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今朝、学校へ行く時娘の毛蟹が言った。

娘　「あのさ、おととい買ってきた『鋼の錬金術師』読んだ？」
母　「あ、まだ途中まで。」
娘　「あのさ、早く読んで。」
母　「何で？」
娘　「ああ、『この胸のたぎりを』・・・・、早く共に語り合う相手が欲しい・・・！」
母　「アハ、その台詞、『戦国BASARA』の真田幸村の台詞じゃない？熱いの？熱く語りたいの？」
娘　「うん。だから、読んどいてね。」
母　「わかった。え・・と、前の巻の話、覚えてるかな。」
・・・・・・

夕方、学校からくると毛蟹が言った。

娘　「今日ね、友達と話しててさ、思春期の悩みについて。」
母　「へー。どんな悩み？」
娘　「あのね、親とうまくいかないっていう話。よそはね、話が合わないんだって。考え方が違うって。」
母　「そりゃそうでしょ。うちだって違うよ。違うのが当たり前だからね。」
娘　「あと、常識が違うって。」
母　「ああ、『何でこんなこと知らないの？！まったくもう！』とか？」
娘　「そうそう。とにかく色々うるさいんだって。」
母　「『なんで、テレビばっかり見てるの。』とか？」
娘　「そう。あと、テンションが違い過ぎるんだって。ま、うちの親の場合は常識の違いをテンションの高さでカバーしてるからな。」
母　「え、そう？そんなにテンション高い？」
娘　「うん。高いよ！！だからね、うちはあんまり親と食い違わないなって思ってさ。なんか、こう、みんなみたいな思春期の悩みがないなって思ったの。」
母　「良かったじゃない。悩みがなくて。」
娘　「うーん。ま、いいんだけど・・・、でも、思春期の悩みってのもやっぱり味わいたいじゃない？」
母　「あー、なるほど。いいよ。味あわせてあげる。　　アニメばっかり見てちゃダメでしょ。もっと勉強しなくちゃ。もうアニメ見ちゃダメ！禁止！」
娘　「あ、そんな事言ってさ、実は自分が見ないといられないじゃない（笑）。」
母　「あれ～、わかっちゃった？今さ、自分の頭の上に吹き出しが出て、『毛蟹が寝てる夜中とかにアニメの録画を見なきゃならないな』って、字が浮かんじゃった。アハ。」
娘　「あと、何でこんなに成績悪いんだってうるさいとか。」
母　「あ、言ってあげる。　　何で勉強しないの？一日5時間勉強するんでしょ？」
娘　「あ、それ、いいから。言わなくていいから。」
母　「だってさ、思春期の悩み味わいたいんでしょ。味あわせてあげるよ。」
娘　「いや、いいから。いらないから。」
母　「だってさ、思春期の悩みは、思春期に味わわなきゃ思春期の悩みじゃなくなっちゃうよ？今味合わなくちゃ勿体ないじゃない？思春期って今しかないのよ。短いのよ。だから協力してあげる。あ～、なんて娘思いの母親なんだろう。きみ、幸せだね。ほら。今日はもう勉強しなくていいの？」

今日もあーすは娘思い。
ちゃんと「鋼の錬金術師」22巻も読んだし。