大学時代の終わりごろの結論:英語が得意な人は文を丸ごと覚える能力に長けているせいだ。
この段階では「英語が得意な人と苦手な人には能力に差がある」のは確かだなのだが、どこでその差が生まれるのか…
というのが謎でした。
「その答えの一端であろう」と思うことが、大学時代の最後の方で分かりました。
当時、小さな塾で私は高校生に英語を教えていました。その中である英語がとてもよくできる生徒さんがいました。彼は空き時間に単語の勉強をしていました。どうやら単語の小テストが近々あるようでした。その彼が自習中ポツリとこう呟いたのです。
「英単語を覚えるのって難しいなあ」
私は「こんなに英語ができる彼でも単語を覚えるのは難しいのか。意外だな」と思いました。
その直後、
彼はこう呟いたのです。
「英文を丸ごと覚えるのならば楽なのに」
私は↑これにものすごく驚いたのです。私は文章を丸ごと覚えることが極端に苦手だったからです。私の高校は、文章を丸ごと覚えさせ、それを言わせたり、書かせたりする専門のような授業ありました。私はこれが全くできませんでした。でも周りのみんなは、これができる人が多かったのです。
私は驚いて彼にこう聞きました。「ええええ!? 単語1つ1つの意味を覚えるより、英文を覚えるほうが楽なの?」と。
彼の返事は「文章を丸ごと覚えるほうがはるかに楽ですよ」
ここで1つ謎が解けたのです。
英語が得意な人は、文章を丸ごと覚える能力に長けているんだ!
→覚えている例文をデータにしているから、文法がそれほどいらないんだ!
英語が苦手な人は、文章を丸ごと覚える能力に長けているんだ!
→例文データが頭に入らないから、文法で単語を繋げ合わせる方法が必要なんだ!
こうして私の頭の中に1つの理論の大きな理論が生まれたのです。
・英語が好きで得意な人ほど文法が要らない。
・英語が嫌いで苦手な人ほど文法が必要。
つまり「例文が覚えらえるなら文法は要らず、覚えられないなら文法が必要」という理論がここで出来上がったのです。
これが私の発想の「基本軸」になりました。
金曜日の夜11時からはいつものニコ生英文法講義です。この続きは来週の
月曜日です。
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