娘は予備校に通い始めた。
化学の映像授業を見た時、娘は驚いた。
あの紫マンが黄色い燕尾服を着ていたのだ。
別の日の映像授業では紫の燕尾服。
別の日では女物?と思われるほどフリルがフリフリっとついていてそのふちにはレースがついていて、胸には刺繍が。
とにかく、毎回衣装が違う。そう、衣装である。「服」という言葉では相応しくない。
ま、とにかく、この先生が有名なK先生だということが分かった。
同じ化学のF先生の授業を取った時、このK先生の衣装について話し始めた。
僕なんか講師料がすごく安いから電車で来るんですけど、K先生なんか、有名講師で講師料が高いから全部タクシーなんですよね。ま、あの服で電車には乗れないですけどね・・・。
で、僕の結婚式に先生を呼んだんですけど、先生、どんな服着てくるかなーって、すっごく楽しみにしてたんですよ。おめでたい席だから、紅白の燕尾服かなーとか。でも、着てきたのは普通のスーツだったんですよ。いやー、びっくりしちゃいましたよ。だって、先生が普通の服を持ってたなんて。ねえ。
「K先生。今日は地味ですね。先生がどんな服を着てくるか、僕、楽しみにしてたんですよ。」って言ったら、K先生が、
「いやー。だって、主役より派手じゃまずいと思って・・・。」
って言ったんですよ。あーあ。残念だったなあ。ほんっと、楽しみにしてたのに。
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