去年、娘がまだ高三だった秋の話。
ヨーカドーのクレジットカードがお財布に入っていないことに気付いた。青くなって、あちこち探した。でも、見つからない。すぐにヨーカドーに行った。
私 「あの、こちらで作ったクレジットカードをなくしてしまったようなのですが、どうしたらよいでしょう。」
店員 「とりあえず、カードが使えないように手続きをしますので、お名前を教えてください。」
店員さんがカード会社に連絡して戻って来た。
店員 「お客様。このカードはすでに使用できないように手続きがされていました。」
私 「は?」
店員 「このカードは昨日、この店内で落とし物としてお届けがあったので、お客様のお宅にお電話さし上げたのですが、お留守だったようなので、規約により、ご使用できないよう手続きさせていただきました。」
私 「え?昨日、落したんですか?」
店員 「はい。夕方、拾った方が届けて下さったそうです。」
そういえば、昨日夕方買い物に来たっけ。
店員 「よかったですね。拾った方が届けてくださって。こういう場合、持ち主の方にご連絡が取れない場合、会社の規則でカードを無効にする手続きすることになっておりますので、申し訳ありませんが、また新しいカードを作っていただくことになります。」
いやー、本当に良かった。悪い人に拾われなくてよかった。拾ってくださった方、ありがとうございます。
その数週間後、五十肩のリハビリで病院に行った時の事。
受付を済まし、整形外科の診察を10時半に頼んで、9時に予約していたリハビリの受付に行った。
行くとすぐに受付の女性が声をかけてきた。
「あーすさん、何か落とし物しませんでした?」
「は?・・・・無いと思いますが。」
「お財布落としてませんか?」
え?かばんの中を探してみる。無い!お財布が見つからない!
「お財布がありません。私、落したんですか?」
「ええ。受付に届いているそうですよ。」
えー!急いで受付に行った。
「あの、お財布を落としたと連絡をいただいたあーすです。茶色い長いお財布なんですが。」
「ああ、お待ちください。」
受付の人が私の財布を持ってきてくれた。そこには銀行のカードやクレジットカードが何枚も入っている。無事でよかったー。
「診察の予約をした時にカウンターに置いて行ってしまったんですよ。」
と、受付の人が言った。
そうか、あの時か。ああ、良かった。見つけてくださった方、ありがとうございます。世の中、悪い人ばかりじゃないわね。
この話を娘にした。
私 「ホント、『渡る世間に鬼はなし』、だね。」
娘 「え?違うよ。『渡る世間は鬼ばかり』だよ。」
私 「何言ってるの。それは橋田壽賀子のドラマじゃないの。本当は『渡る世間に鬼はなし』じゃない。」
娘 「え?そうなの?『渡る世間は鬼ばかり』じゃないの?」
私 「違うわよ。『鬼はなし』をもじってるのよ。本当に知らなかったの?」
娘 「私、ずっと『渡る世間は鬼ばかり』だって信じてた・・・。」
・・・・まあ、そうだよね。君が生まれる前からやってる番組だものね。長寿番組、恐るべし。
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