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アケビの花
庭にミツバアケビの花が咲いた。
5年程前に苗木を買い、2本植えた。去年もおととしも実がなっていたので、花が咲いていたはずなのに、今年初めて気がついた。
地味な花だ。暗い紫色で、雌雄の花が同じ株に咲き、形が違う。雌花が1cmほどだろうか。雄花は数mmほどのものが房になり、3~5㎝ほどの長さになっている。
お茶のお稽古があり、母が花入れに入れてみた。
春の花としては地味で、春らしさには欠けるが、静かな趣がある。
お茶の花は難しい。
その日、その時に咲かなければ使う事が出来ない。
たとえ咲いても、花に合う花入れがなければ入れる事が出来ない。
どうしてもその日、その花を使いたくても、天気によりその花が咲くかどうか分からない。
どんなに「咲いて」と願っても、花は自らの時が来るまで咲かない。
咲いても盛りを過ぎては使えない。
それでは花と花入れは出会えない。
花は、人の思いを超えて咲く。
出会いとはこういうものなのだろう。
花は咲いていた。ただ私が気付かなかった。だから出会えなかった。
いい出会いがない。
そう思うのは間違いなのだ。
こうして自分がふと気付いて一歩を踏み「出し」、手を伸ばせば、そこで「出会う」事が出来る。
きっと幾つもの良い出会いが、私の脇を通り過ぎて行ったことだろう。
気付かなかった事を残念がっても意味がない。
花の気が満ちて咲く時と、私がそれを見つける時と、二つの時が重なって、初めて出会いは生まれる。
二つの物の時間と空間が出会う事は、果たして偶然なのだろうか。
必然は、いつも偶然の顔をしてやってくる。違うだろうか。
出会ったものは、皆必然なのだ、きっと。
長い時間をかけ、広い空間を超えて出会う事は、まるで、星々の何万年昔の光を、今ここで受ける事に似ていないか。
華々しさを捨て静かに咲くアケビの花は、秋に淡い紫色の実を結ぶ。
主人に手伝ってもらい、初めて写真を貼りつけました。
写真の右が空いてしまいましたが、そこに文を入れる方法がわかりません。
もし、どなたかご存知でしたら教えて下さい。
よろしくお願いします。
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