smart.fm で更新してきた、旧チャンネルブログの文法問題をお届けします。
1日遅れてしまいました。申し訳ありません。
今週は解答編です。
参加して下さった方、ありがとうございました。それでは解答と解説に参ります。
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直接話法の
She said to me, "He will win the game".
を間接話法に直すと、時制の一致を受けて
She told me that he would win the game.
になる。
直接話法の
She said to me, "He must go there".
を間接話法に直すと
She told me that he had to go there.
が推奨されるが
She told me that he must go there.
でも構わない。
直接話法の
She said to me, "He should go there".
を間接話法に直すと
She told me that he should go there.
になる。
ここで問題!
will は 間接話法に直すと would になるが
なぜ must や should は間接話法でも形を変えなくてよいか?
理由を説明しなさい。
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解答:must や should は最初から過去形だから。
解説:
まず、should のほうが分かりやすいです。should は shall の過去形だからです。
でも、should は普通「現在形」と認識されますよね?
例えば
You should go there.
だったら「あなたはそこに行くべきだ」で、とてもじゃないですが、過去のニュアンスはありません。
では、次の例文を見てください。
He might come here.(彼はここに来るかもしれない)
この mightは may の過去形。でもこの英文も、過去の話ではない。現在の話です。
実はmay より自信がない場合、もしくは相手に少し丁寧なニュアンスを加えたいとき、may よりも might が使われます。
will や can にも同じ用法があります。自信がない場合、もしくは相手に少し丁寧なニュアンスを加えたいとき、現在の意味でも助動詞の過去形が使われるのです。
実は!
should は shall の過去形。
昔は shall で言われていた表現が、時と共に「自信がない場合、もしくは相手に少し丁寧なニュアンスを加えたい」という表現(つまり過去形の should)で使われるケースが増えてきました。shouldが使われ過ぎて、ついに should が「現在形」と認識されるようになってしまったのです。
したがって、
・should は最初から過去形なので、時制の一致を考える場合、should のままこれ以上変えなくて良いのです。
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じゃあ must は? 実は must も本来は「過去形」なのです。
実は実は! 古い英語では moten という助動詞があったのです。この moten の過去形が must なのです。
http://art2006salt.blog60.fc2.com/blog-entry-837.html
昔は moten で言われていた表現が、時と共に「自信がない場合、もしくは相手に少し丁寧なニュアンスを加えたい」という表現(つまり過去形の must)ばかりになりました。mustばかりが使われ過ぎて、moten は消えてしまいました。ついに must だけが残り、must が「現在形」と認識されるようになってしまったのです。
したがって、
・must は最初から過去形なので、時制の一致を考える場合、must のままこれ以上変えなくて良いのです。
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いかがだったでしょうか? 私はこういう知識が好きなんですけどね。皆様はいかがでしょうか?
それではまた来週。
問題編
http://q-eng.com/diary/22015
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