされるのだろう、と私は不思議でたまらない。
金曜日は、ニコニコ英文法生講義。
新しいレギュラーの話は来週の
月曜日から始めます。
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