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mouthbirdさんの日記

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2018年
09月10日
11:49 mouthbirdさん

中堅高校の(今年の)高1の地獄(2)

 <注意:まず最初に書いておきますが、現在、高校1年生でも【英語が大好き! 得意だ!】という人は、以下はピンとこないと思います。英語が得意でしょうがない人にとっては別に今までと変りませんから。しかし平均かそれ以下の生徒さんにとっては大違いなのです>


 現在、高校1年生の人たちから、現在ある「センター試験」がなくなり、代わりのものになる予定なのです。英語のみならず、いろいろ変わる予定です。それだけでも大変なのですが、ここでは英語だけを考えます。

 英語だけを考えると「大学受験のための外部試験」を導入する、ということになっています。ところがこれがまだはっきり定まっていない。わかっているのは
 ・「4技能を試す試験」
であることです。
4技能とは
 ・リーディング
 ・ライティング
 ・リスニング
 ・スピーキング
です。

 今回はまずリーデイングについて考えましょう。

 大学受験は今まで伝統的に「リーディング」が最重視されてきました。今でもセンター試験に拠らない私立大学の試験ならば、リーディングのみの試験です。つまり、受験英語というものは「リーディング」の対策が概ね全てだったのです。
 
 戦前の昔から、「リーディング」の対策で、各進学校や進学塾が様々な方法を開発していきました。色々なテクニックが開発されました。早くも戦前には「英文解釈問題精構」という書籍で解釈法が提示され、戦後は「試験に出る英単語」という単語帳が開発されるなどしてきました。昔に比べると、現在のリーデイング問題は各段に難しい。単語のレベルはじょじょに高くなり、そして長文の長さはどんどん長くなって行きました。


 まずこの段階でおかしい。


 戦前の昔から高校生は「同じ、16~18歳」であるのに、年を追うごとに大学入試のリーデイング問題は難しくなっているのです。対策するには、50年前よりはるかに多くの英単語を覚えなければならない。はるかに長く、難しい英文に対応するために、昔よりも数多くの英文を読みこなさなければならないのです。要するに「対策する勉強時間が昔に比べて多く必要」ということです。


 そして、「大学受験のための外部試験」で現在ラインナップされている試験の「リーディング問題」を見てみると…

 ⇒どれもこれもが、現在の「センター試験」の英語のリーディングの試験より難しい…のです。とくに単語レベルはセンターより高いのは確実です。つまり大学入試の基準試験ではリーディングが現在よりさらに一桁難しくなるのは確実なのです。


 現在の高1はこれに対応させられ(てい)るのです。

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 金曜日の夜11時からはいつものニコ生英文法講義です。次回は来週の月曜日です。

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コメント

1番~4番を表示

2018年
09月13日
21:40
aki.akiさん

そそ、受験英語のリーディングって、変に難しいですよね。英語の稽古か、日本語の稽古かわからない時さえありました。今でもそうで、もっと難しくなるのですか。それは、大変だ・・と、思わずにいられません。

同じように思うのが、合唱とか吹奏楽の課題曲。差をつけさせるためとは言え、あんな難しい曲じゃ、楽しめないだろう・・と、思いますね。

2018年
09月14日
14:21
mouthbirdさん

>>1 aki.akiさん
 英語が難しいと呼ばれる大学の長文問題には変に込み入った英語がないわけではないですね。でも少なくともセンター英語にはそんな英文は全くありませんでした。本文にも書きましたが、最大のポイントは「単語」です。例えば、英検2級とセンター試験であれば、英検2級のほうが単語レベルは高いのです。今回の改定で、英検2級よりも高いレベルの単語まで覚えなければならないのは確実です。
 そりゃ英語が得意な人にとっては今までと変わりません。ですがそうでない人にとってはどうでしょうか? 覚えきれないと思います。ですが学校側は率先して「今までよりも難しい単語を多く含んでいる単語帳」を与え、生徒に確認の小テストなどをやらせるでしょう。要するに、できない生徒にもより難しいことをやらせるわけです。
 こういう生徒は「英語」というだけで苦しいのに、輪をかけて苦しめてどうするんでしょうかねえ??? やる気が出るとでも思ってるんでしょうか? できないんだから、どんどんやる気が失われ、より英語を嫌うだけにしかならない…と私は思うのですが…

2018年
09月15日
16:35
エリオットさん

センター試験から「共通テスト」へ変更は文科省の愚策でしかありません。世間はもっと騒ぐべきです。

制度上、いろんな問題点が山積みです。

①外部試験ですが、7種類ほど指定されており、どのように公平かつ公正に評価されるかわかりません。ヨーロッパの評価基準を参考にするようですが、その評価基準も変更が出てきたりして訳が分かりません。
②高校2年から受験できるそうですが、受験料が高すぎます。高校生の心理を考えれば、できるだけ多く受けようとします。経済的な負担は重くのしかかります。また地方に住んでいるなら交通費もかかります。現場の教員だけでなく保護者も文科省にもっとアクションを起こすべきなんですが。
③試験会場や試験監督の確保は万全なんでしょうか。これも現時点でははっきりしていません。

思いつくだけでも、これほど大きな課題がいまだ解決されていません。文科省は制度設計するだけで過去の実践について十分な検証もせず、予算と天下り先確保のために現場を混乱させているだけです。

>昔に比べると、現在のリーデイング問題は各段に難しい。単語のレベルはじょじょに高くなり、そして長文の長さはどんどん長くなって行きました。

確かにセンター試験の長文も長くなっていっています(長文の質は高いと思いますが)。私大はもっと顕著です。順天堂大(医学部)は800~1200語の長文を4題出し、さらに自由英作文(200語程度)を書かせます。制限時間はたった80分です。

>要するに「対策する勉強時間が昔に比べて多く必要」ということです。

これほど英語学習に時間をかけるべきなんでしょうか。他の教科の学習もあるのに。「高1の地獄」はまさにふさわしいタイトルですね。

2018年
09月17日
19:50
mouthbirdさん

>>3 エリオットさん
 世間でもっと騒いでほしいですが、騒がないでしょう。自分が当事者でないからです。

 当事者の保護者が騒いでほしいものですが、彼らも騒がない。むしろ、当事者である息子・娘たちを苦しめる側に回るほうが多いです。彼らは息子や娘たちに「より厳しいんだからもっと勉強しろ!」とさらにプレシャーを与えるのです。親たちは苦しまない。苦しむのは息子や娘たち。私ははっきり言ってこういう親たちが大嫌いです。

 ヨーロッパの評価基準が参考なのですかー ラテン・ゲルマン語系の基準に日本語を当てはめようとしてる…そこが大きな間違いだと私は思います。
 文部科学省の予算と天下り先の確保のために、今年の高1が犠牲になっている構図ですね。私は本当に彼らが不憫でなりません。
 > 順天堂大(医学部)は800~1200語の長文を4題出し、さらに自由英作文(200語程度)を書かせます。制限時間はたった80分。 ぎえーーーー!!! 入学後に医学を学ぶ前に力尽きてしまうんじゃないでしょうか?

 世間の多くの人にとって当事者意識がないのが最大の問題なのではないかと思います。現在、私のネット授業の生徒さんに1人高1生がいます。彼は元々「言語に関するあるハンディキャップ」を背負っています(いずれ詳しく書きます)。私は彼が本当に不憫でならないのです。

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