前回は、現在、進学校に通われる「英語が得意科目」の高校1年生の生徒さんの話でした。
3日前に、ご本人さまからの文面をいただいたので、内容を一部変更しました。まだそれを見てない方は、
ご確認お願いいたします。
ご確認いただければわかるように、少なくともこの「英語が得意科目の高校1年生の生徒さん」は、
今回の入試改革は大歓迎に感じられるのです。
で! おそらくはここを見ている方の多くが英語好きなので、そういう皆様は彼の考えに近いものではないかと思うのです。
で! 私は真逆。彼のようには全く感じられないわけです。
そこで! なんとか、私の感覚を皆様に感じてもらえないか…… というのがこのシリーズの最終回のテーマです。
ここを読んで下さっている英語が得意な皆様の多くは「数学がお嫌い&苦手」だと思うのです。
そこで! 日本の現状がもしも↓こうだったらどう感じるでしょうか? これを考えて欲しいのです。
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仮の話です。日本の大学入試は、英語ではなく、数学の試験の大変革が行われたとします!
そして↓こういう見解をどう感じるでしょうか?
私はこの入試制度の変更で数学の外部試験を歓迎する立場をとります。当然、主な理由は数学が得意教科になっていることにあります。外部試験従来のセンター入試と比べて、受験できるチャンスが増えます。数学の外部試験と聞いて、多くの人が1番最初に思いつくのは数検ではないでしょうか。数検は年に3回実施しているため、私はセンター入試に比べて楽に感じます。また、他の外部試験を見てみると、IMLTSは年間で48回、TOMFL(iBT)40~45回行われているため、現実的ではありませんが圧倒的な回数を受けることも可能です(注1)。したがって、外部試験によって少なくとも時間に余裕を持って大学入試に望めますね。
しかし、共通テストを受けることの利点はそれだけにはとどまりません。このように事前に外部試験を受けることで、受験生は当日に数学の試験を受ける必要がなくなるのです。センター入試では数学以外の他の教科も全力で取り組まなければなりません。試験は2日に渡って行われるため、受験生はその間ずっと集中するものだと思います。つまり、体力や精神的な側面で見ても当日の負担は減り、数学の能力が他の教科にも影響します。
一方で、多くの中高生はこの改革についておよそ73%が学校以外でも勉強をする必要があると感じているそうです。このトピックから分かる生徒と教育機関との意識の差については本意と逸れてしまうため省きます。このデータによると彼らは学校とは別に対策をする必要があると考えているようです。したがって数学が得意な人とそうでない人で更に差が生まれると考えられます。
以上より、私にとっては得意な教科がより入試で十分武器になり得ます。つまり入試を突破するのには好都合なのです。
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さあ、みなさん、この見解に共感されますか???? どう感じますでしょうか?
数学の試験を何回も受ける気になりますか???
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英語が苦手な人はこの英語版が現実なわけです。英語が嫌いで苦手な人がいかに現状にあえいでいるのか、多少なりともわかっていただけないかと願う次第です。
最後に! 前回の文面を書いてくれた英語が得意な高校1年生さんは、実は数学が好きなのです。いただいた文章は、実は、前回ので全部ではありませんでした。最後の行を意図的に抜かしたのです。最後の行は↓こう書かれていました。
最後に、私は全教科で英語が1番良い結果を出せますが、好きな教科は数学なので別段英語信者ではないことを述べておきます。
↑これが彼の文面の本当のラストでした。彼の場合は、仮に数学の試験制度が改革されても問題はなさそうです。うらやましいなー
私は英語だけで怒っています。だから、私はきっと狭い料簡(りょうけん)なんでしょうなあ…。ただ自分の感覚・意見は書いておきたかったので、書かせてもらったのが、今回のシリーズでした。皆様いかがだったでしょうか?
来週の月曜日は雑談。再来週の
月曜日から、新しいシリーズを始めます。
(↓Q-Eng連載分の目次はこちら)
(アルク連載分の目次は
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