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mouthbirdさんの日記

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2019年
12月09日
17:31 mouthbirdさん

なぜおまえはそんなに英語ができないんだ?(8)

指導者は大体自分の学習法を強制し、1・学習者はそれに不満を言えない所為 あるいは 2・学習者はそれが良い学習法だと思ってしまう所為。


 前回は、
 →本当は一人一人に自分に合う学習法があり、万人に共通の1つの良い方法などない。にもかかわらず、「万人に共通の良い方法はある」という前提で考えている所為
…としました。

今回は↑この所為で起こる弊害です。

 英語の指導者は、「これが良いんだ」と1つの学習法を決めてしまうことが多いのです。

・例えば、単語の覚え方1つとってもそうです。「例文で単語を丸ごと覚えたほうが覚えやすい」という思う指導者がいたら、受け持つ生徒全員に「例文で覚えるタイプの単語帳」を強制することがあるのです。

・例えば、文法をガチガチにやったおかげで英語ができるようになったような人(例:私)は、「100人いたら100人ガッチリ文法を学ばなければならない」と考えて、文法をみっちりやるように強制します。

 ↑これがまずいと私は思っています。私の場合は、「この人はどのくらいの文法力が必要か」を見定めることから始めます。必要な人にはガチガチに文法を学習してもらいます。でも、この人はそんなに文法要らなそうだなーと思った人には、そこまで文法の学習はやってもらわないです。

 でも、こういう指導者はまれだと思います。自分を基準にし「自分はこれくらい英文法が必要だったから」と考えて、誰にも、彼のにも、同じ量と質の文法を学習させたがります。

 もっとも今の大抵の英語の指導者は↑この逆になります。今の英語指導者文法があまり必要ではなかった人が多く、その人に必要な文法学習量を学習させない傾向があるのです。

====

学習者側はこれだと困ることがあります。

1・学習者はそれに不満を言えない所為
 どんなにそのやり方がやりにくくても、そのやり方に学習者は不満が言えないことが多いです。特に学校の場合はです。学校が考えたカリキュラムがあり、それに従わざるを得ないのです。(塾なら言えるとは思いますが)

2・学習者はそれが良い学習法だと思ってしまう所為
 これは与えられた学習法が楽に感じた場合に起こり得るケースです。これは2種類のまずい問題が生じかねません。

 A:楽に思って実際やってみたら、ちっとも楽ではなかった場合。
 例えば「中身が楽し気なやさしい英文から読解しよう」みたいな取り組みがあります。私もかつてやりました、世間では易しめの英文のつもりだったのでしょう。しかし当時の私ではそれでも難しく感じました。知らない単語が多すぎたのです。それに内容も全く興味が湧きませんでした。

 B:楽な学習法だが、ちっとも成果が上がらない場合。
 例えば「長文を見て、その後、和訳例をすぐ見る。雰囲気をつかんで【こういう感じの場合はこういう意味になる】みたいな勘を養え!」みたいな勉強法があります。私が高3の時に塾でやらされた方法でした。「これは楽そうだ!」と思いました。やってみました。楽でした。→なんかできるようになった感じがしました。→模試を受けました。
 しかし、偏差値は30.5のままで、ちっとも成績が上がりませんでした。受けた大学は全部不合格でした。

 ↑実際、この方法で成績が上がる人は存在するようです。しかし少なくとも私は全く成績に反映しませんでした。


 このような現状があると思うのです。だから英語が苦手な人は頑張ったとしても苦手なままになってしまいがちだと思っています。


 この続きは来週。今週の金曜日はニコ生英文法講義。この続きは来週の月曜日です。

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