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mouthbirdさんの日記

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2011年
10月19日
20:59 mouthbirdさん

難問並べ替えと所要時間(解答編)

smart.fm で更新してきた、旧チャンネルブログの文法問題をお届けします。

●アプリ情報:テストバージョン 2.07と2.08 ができました。
たださほど大きな変化はないので、正式発表できるものではありません
aから始まる単語とbから始まる単語は音声が入った」という程度です。

http://q-eng.com/app_sample/q_tan_sample03.html

問題行きます。
チャレンジしてくださった皆様ありがとうございました。
今回は【お詫び】から入らなければなりません。16日のam3:38まで、出題ミスがありました。
 [to do] を [to go] と表記していました。do が正しいです。
大変申し訳ありませんでした。m(_ _)m ああ、本当に本当に、申し訳ありませんでした!!!



では、解答解説に移ります。


問題
下の1~5もしくは1~6の語句を並べ替えて、空所を補い、正しく意味が通る英文を完成させなさい。
かつ、解くまでのおおよその所要時間も記入して下さい。

A "The shops will be closing soon. Are you ready to go?"
  "Well, ___ ___ ___ ___ ___ ___ list."
 1 all 2 is 3 I've got
  4 the shopping 5 to do 6 to get


解答
A "The shops will be closing soon. Are you ready to go?"
  "Well, 1 all 3 I've got  5 to do  is  6 to get the shopping list." 

解説
ポイントは2つ。

【1つめ】
have got to 原形~ = have to 原形~  「~しなければならない」
を知っていて見つけられたかどうか。

【2つめ】
 all S have to do ~ is (to) 原形… 「Sが~しなければならない全てのことは …することだ」
を知っていて見つけられたかどうか。

です。
【1つめ】の have got to 原形~ = have to 原形~ はご存じでしょうか?
 多くの英語学習者は have to (~しなければならない)はよく見かけるものの、それに比べると have got to は出くわす頻度が低いのではないでしょうか? have got to を見抜くのに私は大変苦労しました。(なので私自身がこれを解くのにけっこう時間が掛かった。(;´д`)トホホ…)
おまけに I've になってしますから、have got to は見つけにくかったのではないでしょうか?

その上で【2つめ】のほうを見つけなければなりませんでした。


これらが分かれば、答えは
"Well, all I've got to do is to get the shopping list."
う~ん、私がしなければならない全てのことは、ショッピングリストを取ってくることだ」となって意味が通じます。

なお
 all I've got to do
の部分を、文法的に細かくやると、本当は「関係代名詞目的格のthatの省略」があります。

 all (that I have got to do ●)
    ↑            ↑
   関係代名詞目的格    本来はここに目的語があった

という具合です。

また、後半の
 is (to) 原形… の「to 原形」は「名詞(的)用法の不定詞」です。
この
 All S have to do ~ is (to) 原形… のカタチに限り、(to)は省略できます。
だいたいこの to は「無い」ことのほうが多いです。しかし本問ではありました。珍しいと思いました。


-------------------------------------------------


B I went to the new shop to buy a sweater, but they had
  ___ ___ ___ ___ ___ complately at a loss.
  1 from 2 I was 3 so many
  4 that 5 to choose


解答
I went to the new shop to buy a sweater, but they had
so many to choose 1 from 4 thatI was completely at a loss.

解説
これは hada さんがおっしゃっていたように、ずいぶん前に1回出題したことがあります。

これを文法的に解くには次の5つの知識が必要です。

(1)構文: so ~ that … 「非常に~なので …」
(2) many の名詞用法
(3) choose の自動詞用法
(4) 形容詞(的)用法の不定詞の1つ(べき)
(5)熟語 be at a loss 「途方にくれる」


(5)からやります。be at a loss と使うのが普通なので、当然最後は
    I was completely at a loss.
 とつながることがわかります。最後の空欄だけは早々に見つかるはずなのです。

次はどう考えるべきか?
so と that があります。これだけで
(1)構文: so ~ that … 「非常に~なので …」 の可能性が考えられます。この段階では「可能性」のみですが、この問題の十分な「候補」にはなります。
今回は so の次が many と決まっています。
まして so many(何か) that … はよく見かける形です。
ただし、普通は
  so many(何か) that … 
  ↑この形です。
何か)←これに「名詞」が来なければなりません
例文
 I had so many books that I had to get rid of some of them.
(私はあまりに多くの本を持っていたので、それらのいくつかを捨てなければならなかった)

つまり many の後に何か「名詞」が欲しいのです。これは、many が、普通は、「多く~」という意味の形容詞であるためです。

ところがどっこい。今回の残りの選択肢は 1 from と 5 to choose しかない。
「名詞」がない! これは困った!


しかししかし、many には「多くのもの」という名詞としての役割もあるのです。
つまり、今回の文脈ならば
 they had so many = they had so many sweaters
とできるのです。
 
ここまでで
 they had so many (sweaters) ___ ___ that I was completely at a loss.
残っているのが from と to choose。
したがって、

 あ・they had so many (sweaters) from to choose that I was completely at a loss.

 い・they had so many (sweaters) to choose from that I was completely at a loss.
となる。

 あ の場合、from to choose となりますが、こんな言い方があるでしょうか? ちょっと考えにくい。
 一方 to choose from の場合、これは言い方があります。と言うか「choose from ~」という言い方があります。
この場合の choose は「自動詞」です。
例文
 Choose from thousands of designs. (数千のデザインから選んでください)

ということで
 they had so many (sweaters) to choose from that I was completely at a loss.
が、とりあえず正解っぽい。(実際は正解)

 でもまだ、この英文を「これで良いの?」と思う方が大勢いらっしゃるかもしれません。
they had so many (sweaters) to choose from that I was completely at a loss.
                              ↑
from の直後に名詞がなく、that節が続いていいの?
という疑問が湧くかもしれません。

ここで大事になってくるのが
 (4) 形容詞(的)用法の不定詞の1つ(べき)
の知識です。
例文
 I am looking for a house to live in.(私は住むべき家を探している)
これは
a house を [to live in] が修飾
しています。
 [住むべき]→
という意味を作っています。

 本来であれば、to 以下は [live in a house]と言いたかったところです。その a house を [to 以下]で修飾しているのです。(そのため in がついています)

 a house [to live in] →(住むべき家)
というように
 many (sweaters) [to choose from] →(選ぶべきたくさんのセーター)
となっているわけです。

したがって
 they had so many (sweaters) [to choose from] that I was completely at a loss.
「その店(they)は選ぶべきセーターがたくさんあるので、私は完全に途方に暮れた」
という意味になります。


ちなみに、私はこの問題を解く場合
 (2) many の名詞用法
 (3) choose の自動詞用法
この2つに自信がなく、迷ってしまいました。(あとで辞書で調べて確証が持てましたが) 一応(1)(4)(5)を駆使して答えは出せたものの、自信がなかったのです。

===========================
2問ともセンターの問題で、実際の受験生は1問およそ「1分」で解かなければ、時間的に間に合わないと思います。今の受験生は本当に大変だと思います。
いかがだったでしょうか?


それではまた来週。

問題編
http://q-eng.com/diary/7454
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コメント

1番~11番を表示

2011年
10月19日
23:20
Astさん

こんばんは
解説ありがとうございます。

やったー全問正解だ!!!
今回は珍しく時間との戦いでしたがうまくできてよかったです。
でも受験生は2分で解かないといけないなんて…。
悩んでる時間なんてないんですね。
仮に今センター受験したら何点ぐらい取れるだろうか?
来年のセンターの問題気が向いたらいくつか挑戦してみようかな~なんてw

また次回も楽しみにしていますノシ

2011年
10月20日
01:12
さん

2:

>I went to the new shop to buy a sweater, but they had so many to choose from that I was completely at a loss.

質問です。 文中の they は何を指すのでしょうか。

>they had so many (sweaters) to choose from that I was completely at a loss.
という説明がありますので、a sweater を複数にしたものではないことがわかります。

the new shop の人たちだと思われますが、「店員(達)がたくさんのセーターを持っている」という意味にならないでしょうか。

「オーストラリアでは何語で話しますか」の答え、 They speak ... と同じ用法、 they はオーストラリア人一般 

「これと同じ」という説明がなされると思われますが、 このケース(セーターがたくさんある場合は、店で働く人が主語になると、店員各人が持っているような印象を受けます)では、店員(一般) というのはおかしな用法だと思います。

the new shop を主語にするのが「自然な」気がします。

2011年
10月20日
01:30
たっつんさん

>they had so many to choose

この場合のtheyは店員という具体的な存在よりも、商品を販売する会社、ブランドという概念的な存在で、集合名詞のようなまとまりとして they としています。そしてこの質問の解決には they の理解よりも動詞 have の理解に解決があります。

この場合の have は具体的な「持つ」という原義から抽象化した「取り扱っている」という理解が正しい理解で、「彼らが取り扱っているたくさんの商品」という理解があるべきでしょう。

2011年
10月20日
05:20
さん

4:

>>3 たっつんさん

have が取り扱っている とか 持っている とかの問題ではありません。「集合名詞のようなまとまりとして they 」って何を指すのですかという質問です。

英文で、訳の分からない代名詞を使うのでしょうか。

この英文を読めば「店にはたくさんのセーターが置いてあるので、買うのに迷った」と言っていることは承知しています。

英語は律儀だから、教養のある人が書くのだったら、曖昧さを残さないように書くはずです。
意味もなく they, one, it, that などの代名詞は使いません。

「集合名詞のようなまとまり」のような漠然とした言い方では納得できないです。

「商品を販売する会社、ブランドという概念的な存在」 というのはどこに書いてあるのでしょうか。何を指しているのでしょうか。
英文からは判断できないですね。

「彼らが取り扱っているたくさんの商品」のことを 「このケース(セーターがたくさんある場合」と書いたはずですが。
「店にセーターがたくさんある」というのは、「セーターを取り扱っていること」とは違いますか。

2011年
10月20日
09:40
hadaさん

解説ありがとうございます。

Aの問題は、最初 all the shopping list で考えていたのですが、all the という表現がないものだと思い込んで all I've got to ~ にしました。 でも後から調べてみると all the ~ って普通にある表現だったので正解できたのは偶然のようです。(汗)

Bの問題は2度見たような記憶が微かに残ってますが、気のせいかもしれません。 welciayorkmartさんが指摘されている they の話は今まで気にもしなかったのですが、言われてみると不思議です。 先生の解説をお願いします!

2011年
10月20日
11:03
mouthbirdさん

>Astさん
実際、このくらい難しい並べ替えが2問続くことはまれですが、並べ替え問題は毎年3問あり、1問1分で解かないと全部を終わらせるのは難しいと思います。(英語がもの凄く得意な受験生は別でしょうが)

> welciayorkmartさん、たっつんさん、hadaさん

この they は、私が浪人生の時「関係者のtheyだ」と習いました。
サンライズクエスト英和辞典の該当部を引用します。
-------
they
⑤(店・事務所・学校などの特に明示されない)関係者(たち)、当局(◆通例訳出しない)
They sell good shoes at that store. あの店では良い靴を売っている
-------
また浪人時代に当時の英語の先生から、以下のようなことを言われたことを覚えています。
「たとえ従業員が1人でも they って使うんだぞ。例えば、駄菓子屋みたいなちっちゃい店で、店員がおばあちゃん1人しか居なくても、普通は「They sell ~.」って言うんだぞ。他に従業員がいるのが普通って考えるから。いいな!」

>hadaさん
Aが偶然とは…素晴らしい! それだけ hadaさんは英語に慣れてきているのだと思います。
Bは多分今回が2度目だと思います。3回出したかなあ…あれ?
theyは上で解説しました。ご参照ください。

2011年
10月20日
12:10
さん

7:

>>6 mouthbirdさん

関係者の they だったんですね。

何か特別な使い方があるのではないかと思っていて、質問させていただきました。
ありがとうございました。

ジーニアス英和大辞典に、2 [総称の they]((やや略式))(一般に)人々は, みんなは の例文として、最後の部分に、

They sell cheap CDs at this store. この店ではCDを安く売っている.

がありました。

ランダムハウス英語辞典 にも。

【2】一般の人々,世人;(話者の属していない一団の)人々;当局,その筋の者たち,お偉がた,体制[支配者]側の人間

They sell rice at that store. あの店では米を売っている

その気になるとあるものですね。辞書の訳語だけ見ると、「関係者の they」とは思えないです。

例文も。

2011年
10月21日
09:23
hadaさん

>>6 mouthbirdさん
たとえ店員が一人であってもtheyなんですね。ありがとうございます!

2011年
10月21日
14:53
mouthbirdさん

>>7 welciayorkmartさん
私の手元にはジーニアス英和辞典があります、(大英和ではない)
大英和にもどうやら、かちっと「関係者のthey」としては載っていないようですね。

>>8 hadaさん
私はそう当時教わりました。多分あっていると思います。

2011年
10月21日
21:52
たっつんさん

一般的な対象から影響を受ける受動態は、by themとして明記しませんよね。theyには一般を指したり、「彼ら」という言葉のように、あるグループを指すから、例えば商品や何かの契約をしに店頭に行くと制服を来た女性やスーツを来た男性が接客します。彼らは a representative person of the companyで、「一様な存在」だから一人でも一メンバーとして接客したり、企業やブランドとして商品を陳列することや取り扱う事はthey have so much stuff (or so many goods)とする事ができるのだと考えます。

 The company has so much stuff to sell.と言うか、they have ... と言うかはパラフレーズの問題で、同意と考えて問題ないと思います(theyは話をする上で、その対象が明らかである必要がありますが。)こういう言い換えはTOEIC、英検でも重要視されている英語力です。

2011年
10月23日
19:57
さん

11:

>>9 mouthbirdさん

>「関係者の they」とは思えないです。

この表現、誤解を招いたみたいですね。私としては「関係者の they 」でいいと思います。それで、例文はそれに沿って記載したのです。

【2】一般の人々,世人;(話者の属していない一団の)人々;当局,その筋の者たち,お偉がた,体制[支配者]側の人間

で、「関係者の they 」と思っています。 また店員1人で they でもおかしいとは思いません。

私の記述の主旨は、辞書を訳語だけ見ないで、例文も見ることも必要ですね、というつもりでした。私が例として挙げているオーストラリアの話もオーストラリア人が1人(実際にはそんなことはありませんが)とか何万人とか、人数を問題にしているわけではない一例だと思います。
理屈っぽい人が、おばあちゃん1人だったらどうするんですかと聞くかもしれないので、塾の先生が先手を打ったんでしょう。

ジーニアス大英和にも「関係~」は、記載はされていませんが、これは著者(達)の、取捨選択の問題で、単に取り上げなかっただけだと思っています。その代りに、例文には取り上げたんですね。

1番~11番を表示