smart.fm で更新してきた、旧チャンネルブログの問題をお届けします。
今週は解答編です。
参加して下さった方、ありがとうございました。それでは先週の問題の解答解説に参ります。
問題
次の英文のA・Bのうち、どちらか1つは間違った英文です。それはどちらでしょう?
A・She often wears a fur coat.
B・The little girl cannot wear her clothes by herself.
解答:B
解説:先にBを意味をくみ取って直します。
→The little girl cannot put on her clothes by herself.
もしくは
The little girl cannot put her clothes on by herself.
にします。
Aは wear でいいのですが、B は wear は適切ではないのです。なぜか?
wear は状態動詞で「~を着ている」という意味で、動作動詞の「~を着る」という意味はないから。
です。
Aの意味を考えましょう。
She often wears a fur coat.
→「彼女は毛皮のコートを着ている」
これは問題がありません。
ではB
The little girl cannot wear her clothes by herself.
→「その小さな少女は一人で彼女の服を着ていることはできない」
これは意味をふまえるとどうでしょう?
「着ていることはできない」は変ですね。
→「着ることはできない」にしたいところです。
ところが wear には「~を着る」という意味はないのです。したがって、これが適切ではないのです。
「~を着ている」は wear を使いますが
「~を着る」は put on ~ もしくは put ~ on を使います。
したがって
→The little girl cannot put on her clothes by herself.
にします。
The little girl cannot put her clothes on by herself.
なお
put on
という熟語は「他動詞+副詞」型という熟語です。この場合、on は前置詞ではありません。副詞です。
「他動詞+副詞」型の熟語は、ジーニアスなら(他)といったマークがついていて、それで判別します。
「他動詞+副詞」型の熟語は目的語が代名詞の場合、目的語を 副詞 の後ろには置けません。
つまり、put on なら
〇 She put on her clothes.
〇 She put her clothes on.
ですが
× She put on it,
〇 She put it on.
となります。
いかがだったでしょうか? それではまた来週。
出典
上級者のための正誤問題の解法
問題編
http://q-eng.com/diary/23541