先に書いたものの続きを書きたいと思いながらも、「英語の失語」みたいな表現になってしまったことから気を悪くされた向きもあるか、と考えて書くことが億劫になってしまいました。窮屈な世の中になったなぁ。
マウスバード先生のシリーズに書き込んだコトから思い出した事柄があるので忘れる前に書いておこう。
カタカナのジストニアから dystonia を思いついたことを書いた、同じようなことを少し記しておきます。
iKnow の頃に一度書いたけれども、自然災害の際に devastate という語が随分使われてもう少し言葉の工夫をしろよ、と思いつつ、
De-vast-ate という言葉の分解に気がついた。暴風雨が建物や木をなぎ倒して荒野にしてしまった状態にはふさわしいのかとも思いました。同時に、I’m devastated. の様に devastate と desparate と発音や意味の似ていることも手伝ってか、そのような用法も聞かれる様になった。誤用とか正しいかの問題ではなく、言葉の伝染力を感じたものです。
近頃は、actually… amazing… awesome が鼻に付くなぁ、と感じますけれど、自分もつい使ってしまいます。
次は、 transvestite 、10年位前かなぁ、カナダ人から聞いて「長い単語だなぁ」と思いながらも trans-vest-ite と性を超えた服装をする人か、と分解できました。
さて、今回は接頭辞 ex- / con- が出て来ました。「簡単じゃん」と思って考え始めたら難しい。詳しい学者先生がいたら教えを乞いたいですけど、私見を書きます。
基本は import / export と日本語にも入ってますね。港に入ってくるのが輸入、港を出て行くのが輸出なので、ex- は離れていく感じが強い。inhale / exhale「(呼吸の)吸って、吐いて」ですね。
ただ厄介なのは、 extra に似たような意味もあるので英語国民も混用した節があることです。extraordinary ならば「普通を超えた感じの褒め言葉」としてわかりやすいと思いますけれど、 ex-wife / ex-president の様に「元、もう離れてしまった」という感じからわかりにくくなってしまいます。現に今わからなくなってきました。
なので、con- に移ります。ラテン語では正しく with の意味なので context などは「テキストどおり、前後の関係を示す」感じが強いし、compromise などは「約束、条件つきで」という感じから「妥協する」に意味が広がってきたように思えるのです。最近は、「秩序や状況などを乱す、影響を及ぼす」という使われ方が多いように感じます。
残念ながら、これも同様に contra(counter) / compt(compute) / konto(account) などと混同しやすいのが難点です。
なお、im/in com/con は次に来る単語が b/m/p の時は m を使い、それ以外は n を使うのが原則です。in-plant などの比較的歴史の浅い単語には当てはまりません。
ただ、これまで書いたのはあくまでも私の語感で、無理やり覚えた英単語も振り返って見れば顔がある。「うるおぼえ」で読めるけど書けない漢字は難しい漢字と思い込んでしまうのと似ている。接頭辞と接尾辞に気がつくだけで語彙数は圧倒的に増えます。ただ、それを知ってしまうことで、それに特化してしまう恐れもあり、それでは本末転倒なので小出しに馴染み易いヒントを与えてやる、それがいいのかなぁ、なんて感じますね。
「読む、書く、聞く、話す」これらを満遍なく出来れば、それに越したことは無いけれども、それぞれ使う器官は異なり、最終的に言語野みたいなところで処理できるかどうか、ということも頭に入れておいたほうがいいのかもしれません。
思った以上に時間を使ってしまった。読み直しをする時間が無いです。
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