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mouthbirdさんの日記

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2017年
03月06日
10:11 mouthbirdさん

新発見!英語の得意・不得意の根本差(14)

第7回から
耳タイプ
意味タイプ
の説明をしています。


今日は、もしかしたら「耳タイプ」「意味タイプ」と関係ないかもしれません。
ただ、こちらの調べでは【これから話す内容は、耳タイプの人にその傾向が強い】ということが分かっています。

今回のテーマは「完了形が苦手な人はなぜ苦手なのか?」という話です。

結論から言うと「現在完了や過去完了が苦手な人は、言葉をつなげて1単語にしてしまうせい もあるではないか」という話です。この回の(2)で予告した話です。

この回の(2)
 >例えば「テクノ」+「サービス」ではなく、「テクノサービス」という【1語】で認識している
ということが分かりました。

と私は書きました。この話を発展させます。

★『1語タイプ』と『分割タイプ』という考え方 提案します。



例えば「歩道」という言葉は「歩くための」+「道」という意味ですが、通常「歩道」という1語で表されます。元々は分離しているものが「1語」になったものです。普段は「歩くための」+「道」と2語に分割して考えないですよね。ですが「歩くための」+「道」と2語に分割して考えようとすれば考えられなくもないはずです。

 ここで実は差が出ます。

●「歩道」を「歩くための」+「道」と『2語に分割して考えろ』と言われた場合
 ・そう言われても、なかなか分割して考えられないタイプ。「どう考えても1つの単語だろう」と思えるタイプ
 ・そう言われて、すぐさま分割して考えられるタイプ。2語に分割してもさほど違和感を感じないタイプ
この2つのタイプが存在するようなのです。


私は「すぐさま分割して考えられるタイプ」です。ですがここを見てくださっている人には「なかなか分割して考えられないタイプ」も大勢いらっしゃると思います。私は「すぐさま分割して考えられるタイプ」だったので、私には『「なかなか分割して考えられないタイプ」はなぜ分割できないのだろう?」と不思議に思いました。

 そこで私を含めて「すぐさま分割して考えられるタイプ」の皆さんに、「なかなか分割して考えられないタイプ」の皆さんがどのように感じているのかを説明いたします。実はまさに「不思議」という言葉で説明できます。


不思議」という言葉はどうでしょう? 本当は「ではない」+「思議」という2語で出来上がっている言葉なのですが、まずそうは考えないでしょう。言ってみれば「不思議」≒「謎」というような感覚で、2語に分割して考えることはまずないはずです。「不思議」は「不思議」という「1語」のはずです。

 「なかなか分割して考えられないタイプ」の皆さんは、
  ・「不思議」は<「ではない」+「思議」という2語の言葉>と考えにくい=「1語」と考える
  のと同様に
  ・「歩道」を<「歩くための」+「道」という2語の言葉>と考えにくい=「1語」と考える
こんな感じなのです。


<おそらくこの辺は【馴染み】の個人差も関係があるのです。例えば、「思議」という言葉は普通の人には馴染みがあまりないと思います。でも例えば普段「漢文」に興味がある人には「思議」という言葉にも馴染みがあって、そういう人には「でない」+「思議」と、さほど苦にせず分割して考えることが出来ると思います。>



では次。
株式会社」という言葉です。これも「株式を発行している」+「会社」なのですが、2タイプに分けられます。
「株式会社」は
 ・<「株式を発行している」+「会社」という2語の言葉>と考えにくい=「1語」と考える…タイプ
 ・<「株式を発行している」+「会社」という2語の言葉考えることが容易い(むしろそうとしか考えられない)…タイプ
この2タイプが存在します。

この2タイプをそれぞれ『1語タイプ』『分割タイプ』と私は名付けました。あなたはどちらでしょうか? 『1語タイプ』?『分割タイプ』? ここまでよろしいでしょうか?



さーて、ここからが私の発見です。

現在完了」という言葉を考えましょう。

 これは「現在時制で使う」+「完了形」という言葉なのですが
・<「現在時制で使う」+「完了形」という2語の言葉>と考えにくい=「1語」と考える…タイプ
・<「現在時制で使う」+「完了形」という2語の言葉考えることが容易い(むしろそうとしか考えられない)…タイプ
この2タイプが存在します。

あなたはどちらでしょうか? 『1語タイプ』?『分割タイプ』?


実はこちらの調査で分かったことがあります。
●『1語タイプ』(「現在完了」を<「現在時制で使う」+「完了形」という2語の言葉>と考えにくい=「1語」と考える…タイプ)の人は、100%「現在完了に苦手意識を持っている」…ということです。

私は『分割タイプ』なのです。<「現在時制で使う」+「完了形」という2語の言葉>と考えることが容易い(むしろそうとしか考えられない)…タイプです。現在完了だろうが、過去完了だろうが、容易く考えられます。特に難しいとは全く思わないのです。「現在時制で使う」「完了形」のどこが難しいのだろう?と思えるのです。だから私にとっては「現在完了」を苦手としている人がなぜ苦手に感じるのか謎でした。

 ---

現在の私の社会人の生徒さんにこの話をしました。この方は「現在完了」が苦手でした。そこで聞いてみました。「あなたは「現在完了」を<「現在時制で使う」+「完了形」という2語の言葉>と思っていますか…と訪ねました。生徒様の返事は『いいえ』でした。つまりこの生徒さんは、普段分割しない「1語タイプ」だったわけです。

 そこで私はこの生徒様に
 ・「現在完了」は「現在時制で使う」+「完了形」という2つに分割して考えてみて下さい
と提案してみました。
 →するとようやく「そういうことだったんですねー」という理解を得ました


===

このように、『1語タイプ』と『分割タイプ』という考え方が成り立つと思うのです。
そして、(ここからはまだデータが少ないのでカッチリとは言えませんが)


 ●「耳タイプ」の人は『1語タイプ』になりやすい
 ●「1語タイプ」は「現在完了」や「過去完了」が苦手になりやすい


と思っています。皆様どうお思いでしょうか?
ご感想をいただければ幸いです。m(_ _)m


(このシリーズは一旦次回で終了予定です。ですがこの「耳タイプ」「意味タイプ」は長く研究するに値するテーマだと思っています。近いうちに全然違う角度で(何らかの形で)、改めて説明しようと思います。)


金曜日は【ニコニコ生放送】による文法講義放送です。この続きは来週の月曜日です。

(↓目次はこちら)
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コメント

1番~10番を表示

2017年
03月07日
14:59
ΨホルホルΨさん

私はMBさんの言うように人を「1語タイプ」「分割タイプ」にわけるのは少々無理があるように感じます。

「わかる」という日本語は「わける」から派生したといわれています。つまり「わけること」は「理解するための手段のひとつ」だと言ってもいいでしょう。

「分割」と「一語」は人による考え方の違い(人オリエンティッド)ではなく、その言葉とどういうタイミングで出会ったか、どういう出会いだったか、その他の比較対象となる言葉とどう出会ってきたかというさまざまな要素が絡み合った、「事物オリエンティッド」な事象だと私は思います。

まず、幼少期にであった言葉はそのまま飲み込みます。成長過程で「理解」するために「説明」を受けるようになると「わかるためにわける」ことを覚え始めます。また、比較対象となる言葉が多ければ多いほど、共通項を示す部分と異なることを示す部分の組み合わせにも気付きます。

不思議ということばは、比較的幼児期に「ふしぎ」という音でまず覚える言葉ではないでしょうか。追加情報として「不思議」という漢字を当てることを覚えるだけ。漢文に親しんでいる人でもなければ「不」のつかない「思議」という言葉と出会う機会もないでしょう。つまり、幼児期に飲み込んだまま深く分析する機会をもたずに使い続ける言葉なので、「一語」として認識されるのだと思います。

「歩道」は外を出歩くようになってから覚える言葉です。しかも幼児期には「ほどうをあるきましょう」と言われるより「ここをあるきましょう」と言われる方が多いでしょう。「歩道」という言葉を覚えて使うようになるのは、小学校に上がる前後であるように思います。また、「歩道」という言葉は「車道」と対比して使われることが多い言葉です。つまり、「道は道でも歩くための道と車のための道がある」という比較が早い時期から行われているのです。
さらに「自転車道」「軌道」に始まり、抽象的な「剣道」「書道」に至るまで、さまざまな「みち」に私たちは出会います。つまり「なになに道」を「なになに」と「道」にわけて考える機会が非常に多いため、そういったことが容易だと考えられるのです。

もちろん、物事を深く考えたがらないひとはどこにでもいます。そういう人は「歩道は歩道」と考える、というかそういうこと自体を考えないかもしれません。しかしそれは「人」にフォーカスするならば「分割するかどうか」ということではなく、もっと根本的に「物事を掘り下げて考えようとする人かどうか」という違いになると思います。

現在完了については先の2例を考慮すると、私たち英語教師の与え方に問題があるのでしょう。いつでも「現在完了」「過去完了」「未来完了」という4文字だけを与え、この3語の比較を行うチャンスを与えない。また、こういう文法術語は「なになに道」とは違って、暮らしていれば自然と比較対象に出会うというものでもありません。

「いや、私は明確に違いを示して教えている」という英語教師もいるでしょうが、それが区別出来ない(あるいは過去形と現在完了を混同する)生徒が多いという現実が、「明確に示す」ことが不十分であることの証明です。

導入の段階だけではなく、くり返ししつこく与えることが必要なのでしょう。

「『現在完了』というのは『現在時制における完了相だ』」ということを明示しない英語教師の責任でもあると思います。「時制」や「相」という術語を使わなくても「現在完了は現在形の一種」でもかまわないので、「過去完了は過去形の一種」「未来完了は未来形の一種」という括りを明確に与えるべきなのでしょう。

「株式会社」についても同じようなことが言えます。小さい子供は音で「かぶしきがいしゃ」と覚えます。自分にも自覚がありますが、子供の頃は「かいしゃ」のことを正式には「かぶしきがいしゃ」と言うのだと思っていました。中高生になって社会を学ぶと、「会社」には「株式会社」以外に「なになに会社」というのは何種類もあることを学びます。

そういうことに興味を持ち、覚えている人は「株式」と「会社」を分割するのが容易なのでしょう。そういうことに興味を持たず、直ちに忘れてしまう人は「かぶしきがいしゃ」という言葉をひとまとめにしか扱えず、他の「なになに会社」のことなど念頭から消えてしまうのだと思います。

そういう人の中にも、必要に迫られて(自分や身近なひとが設立するとか)、記憶を新たにする人もいるのでしょう。

2017年
03月07日
15:40
mouthbirdさん

>>1 ΨホルホルΨさん
コメントありがとうございます。
ホルホルさんは無理があるように感じる、ということがよくわかりました。

しかしごめんなさい。それでも、私には、無理がないように思います。いろんな人に「1語に感じるか」「分割して考えられるか?」をインタビューし、「2語になんか分割できない」という返事を沢山の人から聞いているからです。

例えば、ここで何度か出てきている「中2で英語がものすごく出来る女の子(耳タイプ)」は
・「歩道」は「歩くための」+「道」と分割できる
 が
・「車道」は「車のための」+「道」と分割できない
 と答えています。

今回の話で最後に出てきた社会人英語学習者さん(英語出来る方と思う)(耳タイプ)は
・「歩道」は「歩くための」+「道」と分割できない
 が
・「車道」は「車のための」+「道」と分割できる
 と、中2の女の子とまるで逆の感じ方をしていました。

でも、面白いことが1つあります。それは「現在完了」について聞いたら、お二方とも「現在」と「完了」に分割して考えていなかった点です。

おそらくはここに「耳タイプ」の特長が現れていると思うのです。
ホルホルさんがお書きになった↓この部分と関係性がある思うのです。

>不思議ということばは、比較的幼児期に「ふしぎ」という音でまず覚える言葉ではないでしょうか。追加情報として「不思議」という漢字を当てることを覚えるだけ。漢文に親しんでいる人でもなければ「不」のつかない「思議」という言葉と出会う機会もないでしょう。つまり、幼児期に飲み込んだまま深く分析する機会をもたずに使い続ける言葉なので、「一語」として認識されるのだと思います。

 「ふしぎ」という音で覚えてしまい、漢字で覚えていないものは「1語」で認識してしまいやすいと思うのです。(だれでも) あ、そうか。今気が付きましたが私はこれを「馴染み」と呼んでいるのだと思います。

 おそらく同じ感覚(「音で覚える」)を、幼少期を過ぎても、ずーっとそのままお持ちのまま人がいると思うのです。それが「耳タイプ」なのではないかと私は考えているのです。
 こういう方は、「現在完了」の場合「現在」+「完了」という字面ではなく、「げんざいかんりょう」という「音」で覚えてしまい、1語として認識してしていると思うのです。だから 位相をずらした「過去完了」にも対応しにくいのだと私は考えています。

 ただ、ホルホルさんがおっしゃる
>もっと根本的に「物事を掘り下げて考えようとする人かどうか」という違いになると思います。
という部分に興味を持ちました。気が付きませんでした。なるほどーこの辺の違いで「分割しようとしな人」がいるかもしれない、と思いました。今後ここも注視して考えようと思います。ありがとうございました。

2017年
03月07日
16:09
ΨホルホルΨさん

なるほど、「歩道」と「車道」で分割できる・できないが変わる個人がいるのですね。しかも、人によって逆だと。これは盲点でした。私のコメントは私が考えて書いたことで、MBさんのようにリサーチには基づいてはいません。この点、私の方が目を開かれることでした。

「げんざいかんりょう」については私も同じように思います。すくなくとも現在完了と過去完了についてはこれをひとかたまりで与えるのではなく、「現在」「過去」という違うところと「完了」という共通項とを意識して与えるべきなのでしょう。

2017年
03月07日
16:24
ΨホルホルΨさん

「歩道」「車道」について。

私の「事物オリエンティッド」な視点で少し考えてみました。

中二女子が「歩くための」「道」は考えられるが「車道」はわけられない
成人男子が「車のための」「道」は考えられるが「歩道」はわけられない

これはお二方の生活環境が影響しているのではないかと思いました。

中学生が車を運転する機会は当然ながらありません。彼女にとっての自分の自由になる移動手段は徒歩か自転車です。車道を通行するのは、他人の運転する車に乗る時だけ。つまり、彼女にとって「現実味のある世界」が歩道であり、車道は「別世界」なのではないか、と思いました。
昨今、自転車も車道通行が推奨されていますが(というか法令上は車道通行が原則)、実際には彼女は主に歩道を走っているのではないでしょうか。その意識の差が「歩道」と「車道」の違いに表れているのではないか、と思いました。

それを成人男子に当てはめると、その方は日常的に車を運転する人で、あまり徒歩での移動をしないのではないかと思われます。だから、自分にとって現実味のある「車道」と疎遠な「歩道」について、中二女子と正反対の感じ方をしているのではないでしょうか。

2017年
03月07日
16:33
ΨホルホルΨさん

あ、念のため。私は「歩道」も「車道」も分割して考えます。
「不思議」はひとかたまりです。

「株式会社」は幼少期を過ぎて「なになに会社」について知って以降は「株式」と「会社」をわけて考えます。

2017年
03月08日
11:49
mouthbirdさん

>>5 ΨホルホルΨさん
「歩道」「車道」「株式会社」「現在完了」…こういったものをぜひお近くの皆さんに「分割して考えられるか」をリサーチしていただけないでしょうか? これが面白いようにばらばらになるのです。

例えば、歩道・車道 で言ったら、今の高2の生徒さんの1人(英語好き・耳タイプ)は「歩道・車道は共に分割できる」と言っていました。「現在完了」も分割できるそうです。私はこういった話を普段の授業でしています。例に挙げた英語ができる中2の女の子曰く「個人の経験の差があるんじゃないですか?」だぞうです。

彼女が言うには「馴染みにあるものは分割できる」のだそうです。
彼女は「歩道」は分割できる…「歩く」も「道」も馴染みがある。
彼女は「車道」は分割できない…「車」が馴染みがない…馴染みがないものは「しゃどう」という音で覚えるので「1語」になってしまう。

彼女は「現在完了」がは分割できない…「現在」も「完了」も馴染みがない…馴染みがないので「げんざいかんりょう」という音で覚えるので「1語」になってしまう。

という具合です。

 私はこういった感覚が殆どわからないのです。

今のところの仮説は
・「馴染みがない単語を耳で覚えようとし、それを1語にしてしまう傾向がある人」がいる。それには個人差がある
・そんな人でもそれを分割して考えやすい人もいれば、なかなか分割して考えにくい人もいる
となるのだと思っています。

 私は「耳で覚えてないので」容易く分割できます。(念のため)

2017年
03月15日
13:48
ΨホルホルΨさん

MBさんが #6 で「ほとんどわからない」とおっしゃる感覚と、私が #4 で述べたことはほとんど同じことのように思われます。

もちろん「わからない」というのはMBさんにとって「実感・共感を伴わない」という意味であって、「そんな感覚は存在しない」とか「そんな感覚は誤っている」という意味ではないのでしょうけれども。

2017年
03月15日
14:46
mouthbirdさん

>>7 ΨホルホルΨさん
> MBさんが #6 で「ほとんどわからない」とおっしゃる感覚と、私が #4 で述べたことはほとんど同じことのように思われます。
同じことだと思います。
> 「そんな感覚は存在しない」とか「そんな感覚は誤っている」という意味ではないのでしょうけれども。
もちろんないです。あるのは「個人差」です。ですがこういった個人差がなどない、と思う人が大半なような気がしてなりません。

2017年
03月15日
18:05
ΨホルホルΨさん

「個人差がある」ことはMBさんのリサーチではっきりしていると思います。

2017年
03月15日
18:16
mouthbirdさん

>>9 ΨホルホルΨさん
私もはっきりしてると思うのですけどね…。認めない人も大勢いるのです。。。泣きたくなります。

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