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mouthbirdさんの日記

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2010年
05月26日
23:55 mouthbirdさん

目的語は目的語でも…(解答編)

毎週水曜日は smart.fm で更新してきた、旧チャンネルブログの文法問題を引き続きお届けします。
今週は解答編です。

今週もチャレンジしてくださった皆様、ありがとうございます。
今週は難しく感じられたようですね。

今週のテーマは、ズバリ【第4文型】でした。

第4文型】は、(S V O1 O2) という形を取る英文です。

ピンと気にくいでしょうから、簡単な英文で説明します。

---

(1)I had some money.
(2)I gave some money.
(3)I had him some money.
(4)I gave him some money.


(1)I had some money.
 (私はいくらかのお金を持っていた)
 …これは何の問題もない英文ですよね。

(2)I gave some money.
 (私はいくらかのお金をあげた)
 …これも何の問題もない英文です。

では、

(3)I had him some money.
 この英文の意味は?
 (私は彼にお金を持っていた????)
 …これは変ですよね。
 実は(3)I had him some money.←この英文自体が文法的に間違った英語です。

しかし
(4)I gave him some money.
 これは
 (私は彼にお金をあげた)
 …これは変ではない!
 実は(4)I gave him some money.←この英文自体が文法的に正しい英語なのです。

この差は「動詞の性質」にあります。

have は、第4文型(S V O1 O2)が取れない他動詞
 であるのに対し
give は、第4文型(S V O1 O2)が取れる他動詞
 なのです。

(4)I gave him some money.
  S  V  O1   O2

第4文型(S V O1 O2) は、概ね「O1にO2を~する」という意味を作る動詞です。
give O1 O2 ならば「O1にO2を与える・あげる」という意味なわけです。


第4文型(S V O1 O2) は「他動詞ならばなんでもできる」わけではありません。
例えば、have のような動詞は、第4文型(S V O1 O2) を取れない動詞なのです。
だから
(3)I had him some money.←この英文自体は文法的に間違った英語なのです。

じゃあ、第4文型(S V O1 O2) が取れる他動詞と取れない他動詞はどうやって判定するのか?
答えは

 辞書

です。
普及率が高いと思われる「ジーニアス英和辞」典ならば、第4文型で使える動詞には、説明箇所に
★(S V O1 O2)
と書かれているはずです。この表記がある他動詞であれば、第4文型で使えます。
しかし書いていなければ、その他動は第4文型使えないのです。

ちなみに私が好きな「サンライズクエスト英和辞典」は、第4文型で使える動詞には[Ⅳ] とローマ数字で表記されています。

ここまで、まとめます。

他動詞には、第4文型で使えるものと使えないものがある

ということです。

---

●第4文型から第3文型への変化。

第4文型の動詞の多くは、意味をほとんど変えずに、第3文型に書き換えられます。

(4)I gave him some money.
    S  V  O1   O2
であれば
I gave some money to him.
    S  V   O
という具合に書き換えられます。意味は同じ(私は彼にいくらかのお金をあげた)です。
 この英文の場合、元々 01だった him の手前に to という前置詞が付いて、順番が02 と入れ替わります。to + 名詞 の部分は、文の要素(O や C)にはならないのです。だから書き換えた英文
 I gave some money to him.←これは第3文型なのです。

give の場合は、O1 の手前に to をつけて O2 と位置を交換して、書き換えられるのです。

実は、第4文型は、to または for をつけて O2 と位置を交換して、書き換えられるのです(例外あり・後述)
to もしくは for のどちらでもOKではありません。どちらか一方が原則です。
これは、動詞で個別に決まります。
例えば give は toのみOK。 get は forのみOKです。
  I gave him some money.
    S  V  O1   O2

 ○=I gave some money to him.
    S  V   O
 ×=I gave some money for him.
    S  V   O

get は forのみOKで to がダメです。例を挙げます。
 He got me a good book. (彼は私にいい本を手に入れてくれた)
×=He got a good book to me.
○=He got a good book for me.

たいていの第4文型の動詞は toかfor のどちらか一方のみOKなので、
toのみOKの動詞を「to型動詞」、forのみOKの動詞を「for型動詞」と呼ぶことがあります。

「to型動詞」は give/send/show/teach/tell/hand/pass/sell/write/lend ぐらいは覚えましょう。
「for型動詞」は buy/cook/find/make/get ぐらいは覚えましょう。

ここまでが基本です。よろしいですか?

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実は例外があります。これはレベルが高いです
余裕があれば覚えましょう。

・toでもforでも使える動詞→bring
・of を使う動詞→ask
・on を使う動詞→play
・toでもforでも(ofでもonでも)使えない動詞(つまり第3文型に書き換えられない動詞)→cost/envy/save/spare

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以上が今回みなさまに知って欲しかった知識でした。
それでは解答と解説に参りましょう。

(出典:上級者のための正誤問題の解法 加東憲吉編著 文芸社)
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1・下のA~Dの英文のうち、誤りを含むものを1つ選べ。
A. He told me the ending of the movie.
B. He showed me the ending of the movie.
C. He explained me the ending of the movie.
D. He asked me the ending of the movie.

正解:C
解説:tell、show、ask は第4文型を取れる。しかし explain は取れない。
言わんとする意味を、exlain で表現したいのならば、
 He explained the ending of the movie to me.
と書く。

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2・下の英文の(   )に入れると文法的におかしくなるものはどれか? 1つ選べ。
The old man asked me (   ).
A.a favor B.my name C.some money
D.some question E.the name

正解:C
解説:ask を「(与えてくれ)と求める」の意では第4文型(S V O1 O2) が不可である。
他の選択肢なら ask O1 02 で「O1 に O2 を尋ねる」という意味になる。これは第4文型(S V O1 O2) で表現できる。

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3・下の英文の(   )に入れると文法的におかしくなるものはどれか? 1つ選べ。
Tom (   ) me a cup of coffee.
A.bought B.brought C.gave
D.made E.treated

正解:E
解説:treat だけが、第4文型(S V O1 O2) が取れない。後は取れる。

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4・下のA~Dの英文のうち、誤りを含むものを1つ選べ。
A.Cook me somthing, dear.
B.He doesn't owe me anything
C.I envy you your fine house.
D.She explained me the matter.

正解:D
解説:第1問と同じ。explain は第4文型(S V O1 O2) が取れない。
言わんとする意味を、exlain で表現したいのならば、
 She explained the matter to me.
と書く。

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5・下のA~Dの英文のうち、誤りを含むものを1つ選べ。もしなければEとせよ。
A.I paid him the money.
B.I lent him the money.
C.I borrowed him the money.
D.I gave him the money.
E.NO ERROR

正解:C
解説:この中では borrow だけが第4文型(S V O1 O2) が取れない。
言わんとする意味を、 borrow で表現したいのならば、
 I borrowed the money from him.
と書く。

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6・下のA~Cの英文は文法的に正しいかどうか、A~Cのそれぞれ1文ずつ判定しなさい。
A. It will save a lot of trouble for him.
B. It will save a lot of trouble to him.
C. It will save him a lot of trouble.

正解:A× B× C○
解説:第4文型はたいてい to か for を使って第3文型に書き換えられる。しかし save は上で解説したように、第3文型書き換えられない動詞の1つ。したがって、3のみ正解。

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いかがだったでしょうか?

今週は以上です。皆様ありがとうございました・
来週も皆様のチャレンジをお待ちしています。

問題編
http://q-eng.com/diary/355

(出典元)
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コメント

1番~7番を表示

2010年
05月27日
10:41
hadaさん

解説ありがとうございます。 1は正解なのに4で間違えたのは、explain が間違いだと理解して正解できたのではなく、消去法に頼ったからでしょう。 もっと注意深ければ4も正解できていたのですが… 6はひたすら動詞の使われ方を覚えるしかなさそうなのでやっかいですね。

2010年
05月27日
13:16
neginohanaさん

いつもありがとうございます。

今回は難しくて、解説を読んでも質問がたくさんあります。」

質問その1
1で、「the ending of movie」となっていますが、「movie」に定冠詞はつかないのでしょうか。「ending」についている定冠詞で兼ねてしまうとか?

質問その2
2で、ask me a favor の場合「私に a favor を尋ねる」ではありませんよね?
決まり切った言い方として「Can I ask you a favor?」があるので、これはOKだと思いましたが、
考えてみると「尋ねる」ではなく「求める」のようです。favor の場合だけ、例外なのでしょうか。

質問その3
3で、treat の文を正しく直すと
Tom treated me to a cup of coffee.
でいいのでしょうか?

2010年
05月27日
23:28
mouthbirdさん

>saruさん
6はちょっと意地悪すぎではあります。
今回は「こんな文法がありますよ」ぐらいをまずは覚えていただければと思います。

>naginohanaさん
1、すみません! 間違えました! 今直しました。
2、あ、そうか。そうですね。ask me a favor だけ決まり文句として例外と刷るべきだと思います。
3、はい。これはそれで問題ありません。
ご指摘ありがとうございました。m(_ _)m

2010年
05月28日
13:38
neginohanaさん

>>3 mouthbirdさん

ありがとうございました。勉強になりました。

2010年
05月29日
01:49
たっつんさん

この、他動詞のあとに節や4文型やらがくるのって、日本語で言うところの「てにをは」などの助詞の感覚に近いと思うのですが、こういうのってやっぱり実際に使っていくのが一番の方法なのでしょうか?
 理屈で片付けきれないと思うんですよね、いつもながら。to型とかfor型などの他に、何か調べればカテゴリー分けは可能なのでしょうか?

2010年
05月29日
11:47
neginohanaさん

to は、その動詞の行為を行った時点で、すでに相手に達している場合。
I gave some money to him.
gaveした時点で、もうお金は彼に達している。

それに対して、forはその動詞の行為を行った時点では、まだ相手のことは頭の中で思っているだけ。
He got a good book for me.
gotした時点では、まだ本は私に達していない。そのつもりはあるけれど、まだ思っている段階。

以上は、私のイメージです。いかがでしょうか。
でも、例外はつきものですから、一筋縄ではいきませんよね。

Lukeさんの記事も参考になりました。
http://eigowithluke.com/2010/05/tofor/

2010年
05月29日
18:37
たっつんさん

>>6 neginohanaさん

 ありがとうございます。
 なるほど。まだ不足している理解を埋めていくことでミスを減らしていくことができそうですね。

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