センター試験の翌日、娘の毛蟹は朝8時に起きてきて言った。
「頭痛い。もう少し寝るわ・・・・」
まあ、疲れたよね。
去年も大震災の翌日の後期の試験が終わってから、熱を出して寝込んでしまったしね。
さあ、今日はいつまで寝るかな。主婦である母はまず思う。ごはんは食べないよね。多分お昼も食べないよね。ご飯の支度をしなくていいと楽なんだよね。
12時。毛蟹は起きてこない。お昼は食べないな。私だけなら適当に食べちゃおう。
6時。毛蟹はまだ起きてこない。晩御飯はどうなるのかな。夫は納豆ともずくがあれば満足する人だし、私も適当に食べればいいし。毛蟹が起きてこなければ晩御飯の支度をしなくて済んじゃうんだけどな・・・・。
8時。うーん。毛蟹はまだ起きてこない。トイレ、大丈夫なのかしら。
9時。うーん。微妙な時間。今起きてこなかったら、明日までずっと寝ちゃうだろうな。起きてきたら、お腹すいたって言うだろうな。ま、冷凍のハンバーグもあるし、冷凍ご飯もあるし。
・・・・・
突然、リビングのドアが開いて毛蟹が起きてきた。
「お腹すいた。」
ああ、やっぱりね。
「今から食べるんなら、(レトルトの)お粥とか、(冷凍の)鴨なん蕎麦とかは?」
母は簡単にできるものをさりげなく提案する。
「じゃあ、お蕎麦食べる。」
毛蟹は冷凍の「鴨南そば」が好きなのである。
レンジでチン。母は楽チン。
その後もずっと体調不良が続いている。お腹がいたかったり、めまいがしたり。
試験はまだまだ続くんだけどね。大丈夫かしら。
昨日、リビングでパソコンを使っていた毛蟹が、突然テレビの方を振り向いた。
私 「どうしたの?」
娘 「今ね、テレビから、『長い参考書が』って聞こえたの。でね、やだよ~、そんなの~、やめて~って思ったの。そうしたらね、『長いサンゴ礁』だったの。ああ、もう、頭がさ、拒否反応示してるよ。」
テレビには美しい青い海と白いサンゴ礁が映っていた。
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