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mouthbirdさんの日記

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2008年
10月22日
09:35 mouthbirdさん

未来を表す時制(その3)(解答編)

今週は、先週(問題編)解答編です。
実は先週の問題編の最後にいただいたコメントを見てびっくりしております。
「tdmintonさん」と書かれているではないですか! Σ( ̄□ ̄)!
この問題は、参考出典元を「ここがおかしい 日本人の英文法 T.D.ミントン著 安武内ひろし訳 研究社」とさせていただいています。
いただいたコメントの内容を見ると、ご本人さまではないかと考えられます。Σ( ̄□ ̄)!
このコメントを踏まえ、<(※あくまで ミントンさんの意見)>などの表記は消させていただきました。




いただいたコメントを踏まえつつ、解答編をお送りいたします。




――――――――――――――――――――――――
問題1
次の空欄に、最もふさわしくないのはA~Cのうちどれか?




Ken: Shall we ask Tom to come along with us tonight?
Joe: No. (                     )
 
 A:He’ll go to bed early tonight.
 B:He’s going to bed early tonight.
 C:He’s going to go to bed early tonight.




正解:A




前々回で出てきた will の使い方は「その瞬間にやろうと思いついたこと」ですね。
今回は
Ken は「トムが今晩いっしょに行くか誘ってみようか」と聞いた返事です。
このとき
「その瞬間にやろうと思いついたこと」…という意味で
  He’ll go to bed early tonight.
と使ったとすれば、「どうして、彼が今瞬間に思いついたことがわかるの?」といった具合になると思います。
  こうした場合、will には別の役割があります。
 単純な「予測のwill」(~だろう)…という意味です。
ただし、この will には「予測が外れる可能性を認めない」という意味があります。 もちろん、外れる可能性はありますが、「will と言った本人」は「外れません」というつもりで言っています。
だから、この用法は人を慰めるときによく使われるとミントンさんはおっしゃっています。
 例
 Don’t worry: he'll get better soon.
 (大丈夫だよ、きっとすぐ良くなるよ)
  ↑
  このときの 予測の will は実にふさわしいと言えると思います。
 この 予測の willには「予測が外れる可能性を認めない」わけだから
  「必ず良くなるよ!」…という意味になるわけです。

では今回の場合はどうか?
「トムが今晩いっしょに行くか誘ってみようか」と聞いた返事で、
 「今晩必ず早く寝るだろうよ」とここまでの確信を持って言うのは、この状況では難しいという具合です。
もし、何らかの事情でトムが今晩早く眠るつもりがあることを知っていれば、返事は




 B:No. He’s going to bed early tonight.
 C:No. He’s going to go to bed early tonight.




となるはずです。もし、どうしても will を使いたいなら、probably などの修飾語つけて断定の意味を和らげるほうが安全とミントンさんはおっしゃっています。
そして、例えば
 No. He'll probably go to bed early tonight: he usually does on Sundays.(いいや、たぶん彼は今晩早く寝るよ。だって、日曜日はたいていそうしているから)
といった修飾が後ろに付くはずだそうです。




――――――――――――――――――――――――
問題2 
次の英文の訳例として、よりふさわしいほうはA・Bのどちらか?
・Students will wear uniforms at all times.




 A:生徒は常に、制服の着用をお願いいたします。(へりくだった丁寧な言い方)
 B:生徒は常時、制服を着用のこと。(ぶっきらぼうで命令的)




正解:B
「命令を下す文に will+原形動詞」が使えるようです。これは上の問題1でやった「予測の will」の延長ラインにあるもののようです。つまり「他人の行動に断定的な予測をしている」という形なのです。つまり他人に権威的に「予測を実現するように強制」している感じなのです。
ミントンさんは「きわめて形式ばった命令口調であって、くだけた会話には不適切である」とおっしゃっています。




※この問題ですが、tdmintonさんから「意見ではなく、一般に周知されている使い方です」とコメントいただきました。




――――――――――――――――――――――――
問題3
AチームとBチームがサッカーの試合をしています。Aチームが3対0で勝っているとします。
そして、あと1分で試合終了という状況です。このとき、
 「Aチームの勝ちだな」
と言う場合、適切なのは、次のどちらでしょう?




 A: Team A will win.
 B: Team A is going to win.




正解:B




これはその2(解答編)問題3でやりました。
「現在の状況から考えて未来に起こることがほぼはっきりわかっているとき…は be going to」なのです
【そうなる決定的な要素がある場合】は、「外れる可能性をみとめない will 」よりも「be going to」になります。
今回はどうしたって、あと1分じゃ、Aチームが勝つでしょう。したがって、be going to になります。
ただもし will を使えば「勝たない可能性があるよ」という意図を示すようです。
今回は、普通に考えて、Aチームが勝つでしょうから、正解はBとさせていただきます。




――――――――――――――――――――――――
問題4
次の英文の意味を汲み取った文として、ふさわしい日本語はどちらでしょう?
・Will you be quiet?




 A:恐れ入ります、少々静かにしていただけますか?
 B:うるせーぞ! てめえ! 静かにしやがれ!




正解はB。
この問題ですが、まずお断りをさせてください。m(_ _)m
tdmintonさんから↓コメントをこのようにいただきました
「私が書いたものをひどく大げさにしたものです。この英語訳例は、私の意見ではありません」
とコメントいただきました。
実際この(訳例B)は私が作った意味を汲み取った文です。その意味で大変失礼致しました、申し訳ありませんでした。




原文は以下のとおりです↓
>先生が Will you be quiet? (静かにしてくれるか?)と言ったときには、実際には、Shut up you little ×××! (うるさいぞ、この悪がき)の意味であることを、英国の小中学生はみんな知っています。




この説明文の手前には、「人にものを頼む場合の Will you ~? についての説明」が↓こうあります。
>このかたちは、みなさんがおそらく思っているよりもはるかにぞんざいな言い方です。




したがって、 「will は人にものを頼むときに使えるが、ぞんざいな言い方である」と言えると思います。




※ただ、私はかつて、あるアメリカ人に「Will you ~? 」がぞんざいかどうか聞いたことがあるのです。そのときの彼の意見は「No.(ぞんざいではない)」というものでした。イギリス英語とアメリカ英語の違いでしょうか? ど、どうなんだろう? 疑問に思っています。




――――――――――――――――――――――――
問題5
次の空欄に、ふさわしいのはA・Bのうちどちらか?




Ken: Would you send me a postcard from London?
Joe: (                     )
 
 A:Yes, I will. I’ll send you one as soon as I get there.
 B:Yes, I would. I would send you one as soon as I get there.




正解:A
Would you ~ ? 「~してくれませんか?」と頼まれた返事としては、I would は使えません。
肯定の返事は will ~、否定の返事は won’t ~ を使います。




――――――――――――――――――――――――
問題6
次の空欄に、最もふさわしいのはA~Cのうちどれか?




Ken: Let’s go out for dinner.(         )
Joe: Really? Thank you.




 A:I’ll treat you.
 B:I’m treating you.
 C:I’m going to treat you.




正解:A
Ken は「ディナーを食べに行きましょう。私がおごりますよ」と言いたいわけです。
頼まれるより先に、進んで何かをしてあげるようなとき、つまり申し出の時に will が使われるのです。
伝統的な日本の英文法ならこれは「意志の will」と言っている用法の1つだと思います。
Bであったら、現在おごっている真っ最中になってしまい、未来の予定は表しません。続きに未来を表す修飾語句がないからです。
Cは「おごる予定である」とすでに予定にしている表現で、これはおかしいと思うのです。自分の「予定」を相手に伝えるのではなく、自分の「申し出の意志」を相手に伝える必要があるように思います。、、、しかし、richeさんから[ニュアンスは異なりますが、C も可のように思います]とのコメントいただきました。私には分からないので、ご意見をいただければと思います。
m(_ _)m




――――――――――――――――――――――――
問題7
次の日本文の英訳例として、最もふさわしいのはA~Cのどれか?
 
「ごめんなさい。今後はもう少し慎重にやります」




 A: Sorry. I’ll be more careful next time.
 B: Sorry. I’m being more careful next time.
 C: Sorry. I’m going to be more careful next time.




正解:A
約束をするときにも will は使われます。
B はあきらかに違います。ここの問題2でやったように、未来の予定で be 動詞の進行形は使えないのです。
C は、今後はもう少し慎重にやる予定ですとなります。これは少し変だと思います。
ここでは、慎重にやるという「約束」をしないとおかしくないでしょうか?
この will は伝統的な日本の英文法なら「意志の will」と言っている用法の1つで「そうする」という意志を示すシーンだと思います。




――――――――――――――――――――――――
問題8
次の日本文の英訳例として、最もふさわしいのはA~Cのどれか?




 「財布をよこせ。さもないと殺すぞ」




 A: Give me your wallet or I’ll kill you.
 B: Give me your wallet or I’m killing you.
 C: Give me your wallet or I’m going to kill you.




正解:A
実はすぐ上の問題7と似ています。問題7は約束でしたね。これもそれに近くないですか?
「さもなければ殺す!」という「約束」ですw (約束というよりは脅しですが)
こんな場面で、悪党が「殺すぞ!」と約束?を示さなかったらおかしいですよね。
つまり、脅すときは will を使うわけです。
ミントンさんは「この場合で、be going to や 進行形は使わないと断言してもいい」とおっしゃっていました。




――――――――――――――――――――――――




実はミントンさんのこの本では、もう1つ紹介しています。
それは挑戦の will という使い方です。
 <例>
 I'll raise you $100.
 (さらに100ドル賭けます(ポーカーのとき)




これは、問題6の「申し出」、問題7の「約束」、に近い感じがしないでしょうか?






ここでwill の役割をまとめます


・その場の決心
(外れる可能性を認めないつもりの)予測(ただしそうなるという決定的な要素はない)
・お願い(ただしぞんざいな言い方)
・お願いの応答(たとえ would で頼まれても、返事は will)
・申し出
・挑戦
・約束
・脅し


などの場合、will が使われるという具合のようです。




以上、3回にわたって未来のことについての表現を紹介してきました。いかがだったでしょうか?
今回の原書「ここがおかしい 日本人の英文法 T.D.ミントン著 安武内ひろし訳 研究社」には、これ以上の情報が満載です。
今回は未来のことに関する説明でしたが、完了形についても詳しく書かれています。以前のコメントにもありましたが、完了形を苦手にしている英語学習者は非常に多いと思います。
現在形についても詳しいです。個人的には現在形が1番難しいと思っていますが、この本で怖くなくなりました。
もちろん時制だけではなく、いろいろな文法事項に触れています。気になったかたはぜひご購入の上、お手元に置かれてはいかがでしょうか? きっと役に立つと思います。
リンク:その1解答編 その2解答編 その3問題編




次回ももちろん、水曜日の更新です。
次回は「問題編」ではなく、(とある)問題集? を皆様に解いていただく予定です。(意味が分からないと思いますが、申し訳ありませんが我慢してください。来週分かります)。
きっと来週は面白いはずです。
ぜひ皆様のご意見をいただきたいのです。
どうぞよろしくお願いいたします。m(_ _)m

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コメント

1番~38番を表示

2008年
10月22日
10:39
さん

1:

yokokun のコメント:
先生 ありがとうございます。

TDミントンさんのコメント ビックリですね。

それだけ mouthbird先生のブログが有名になったってことでしょうか。

ご本人様からなんて、あせったでしょうけど、うれしいですね。

全問正解 「やった~!」(ヒーロー、ましおかさん風に)

mouthbird先生のおかげです。 ありがとうございます。

これからも よろしくお願いします。

(^-^)/


2008年
10月22日
16:32
さん

2:

緑のランプが点いていますので、ご作業中のようですね。お疲れ様です。



う~ん、実は*問題1*が一番悩みました。なので、アタマから「むずかしそ~ですね」と書いたのですが…確かに、あぁいう状況での probablly と言ったクッション的なコトバ、使いますね~ん~悔しい~~~!ケレド、非常にすっきりした説明ですね。コレが気になって、解答を待っておりました。



自分の回答の最後に will の強さを肯定しながら、ココで躓くとは…トホホです。



コノ機会に、翻訳モノを読むのは抵抗がありますけれど、文法書を読んでみたくなりました。散歩コースの市立大学の図書館で原書探してみようかな?



ありがとうございました。

2008年
10月22日
17:57
hiromidukiさん

全問正解ならず・・・(泣)。

でも、そうして間違えながら覚えればいいんですよね。

willの使い方、勉強になりました。またよろしくお願いします。

2008年
10月22日
23:48
さん

4:

chinguruma のコメント:
私にでも、すっきりとわかる説明をして下さり、有り難うございます。
私は、他人にお願いする時は、いつも
Could you.....?
Would you mind.....?
を使っていますが、以前やはり、「丁寧過ぎる、Will you please....?でいいんだよ。」と、言われた事があります。でも、それは誤りなんですね。

問題1が難しかったです。単純未来の推量のwillは、『予測が外れる可能性を認めない、つもり」という認識はなかったです。

勉強になりました。来週が待ち遠しいです!

2008年
10月23日
04:36
さん

5:

hada のコメント:
残念、最後の 2 問、間違えちゃいました。 くやし~!



be は進行形になりにくいというのは理解していたのですが、今回は「する・なる」ということに行為感を持ったので、being かな?なんて思ってしまいました。



>未来の予定で be 動詞の進行形は使えない

受験の範囲で考えると必要ではないかもしれませんが、これには例外はないのでしょうか?



@chinguruma さん

間違っているかもしれませんが、友達なら will you や can you でいいのかも?



次週、楽しみにしています!

2008年
10月23日
05:01
さん

6:

HARUTI のコメント:
先生こんにちは。丁寧な解説痛み入ります。



さて、Would you ~?の答えに



I will というのはこういう流れではないでしょうか?



相手は、自分に敬意を払って、



Would you ~?(~してくれたらうれしいんだけれど)



とたずねて、自分は、決意を表明して、



I will ~.(絶対、そうするね!)



と答えている。



I would (したいものだね)



だと、控えめさが、逆に優柔不断な印象を与えかねないので、却って失礼になる。



くらいの理解でよろしいでしょうか?



PS



今回のミントン先生のコメントは、すばらしかったです。

先生の人柄が良くわかったようなものでした。



誠実で、明確なコメントに、胸が打たれたようでした。

2008年
10月23日
07:07
さん

7:

jas333 のコメント:
こんにちは!

いつも丁寧な解説ありがとうございます。



きゃーっ、1問ミスった~~

またまた全問正解ならず・・(泣

最後の問題で迷ったあげく、間違いの方を選んでしまいました。



でも、たとえ全問不正解になろうとも、とても勉強になるので、これからも参加させていただきたく思う所存であります。



次回はどんな問題なんでしょう??

楽しみだニャ~♪(=^・^=)

2008年
10月23日
08:08
さん

8:

Ast のコメント:
未来時制シリーズお疲れ様でした。



今回もよくわかりました。

でも使い分けるのが難しそう。



今回の問題の出典元であるミントンさんの本も興味が湧いてきました。

役に立つことが書いてありそうなので、今度内探して読んでみたいと思います。



今回もどうもありがとうございました。

2008年
10月23日
14:27
さん

9:

riche のコメント:
勘と反応で答えたのですが、全部合っていてうれしいです。

>【問題6】... しかし、richeさんから[ニュアンスは異なりますが、C のように思います]とのコメントいただきました。
- 普通は A: I'll treat you. で、C: I'm going to treat you. も可というように答えていたように思います。

これも勘と反応で答えたので、答え: A ... にちょっとコメントを添えてみただけなのでした。
説明を求められるとは思っていなかったので、今考えをまとめ中です。

こんなに will のことについて深く考えたのは今回がはじめてなのですが、文法について考えるとても良い機会になりました。

2008年
10月23日
16:00
GoodGriefさん

ふえ~、全問正解どころかコテンコテン...(T_T)



Mouthbird先生、お忙しい中どうもありがとうございます。

実は大量にお尋ねしたいことがあるのですが、

今回は問題1に絞らせていただきます。

「実は問題1が一番難しいのではと個人的には思っていました」とおっしゃってるのはさすがです。見抜かれてます。(^_^;)



◎問題1について

①選択肢Aのwillがダメな理由の確認


「断定的な予測」のwillを使っているのに、本問においては断定の根拠がまったく示されていないからバツ...という理解の仕方でよろしいでしょうか?

(richeさんが「文脈上不適当」とおっしゃっていた理由もこれですか?)



②選択肢B He's going to bed early tonight.について

選択肢のBは第2回でご教授いただいた「個人のスケジュール」の使い方に当たると思います。

そうであるならば、Bの言い方をするときには、「Heは準備万端(ベッドメイキングも終わって、アラームもセットしてetc)の状態」のはずですが、KenとJoeが発言時にそこまで熟知しているのは不自然な気がしますがいかがでいしょうか?

(Astさんも同じ理由を挙げていらっしゃったと思います。「準備万端」の定義がMouthbird先生と私たちとでは違うのかな...?)

それとも

選択肢Bは、選択肢Cをただ単にgo toが重なるのを避けた実質be going toの意味?



長々とすみません。

今日はこれくらいで。(^-^)



あ、そうそう。

Astさんを見習って私もMouthbird先生を援護射撃。

(^-^)



I'll definitely buy those 3 great books by Prof. Minton!

2008年
10月24日
17:39
mouthbirdさん

皆様、コメントありがとうございます。

m(_ _)m



>richeさん

該当の部分すみませんでした。すぐに直しました。m(_ _)m

お時間がありましたら、ご説明いただければ幸いです。



>GoodGriefさん

>①選択肢Aのwillがダメな理由の確認

「断定的な予測」のwillを使っているのに、本問においては断定の根拠がまったく示されていないからバツ…という理解の仕方でよろしいでしょうか?



ある程度の確度の高い根拠ある場合、will を使うには probably をつけないと不自然なようです。

確実にそうであることが知っていれば、

「彼は~するつもりだ」の

B:No. He’s going to bed early tonight.

C:No. He’s going to go to bed early tonight.

になる、という具合です。これは「予測」ではありません。そうである「事実」を伝えている表現です。



>②選択肢B He’s going to bed early tonight.について

>選択肢のBは第2回でご教授いただいた「個人のスケジュール」の使い方に当たると思います。

おっしゃるとおりです。

>そうであるならば、Bの言い方をするときには、「Heは準備万端(ベッドメイキングも終わって、アラームもセットしてetc)の状態」のはずですが、KenとJoeが発言時にそこまで熟知しているのは不自然な気がしますがいかがでいしょうか?



た、確かにそうですねえ(汗;

ただ、何らかの事情でそれを知っていると考えるのだと思います。さっきまでトムの部屋にいたとかw

2008年
10月25日
16:09
GoodGriefさん

Mouthbird先生、ご回答ありがとうございます。(^-^)



>ある程度の確度の高い根拠ある場合、will を使うには probably をつけないと不自然なようです。



や、やはり、そうですか...

できればそうでないことを願っていたんですが...orz



すると、中学生のときから何回も使ってきた

It will rain tomorrow.

He will come to the party.

のような英文は不自然だということになりますか?



また、

probablyの代わりに、I thinkをつければ不自然さはなくなるでしょうか?

2008年
10月25日
17:30
mouthbirdさん

>GoodGriefさん



まず、

>probablyの代わりに、I thinkをつければ不自然さはなくなるでしょうか?

はい。問題ありません。原書(「ここがおかしい 日本人の英文法」)にも同様の記述があります。I expect なども使うようです。



もう1つのほうですが、う~ん、

(裏が取れないていないので確証がないですが)

客観的に見て「自然な成り行きでそうなるだろう」と言える場合は、will 単独でも問題がない、と思います。



>It will rain tomorrow.

普通に空などを見て、あるいは天気予報を聞いて「客観的に自然な成り行き」で明日雨が降りそうならこう言えるのではないかと思います。



>He will come to the party.

・彼がそのパーティに行きたがっていることを(仲間の)誰もが知っている場合、「客観的に自然な成り行き」で、彼はパーティに来ると予測できます。

こういう場合は使えるのではないかと思います。



※私が「客観的に自然な成り行き」と考えたのは、ロイヤル英文法などの will の例文を見ると

 I will be sixteen next birthday.

など、どう考えても「客観的に自然な成り行き」でそうなる場合の例文が圧倒的であったからです。

2008年
10月25日
18:38
GoodGriefさん

>>He will come to the party.

・彼がそのパーティに行きたがっていることを(仲間の)誰もが知っている場合、「客観的に自然な成り行き」で、彼はパーティに来ると予測できます。

こういう場合は使えるのではないかと思います。



なるほど。

「あのお祭り大好き野郎が来ないわけがない。前回も39度の熱があるのに来たし。」

みたいに極度の断定ができるような場合にはprobablyがなくてもよいだろうということですね。(^-^)



あと、問題2と問題4について質問(というよりは確認)したい事項があるのですが...(^_^;)



◎問題4のwillは、問題2のwillと同様に「他人の行動に断定的な予測をしている」ものではないか?



ということなのですが、今夜はもう遅いので後日もう少し詳しく伺いたいと思います。



とりあえず、どうもありがとうございました。(^-^)

2008年
10月26日
02:11
mouthbirdさん

>GoodGriefさん
問題4のwill は「予測」ではなく、「お願い」です。その意味では別個のものだと思います。
でも、もしかしたら、断定的な予測を(勝手に)している will を使うから、"Will you ~ ?”はぞんざいな言い方なのかもしれないと今思いました。

2008年
10月26日
09:45
GoodGriefさん

Longman Dictionary of Contemporary Englishには、

●Will you be quiet!(?ではありません)

という例文が載っていました。



MACMILLANには

USED IN POLITE REQUESTSとして、

●Will you please listen to what I'm saying!(?ではありません...残念ながら)

●Will someone kindly tell me what is going on around here?

という例文がありました。



丁寧な言い方かどうかは、「要求内容」「相手との人間関係」にもよると思いますが、「頼むときの口調」も大きなウェイトを占めるので、次のように考えるに至りました。

Will you be quiet?(↑)なら、「相手の意志の確認」で(いくらか)丁寧な申し出(a littleとかpleaseとか付けといた方が無難かも...)。

Will you be quiet!(↓)なら、「他者の行為に対する断定」で命令口調。



ミントン先生の本は持っていませんが、Mouthbird先生の記された原文引用を見ると、

●Will you ~?は(いくらか丁寧な頼み方ではあるが)日本語の「~してくれますか?もらえますか?」ほど、丁寧ではない。

と解釈できる余地があり、

●shut upと同意のWill you be quiet?は実はビックリマークの方

と考えれば辻褄が合うような気がするのですが、いかがでしょうか?



問題

教師がうるさい生徒を静かにさせるのに、よりふさわしい言葉はどちらか?

A Will you be quiet!

B Shut up!


例え意味するところは同じでも、Aの方が教師にはふさわしい気がします。「教師にふさわしい」ということは、より「丁寧な」ものの言い方だからではないでしょうか?



ふ~、長かった...(>_<)

どうもすみません。

2008年
10月26日
17:48
mouthbirdさん

>GoodGriefさん
ソースを忘れましたが、will は歴史的には最初「丁寧」であったようです。(以下うろ覚えで書きますが)軍隊や法廷だったか、役所だったかでは、依頼で will を使うのは「丁寧」と考えて問題ない、と何かで読みました。
この意味でまさに「相手との人間関係によって決まる」と言えると思います。(だから、例えば軍隊で上官に物を頼む場合は、will が正式な言い方で丁寧になる、といった具合です)。

また正式?には丁寧ですが、逆に丁寧すぎて「いやみ」になってしまった結果、今では通常の会話ではぞんざいなニュアンスに変わってしまったような気がします。
だから、please や kindly をつけると「正式な言い方であり、いやみではないんだ」というニュアンスが出るような気がしました。

したがって、
>―――――――――――――――
●Will you ~?は(いくらか丁寧な頼み方ではあるが)日本語の「~してくれますか?もらえますか?」ほど、丁寧ではない。
と解釈できる余地があり、
●shut upと同意のWill you be quiet?は実はビックリマークの方
と考えれば辻褄が合うような気がするのですが、いかがでしょうか?

問題
教師がうるさい生徒を静かにさせるのに、よりふさわしい言葉はどちらか?
A Will you be quiet!
B Shut up!
例え意味するところは同じでも、Aの方が教師にはふさわしい気がします。「教師にふさわしい」ということは、より「丁寧な」ものの言い方だからではないでしょうか?
>―――――――――――――――
おっしゃるとおりと思いました。^^

2008年
10月27日
02:07
GoodGriefさん

なるほど、丁寧すぎて「いやみ」ってありそうですね。



時制シリーズ全3回は勉強になりました。



ありがとうございました。(^-^)

2008年
10月28日
13:36
さん

19:

chinguruma のコメント:
今朝のNHK教育で、赤毛のアンの原書の解説で、松本先生は、「Will you......?」は、丁寧に頼む時の表現です。
と、おっしゃいました??

2008年
10月28日
14:19
さん

20:

hada のコメント:
こんな話もありました。

http://www.s.u-tokyo.ac.jp/ken/eng/11.html

>“Will you 〜”は命令と言ってもいいほどきつい表現である。親しい間柄では使うことがあるが,それもインフォーマルな場面に限る。知らない人に対して,または目上の人に対して用いるべき表現ではない。



著者のトム・ガリー氏は、米国カリフォルニア州生まれ。シカゴ大学で言語学と数学の両修士課程を卒業されたそうです。



追記

ロイヤル英文法の P451 に以下のような話がありました。

> Will you ...? は、ごく親しい間柄で使われ、それ以外の場合は Could you ...? がふつう。

2008年
10月29日
15:36
mouthbirdさん

>chingurumaさん
おっしゃるように「丁寧」という意見もあるようです。(もともとはそう言いたかった記事なんですよw)
ただ、赤毛のアンは古い作品ですよね。少なくとも現代英語ではない。つまり「少なくとも初期は丁寧ではなかったか?」と私は考えているのです。
しかし、現代英語では「丁寧すぎて」いやみになり、高圧的というか、失礼になってきているのだと思います。(ただし、Will you ~でも大丈夫だという意見もあるのです)

>hadaさん
情報ありがとうございます。あら、アメリカ英語でも「非丁寧」な意見のようですね。。。
今日、あ、日付的には昨日、英語がぺらぺらな友人と「Will you ~?」の話もしてきました。彼の意見も「非丁寧」でした。ちなみにアメリカ英語です。

結論ははっきりしないですが、自分が言う場合は「Will you ~?」は避けたほうが、いろいろな場面でいいような気がします。
どうでしょうか?(^^)?

2008年
10月30日
04:41
GoodGriefさん

chingurumaさん・hadaさん・Mouthbird先生



私の場合、Will you ~?は日本語にすると「~してくれる?」くらいのpoliteness levelかなあと思ってます。あまり自信無いですけど...(>_<)



ただ、「当然に要求できる事柄」や「個人の決定事項に立ち入るような要求」は、日本と英語圏とで文化差があるので、ケースバイケースでpoliteness levelを判断するしかないだろうとも思ってます。



ちょっとした頼み事に丁寧過ぎる表現を用いると、日本語と同じようにかえって無礼になるので、丁寧な表現をいつもするわけにはいかないところが困っちゃう...(>_<)



Will you ~?はなるべく避けるようにします。(^_^;)

代用できるときはCan you ~(please)?にしとこうかな...

2008年
10月30日
13:48
mouthbirdさん

>GoodGriefさん

追加のご意見ありがとうございます。このあたりはケースバイケースなのかもしれませんね。

慎重に考えたいと私も思います。

で、自分で使うときは will you は避けると!(^^)

ちなみに私が(も)普段使うのは、Can you ~? です。

2008年
10月31日
12:35
さん

24:

riche のコメント:
>Will you ~ について

Will you ~ がどういうニュアンスを持つかは、総じて「文脈」に依ることになると思います。



GoodGrief さんが、

>丁寧な言い方かどうかは、「要求内容」「相手との人間関係」にもよると思いますが、「頼むときの口調」も大きなウェイトを占めるので……

- と書いておられますが、そのとおりで、



これは一言で言えば、「文脈 (context)」によってどういうニュアンスになるのかが決まるということですね。

(ここでは、「今までの会話の内容・流れ」といった狭い意味での「文脈」のことだけでなく、話者らの置かれた状況・人間関係・要求内容なども含む広い意味での「文脈」という意味で使っています)



以下は「ロイヤル英文法」からの引用です。

§204 will の用法

 (3) 相手の意思

Will you ...? という疑問文の形で、「~してくれませんか、~しませんか」という依頼や勧誘を表す。口調によっては命令になり、また公的な場や、仕事上のことで Will you ...? というと、ていねいな指示になる。



Will you do me a favor? (お願いがあるのですが) 【依頼】

Won't [Will] you come in? (お入りになりませんか) 【勧誘】

Will you shut up? (黙っていてくれませんか) 【命令】

Will you sign here, please? (ここに署名してください) 【指示】



Will you do me a favor? では、do me a favor (お願いをする) という要求内容としての文脈が【依頼】というニュアンスを決定しており、

Will you shut up? や Will you be quiet? では、shut up (黙る), be quiet (静かにする) という要求内容としての文脈が 【命令】というニュアンスを決定していることになると思います。



余談ですが、24 で、Jack Bauer が Chloe O'Brian に「クロエ、頼みがある」と言う場合は、たいてい

"Chloe, do me a favor." もしくは、

"Chloe, will you do me a favor?" でした。



will の根っこというのは volition / prediction (意思/予測) だと思うのですが、どちらに取れるかは文脈次第という場合もあり、文脈が大きな決定力を持っているように思います。

また更に理解を難しくしているのは、can/shall/will/must/may といった Modal Verbs (法助動詞) は、epistemic/deontic (認識様態/義務様態) の両方を持っており、これがどちらになるのかも総じて文脈が大きな決定力を持っているということもあると思います。

(ちょっと判りにくいことを書いてしまったかもしれないので、また順を追って書き足そうと思います)



※ 参考資料・Modal verb @ Wikipedia

2008年
10月31日
13:39
さん

25:

riche のコメント:
Will you ~ ? について追加ですが、

たとえば、
Will you marry me?
というのはプロポーズのときの最も一般的なフレーズです。

同様に、
Will you be my friend?
Will you be my Valentine?
 (友達/恋人になってくれますか?)
もそうですが、これらは非常に丁寧な依頼の言葉、もしくは相手の意思 (volition) を問う言葉になると思います。
・〔"will you be"〕の Google画像検索結果

marry me / be my friend / be my Valentine といった要求内容としての文脈がこれらの文の「丁寧な依頼」というニュアンスを決定付けていると考えていいように思うのですが、どうでしょうか?

また、Will you be quiet? は文脈によってある程度ニュアンスの幅が持てる表現のように思います。
「おまえら静かにしろ」というような「強圧的な命令」から、「静かにしてくれないかね」という「ちょっとぞんざいな感じの依頼」までニュアンスの幅はあるのではないかと思うのですが、どうでしょう?

2008年
10月31日
17:14
GoodGriefさん

おお、やっとご登場ですね、richさん

待ちかねておりました。(^-^)



◎Will you be quiet?の意味の幅については私も同意見です。contextや言い方ひとつで変わるように思います。



◎Will you be my friend/valentine/marry me?については「意志の確認」であり、「依頼」とは別ものではないかと考えています(あまり自信はないんですが...)。



「プロポーズの決まり文句はWill you marry me?であり、Would you marry me?とは言わない」という内容の話をどこかで聞いた記憶があります。「Would you ~?だと仮定法になるから」というのがその理由でした(それ以上詳しくはわかりませんでした...)。



実際に、googleでWould you marry me?を検索してみると、英語を母国語としていない人たちによって使われているものが多いような気がします。native speakerの多くは仮定法(冗談)として用いているように思われます(間違ってたらごめんなさい...)。

「依頼」なら婉曲表現としての仮定法にできるような気がします。



私も余談。(^-^)

私のお気に入りの映画GODFATHERの冒頭シーンでは、

Will you be my friend, Godfather?

と言ってマフィアのボスの手の甲にキスをするシーンがあります。


2008年
11月01日
01:00
さん

27:

riche のコメント:
@ GoodGrief さん

歓迎していただいて、ありがとうございます。



>Will you be my friend/valentine/marry me? については「意志の確認」であり、「依頼」とは別ものではないかと考えています

- そうですね。

これらの場合は「依頼」ではなく、「丁寧に相手の意思 (volition) を問う表現」ですね。書き方が正確じゃなかったです。



>「Would you ~?だと仮定法になるから」というのがその理由でした

- そうですね。

Would you marry me? とすると「もしかしたら結婚してくれる?」というような「仮定法」ベースの表現になると思います。英語としてまったく使われないということではないですが、ストレートな Will you marry me? という表現からはニュアンスも使われる状況も少し変わってくるように思います。

Google検索でざっとウェブでの使用例を見ましたが、native の使用例も多いですよ。1つ、用例をあげました (↓)。

・Would you marry me? @ Yahoo! Answers



The Godfather は懐かしい映画ですね。

映画の印象的なシーンにある Will you ~ ? というフレーズって結構あるように思います。

ネットでこの映画のシナリオを探して確認しましたが、Wikiquote にも名シーンだけの会話のやりとりなどが載せてありました。



Bonasera: Be my friend - - Godfather.

[The Don shrugs. Bonasera bows toward the Don and kisses the Don's hand]

The Godfather - Dialogue @ Wikiquote



Be my friend - - Godfather. となっていますが、(Will you) be my friend ... とほぼ同じ意味ですね。:)

2008年
11月01日
04:34
mouthbirdさん

>richeさん、GoodGriefさん

ご意見どうもありがとうございます。

ふむふむ。なるほど~

丁寧な場合もあるし、非丁寧な場合もある。

状況・立場・文脈によって、異なってくると考えたほうが良いような気がしますね~。

考えれば考えるほど、一概には言えないような気がしました。



ちなみに、1つ変なことを考えました。

キャラクターによって「も」違うのではないか?

という発想です。



たとえば、ドラえもんの世界で考えます。

 ジャイアンがのび太に、Will you ~ ?と使っても、このwillは丁寧な気があまりしません。脅しているような気がしますw

 のび太がジャイアンに Will you ~ ? と使ったら、ジャイアンは「のび太のくせに生意気だ!」と思って怒るのじゃないでしょうか?w

 しずかちゃんが、のび太に Will you ~ ? と使ったら、たしなめてはいるものの、どことなく丁寧な感じがしませんか?

 しずかちゃんが、ジャイアンに Will you ~ ? と使っても同じ。ジャイアンは丁寧に感じるのでは? 

   ジャイアンが Will you ~? と使うと脅し。

   のび太が Will you ~? と使うと非丁寧。

   しずかちゃんが Will you ~? と使うと丁寧。

といった具合です。

 ジャイアンは(少なくとも自分で使う分には)丁寧とは思っていないだろうし、しずかちゃんはいつでも丁寧だと思って使う、、、そんな感じです。(もちろん状況によっては違うと思いますが)



状況・立場・文脈にプラス、この「キャラクター」という要素も加わって、丁寧だったり、非丁寧だったり、普通であったりするのかも、、、と思いました。

ご参考までに…(^^)

2008年
11月01日
10:37
さん

29:

riche のコメント:
>mouthbird 先生

「今までの会話の内容・流れ」といった狭い意味での「文脈」のことだけでなく、話者らの置かれた状況・人間関係・要求内容なども含む広い意味での「文脈」を考える際において、

「キャラクター」というのは人間関係の力学に作用するものなので、文脈を決定づける要素の一つでしょうね。

特に「キャラクター」の特徴の中でも「ステータス」や「性格・発言の強圧傾向」などは、今回の Will you ~ ? のニュアンスを決める一番大きな文脈ではないかと思います。



「ジャイアン・のび太・しずかちゃん」の例は、面白いですね。「キャラ」がはっきり分かれていて、わかりやすいです。:)



日本語で書かれた英文法の定番的な教則本(?) を持っていなかったので、先日「ロイヤル英文法」の電子辞書版を買ってざーっと目を通しました。

iKnow のコース・ディスカッションなどでも「ロイヤル英文法」の記述が取り上げられることが結構多いので、その参照の際に共有できるものがあるということが定番のものを持つ一番の利点だと思いました。

2008年
11月01日
17:24
GoodGriefさん

◎richeさん

●DVDを引っ張り出して来て確認したら、richeさんのおっしゃるとおりWill youは入ってませんでした。すみません。



●>Be my friend – - Godfather. となっていますが、(Will you) be my friend … とほぼ同じ意味ですね。:)

フォローありがとうございます。(^_^;)

重ね重ねすみません。(>_<)



●>Google検索でざっとウェブでの使用例を見ましたが、native の使用例も多いですよ。

そうですか...orz...多いですか...

ただ、richeさんの挙げられた例のものは、

Would you marry me?に対して複数の回答者がいます。

「Will you marry me?の丁寧な言い方」というよりは、

「もし、××だったら、どう思う?」という感じの単なる仮定法として尋ねているような気がするのですがどうでしょう?

(間違ってたらごめんなさい...)



◎Mouthbird先生

出たア!「のび太のくせに」(^O^)



「キャラクター」ってありそうですね。

それと、もしかしたら丁寧であるか無礼であるかは、

「意思決定における文化の違い」が占める比重が大きいかもしれませんね。

2008年
11月02日
04:03
さん

31:

riche のコメント:
>GoodGrief さん

わざわざ DVD を引っ張り出して確認していただき、ありがとうござます。



>「Will you marry me?の丁寧な言い方」というよりは、「もし、××だったら、どう思う?」という感じの単なる仮定法として尋ねているような気がするのですがどうでしょう?

- そう、その通りです。

「仮定法」というのは「距離・ギャップ」を表すもので、「もし結婚してくれるとしたら、どうなのでしょうか?」という内容になり、「言及内容」と「自分の脳内にある思考の想定範囲」との「距離・ギャップ」があることを示すことになります。

(もちろん、現実的なプロポーズの場面で使われると少し変な表現になると思います)



この「ギャップ」を示すために、時制を一つ過去のほうにスライドさせることで英語では「仮定法の感覚」があらわされます。

「仮定法」は subjunctive mood と言って、4種類ある (grammatical) mood うちの1つですが、「法」(mood) は「法」というよりそのまま「気分」と考えるほうがわかりやすいのではないかと思います。



(1. the indicative mood (実際の行動・状況・事実を表現したいという気分)

2. imperative mood (命令・要求するぞという気分)

3. interrogative mood (疑問を呈したいという気分)

4. subjunctive mood (脳内の思考の内容とはギャップ・距離のある希望・疑念を示したいという気分)



「現実の状況」と「自分の脳内での思考の想定」にギャップ・距離がある……

このギャップを言い表すために、時制を1つ過去のほうにずらすことで表現するということになります。



例:

I wish you were here.

 (あなたがここにいてくれたら)

I wish you had more time.

 (あなたにもっと時間があったら)



仮定法過去完了では、「過去に起きてしまった事実」と「その起きてしまった出来事がそうなっていなかったら」という「距離・ギャップ」をこれもまた時制を1つ過去のほうにずらすこと生じた表現です。



例:

If you had asked me at that time, I could have told you what happened.

 (あのとき君が私に聞いてくれたら、何が起きたのか話してあげられたのに) [ロイヤル英文法§260]



「仮定法過去完了」の「完了」という言葉に引きずられてしまいがちですが、英語では「過去時制」を1つ過去のほうにずらそうとするとこれはもう「過去完了」という時制の表現法しかないわけです。「過去完了」という言葉にとらわれず、これはただ単に「過去時制」をもう1つ過去のほうにずらしただけと理解するとわかりやすいのではないかと思います。



仮定法 (subjunctive mood) という言葉が示すように、これは tense (時制)を示すものではなく mood (法 [気分]) を示すもので、「過去完了」という tense を示す表現は mood を示すために便宜的に用いられたにすぎないものになりますね。



Would you marry me? で、「仮定法」ベースの表現が出たついでに「仮定法」を中心とした grammatical mood (法 [文法]) のことについて少しだけ記事を追加で書いてみました。

2008年
11月02日
05:57
さん

32:

riche のコメント:
上の記事の内容に関して、少し追加の記述をさせていただきます。



以下は、Wikipedia の文法記事

Auxiallary Verb - Modal @ Wikipedia

 からの引用です。



・I couldn't do it. (remoteness of time)

・It could happen. (remoteness of possibility)

 「そんなことも起こりうる」

・ Could you do me a favor? (remoteness of relationship)

 「お願いしてもよろしいですか? (頼みごとがあるのですが、きいて頂けるでしょうか?)



(上から「時における距離(離れていること)-過去」/「可能性における距離・ギャップ」/「関係性における距離・ギャップ」)



一番最後の英文 Could you do me a favor? は敢えて「距離感」を出すことで「丁寧に表現しているんだよ」ということを表現しているという受け取り方もできると思います。

2008年
11月02日
07:46
さん

33:

riche のコメント:
またまた、上の投稿についてちょっと追加しますが、



Will you ~ ? の答え方には Yes, I will. / No, I won't.

Can you ~ ? の答えには Yes, I can. / No, I can't.

 というパターンしかないと思っている方も多いのではないかと思います。



でも、たとえば下 (↓) の YouTube 動画の最初の部分を見てみてください。

・Sesame Street - ABCDEF...Cookie Monster! @ YouTube



Kermit: Can you sing the Alphabet, Joey?

Joey: Yes. Yes, I could.

Kermit: Let's hear you sing the Alphabet.



ここの could は仮定法で remoteness of possibility「可能性における距離・ギャップ」を表したものです。

「ん~。できるかわからないけど、できるかも」というニュアンスを出しているということですね。

2008年
11月02日
12:57
GoodGriefさん

へえ、知らなかった。

「ん~。できるかわからないけど、できるかも」ですか。

勉強になりました。(^-^)

2008年
11月04日
11:04
さん

35:

riche のコメント:
>GoodGrief さん
ちょっと前に出た The Godfather のシナリオのことですが、
〔"the godfather" script〕
〔"the godfather" script OR screenplay OR scenario〕
 などで検索すると、The Godfather の script がいくつも引っかかります。
ここでたとえば1番上の The Godfather Part I Transcript を開いて、
Ctrl + F や Cmd + F でページ内検索にし、〔be my friend〕などをブラウザのページ内検索の検索窓に入れると、映画の script の中の探しているせりふの位置にまで移動します。
メジャーな作品にはウェブ上に script が多く存在しているので、このようにウェブ上だけで確認するという方法もありますよ。

2008年
11月04日
11:05
さん

36:

riche のコメント:
また、「単純未来」「意思未来」の will のことに話を戻させていただきます。

コース・ディスカッションなどで、「will は『意思』です」と一言で言い切る人を時々見かけるのですが、なぜそんなに単純に考えられるのか不思議だなぁとずっと思っていました。これはなにかの文法本の影響なのでしょうか?



たとえば、下に3つの英文をあげました。



a) Will I be killed?

 (わたしは殺されるの?)

b) Don't sit on that rock. It'll fall.

 (その石に座ってはいけません。もし座ったら落ちちゃいますよ)

c) Don't sit on that rock. It's going to fall.

 (その石に座ってはいけません。{今にも} 落ちそうですから)

  [後ろの2つはジーニアス英和辞典の be going to の例文です]



これらの英文において、

a) で、「殺される」ということは主語 (= 話者) の意思なのでしょうか?

b) で、「落ちる」ということは話者 ("I") の意思なのでしょうか? または主語 (It {=that rock}) の意思なのでしょうか?

どう考えても、これらは「意思」ということはありえないと思います。

2008年
11月04日
11:07
さん

37:

riche のコメント:
おそくなりましたが、少し前の投稿で will の説明のときに言及した

>"Modal Verbs (法助動詞) は、epistemic/deontic (認識様態/義務様態) の両方を持つ"

- ということの説明をさせていただきます。



ここで、will とは別の modal verb の must の例を取ってみます。

 (must のほうが will よりも機能がシンプルなので)



a) epistemic (認識様態):

You must be starving.

 (= "It is necessarily the case that you are starving.")

b) deontic (義務様態):

You must leave now.

 (= "You are required to leave now.")

c) ambiguous (曖昧. 認識様態/義務様態のどちらにもとれる):

You must speak Spanish.



a)「あなたはおなかがペコペコにちがいない」

 {話者 ("I") の主語 (You) の行動・状況に関する認識}

 {It is necessarily the case that ... というように状況が must (そうでなければならない) と言っている}

b)「もう出発しなくてはいけません」

 {話者 ("I") の主語 (You) の行動・状況に対する要求 (requirement / command)}

c) 曖昧でどちらとも取れる

「あなたはスペイン語を話す (話せる) にちがいない」

「スペイン語を話さなくてはいけません」

※参照: Modal verb - Function @ Wikipedia



must の場合は necessity (必要性/必然性)を

話者が話者の認識している状況に要求するのか、

 (You must be starving.)

話者が主語自体に要求するのか、

 (You must leave now.)

 のちがいになります。



c) の You must speak Spanish. はこれだけでは「話す (話せる) にちがいない」と「話さなくてはいけません」との両方どちらにもとれ、更なる文脈がないとどちらかは判断不可となります。



「話さなくてはいけません」とする場合には "This is a Spanish class." (スペイン語の授業です) というような更なる文脈が必要とされます。

This is a Spanish class.

You must speak Spanish.



このように Modal verbs (法助動詞) は epistemic/deontic (認識様態/義務様態) の2面性を持っているので、十分な文脈が不足していると、どちらか判断のつかない曖昧な表現になってしまうということがあります。



この Modal verbs が2面性を持っていることは法助動詞としての will についても言えることで、

【1人称の場合】

1) I will be 20 years old next year.

 (来年20歳になります) [Genius/will]

  《認識様態 / prediction (予測)》

2) I'll write to you as soon as I arrive in London.

 (ロンドンに着いたらすぐ手紙を書きます) [Genius/will]

  《volition (意思)》

3) I will never forgive you.

 (あなたを絶対に許さない)

  《intention (強い意図・意思の表明)/強度のある volition (意思)》



【2人称の場合】

4) You will succeed next time.

 (次回は成功するわよ) [Genius4/用例plus]

  《認識様態 / prediction (予測)》

5) If you will wait here a moment, I'll go and get a chair.

 (もしここでちょっとお待ちいただけるのでしたら、いすをお持ちします) [Genius/will]

  《認識様態 / volition (意思)》

6) You will do as you are told.

 (言われたとおりにするのですよ) [Genius/will]

  《義務様態 / volition (意思)》

 〔話者 ("I") の主語 (You) の行動に対する要求・命令 (requirement / command))〕



【3人称の場合】

7) He will succeed as a doctor.

 (彼は医者として成功するだろう) [Genius/succeed]

  《認識様態 / prediction (予測)》

8) She says she'll help you.

 (君を手伝うと彼女は言っています) [Genius/will]

  《認識様態 / volition (意思)》

9) He will come with us.

 (彼を連行する!)

  《義務様態 / volition (意思)》

 〔話者 ("I") の主語 (He) の行動に対する要求・命令 (requirement / command))〕



上の英文の 1), 4), 7) が「単純未来 (Simple Future)」といわれるものですね。

このように will が intention / volition / prediction になることと、「法助動詞」としての will が epistemic/deontic (認識様態/義務様態) の2面性を持つこととが相まって、この will の理解が難しいものになっているように思います。



長文投稿、失礼しました。

2008年
11月05日
22:52
さん

38:

riche のコメント:
I'll treat you. / I'm going to treat you. の説明を求められていましたが、その説明をする前の段階でひとり暴走してしまったみたいで申し訳ないです。(^^;)

ところで、先のレスで 「法助動詞 (Modal verbs)」の持つ epistemic/deontic (認識様態/義務様態) の2面性と「仮定法」のコンセプトについて言及させていただきましたが、mouthbird 先生はどういう感想をお持ちになったでしょうか?
英文法を専門にされている方の意見をお聞かせ頂けると、幸いです。
mouthbird 先生以外の方からもご意見をお伺いしたいです。

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