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mouthbirdさんの日記

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2018年
10月29日
10:32 mouthbirdさん

中堅高校の(今年の)高1の地獄(9)

 前回は現在高1の英語が苦手な生徒さんの境遇の具体例を書きました。私は元々英語が大苦手だったし、現在も英語は大嫌いです。なので、前回の境遇に共感するのです。

 しかし、ここを見て下さっている方にとってはどうでしょうか? ここを見てくださっている方は英語がお好きで得意な人のほうが多いと思うのです。そこで、今回は「高1時点で英語が好きで得意な人」の感じ方を説明してみます。彼の感じ方を皆様は共感するでしょうか?


 私が長年やっているネットゲームの仲間で現在高校1年生の男子がいます。彼は進学校と言われる高校に通われています。彼は英語が大好きで大得意です。よくチャットするのですが、彼の見解が私には思いもよらないことばかりなのです。

 まず、今回の英語の入試制度改革は「歓迎!」なのだそうです。

(11/3 ありがたいことに本人からこの話題に関する文面をいただいたので、以下の差し替えます。)

彼は、以下のように感じていらっしゃいます。


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 私はこの入試制度の変更で英語の外部試験を歓迎する立場をとります。当然、主な理由は英語が得意教科になっていることにあります。外部試験従来のセンター入試と比べて、受験できるチャンスが増えます。英語の外部試験と聞いて、多くの人が1番最初に思いつくのは英検ではないでしょうか。英検は年に3回実施しているため、私はセンター入試に比べて楽に感じます。また、他の外部試験を見てみると、IELTSは年間で48回、TOEFL(iBT)40~45回行われているため、現実的ではありませんが圧倒的な回数を受けることも可能です(注1)。したがって、外部試験によって少なくとも時間に余裕を持って大学入試に望めますね。

 しかし、共通テストを受けることの利点はそれだけにはとどまりません。このように事前に外部試験を受けることで、受験生は当日に英語の試験を受ける必要がなくなるのです。センター入試では英語以外の他の教科も全力で取り組まなければなりません。試験は2日に渡って行われるため、受験生はその間ずっと集中するものだと思います。つまり、体力や精神的な側面で見ても当日の負担は減り、英語の能力が他の教科にも影響します。

 一方で、多くの中高生はこの改革についておよそ73%が学校以外でも勉強をする必要があると感じているそうです。(注2) このトピックから分かる生徒と教育機関との意識の差については本意と逸れてしまうため省きます。このデータによると彼らは学校とは別に対策をする必要があると考えているようです。したがって英語が得意な人とそうでない人で更に差が生まれると考えられます。

 以上より、私にとっては得意な教科がより入試で十分武器になり得ます。つまり入試を突破するのには好都合なのです。


(注2)参考: 英語の友 (2018.08.03) 大学入試のための英語資格・検定試験の特徴と選び方.
https://eigonotomo.com/hikaku/daigakunyuushi

(注2)参考: 河合塾 (2018.07.09). 大学入試改革 2人に1人が「志望校の選択に影響する!」
https://www.kawai-juku.ac.jp/exam-info/cnt/exam-correct/r...
 
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 以上が、ご本人の見解でした。


 もちろん私は全く共感しません。ですが、彼がそう感じるのは当然だと思います。この彼のような人たちは「前回私が説明したような英語が嫌いな人たちの感覚」には共感しないのです。

 でも、なんとかそういう人たちにも共感してもらいたい、というのが今回の話題の趣旨です。次回がこの話題(シリーズ)の最終回。次回で、英語が苦手な人がどのような「感覚」なのかを英語が好きで得意な人に理解してもらえればいいなあ…と思っています。


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 金曜日の夜11時からはいつものニコ生英文法講義です。次回は来週の月曜日です。

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