In the clearing stands a boxer
A fighter by his trade
And he carries the reminders of every glove that laid him down
Or cut him till he cried out in his anger and his shame
‘I am leaving, I am leaving.’
But the fighter still remains, yes, it(he) still remains…
ここでタイトルどおりボクサーが登場します。今までの一人称はこのボクサーのことだろうとは思えるし、歌のタイトルは The Boxer ですよね。それでも、場面を変えて、コーナーに一人立つボクサーとあらわすには a boxer にせざるを得ないと思うんです。。大きく捉えて、いわゆる「既出の the 」という考えを当てはめれば、 the boxer stands in the clearing として、「お、いよいよ本人が具体的に登場したぞ」と臨場感を与えることが出来るかもしれないんですけどね。
しかし、シーンが変わって、拳闘場のコーナーに拳闘家が居る。「もーいい、もうやめる、逃げ出したい」と叫ぶ、倒される、そんな相手のグラブのどれも決して忘れない、要するに過去にやられて、「ちきしょー」と思ったこと、悔
しかったこと、そんなものが体中に満ち満ちて、その状態でクリアリングに居るひとりの「ある」ボクサーを表すには a boxer stands in the clearing と言うのがふさわしいかと思う。
そして、拳闘家である以上は戦うことが仕事でもある。それをあらわすのが、a boxer であり a fighter となっています。
逆にタイトルは「いわゆるボクサー像」、フツーにみなが考える「拳闘家」、或いはポールサイモンが持つ「これこそがボクサー」などのように考えられるけれど、a boxer にしてしまうと、「あるボクサー」という感じが強く出てしまい、タイトルにはえっとまない感じがします。そんなところから、また歌のタイトルとしても The Boxer となるんじゃないかな。
そこで、最後のライン、 but the fighter still remains, yes it (he?) still remains で歌は締めくくられます。ここの the fighter は既出の the の考えでいいと思います。
it still remains というラインは「サウンドオブサイレンス」にもあった。
無理やり想像してみると、the fighter still remains in the ring とか he still remains a boxer and (a) fighter ということなんだろうかな?という気がします。