Q-Eng

地方の大学に行っている娘の毛蟹が電話してきた。

毛蟹　「あのさ・・・・・、連休に探検部でラフティングに行くことになってたんだけど、車が足りなくて、私、じゃんけんで負けていけなくなっちゃったの。」
私　「あらー。残念だったね。」
毛蟹　「でね、そっちに帰ろうかなと思うんだけど。」
私　「いいよ。じゃあ、毛蟹の好きな『梅の花』予約しておくね。」
毛蟹　「うん！ありがと♡」

２日後。
また毛蟹から電話があった。
毛蟹　「あのさ・・・・・、車が都合がついて、私もラフティングに行けることになったの。でもさ・・・・・、そっちに帰る高速バス、予約しちゃったんだよね。往復のキャンセル料、２０００円もするんだよね・・・・。もったいないよね・・・・。」
私　「でもさ、毛蟹は川に行きたいんでしょ？」
毛蟹　「うん・・・・。」
私　「じゃあ、行けばいいじゃない。」
毛蟹　「でもさ、２０００円だよ。ジャンプが８冊買えるんだよ！もったいないよ！」
私　「行きたいなら２０００円くらいいいじゃない。」
毛蟹　「でもさ・・・・。」
私　「あのさ、キャンセル料がもったいないって言ってたら、人生、何もできないよ。人生にキャンセルはつきものだ！」
毛蟹　「うん！そだね！じゃあ、行く！」


いいかい、娘よ。
キャンセルをおそれるな。
キャンセル料などにこだわるな。
何かを捨てることを怖れていたら、本当にしたい事を見失う。
捨てることは損をすることではない。
自分に本当に必要な物を握るために、今ふさがっている手を空けることだ。

だから。

今はその手にパドルを握れ！
しっかり握ったパドルで激流を漕ぎ下れ！

あー・・・・・。
でも、激流に投げ出されてもパドルは絶対に手放さないでね～。
４万円もするんだったよね。
少年ジャンプが１６０冊買える金額だからね。