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mouthbirdさんの日記

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2009年
07月22日
14:56 mouthbirdさん

知覚動詞などを正確に理解しよう!(解答編)

こんにちは。旧チャンネルブログの流れを汲む日記の水曜日がやってきました。
今週は解答編です。


今回は「知覚動詞」+「その他」という感じの出題でした。
まずは「知覚動詞」って何? と思う方のために、これを説明しましょう。知覚動詞とは「知覚」つまり「見る、聞く、感じる、と言った意味を持つ動詞」のことです。
知覚動詞」と呼べる動詞の具体例は
 see(~が見える), look at(~を見る), watch(~を見る), hear(~が耳に入る), listen to(~を聞く), feel(~を感じる)
といった 動詞です。みな「知覚」の意味を持つ動詞であることをまずは確認してください。よろしいでしょうか?




「知覚動詞の使い方」は、実は前回の「使役動詞」の使い方がめちゃくちゃ参考になるのです。前回(使役動詞の使い方)の確認をしましょう




――――
S(主語)+使役動詞+O(目的語)+〔  動詞の形は何?  〕
 という問題を考えるとき、




・能動態が正しい場合⇒原形不定詞
・受動態が正しい場合⇒過去分詞
となる

――――
でした。





(2)I had him (fix, to fix, fixed) my watch.
 (A)He fixs my watch.………(能動関係)⇒正しい
 (B)He is fixed my watch.…(受動関係)⇒間違い
正解⇒⇒I had him (fix) my watch.

(6)I had my watch (fix, to fix, fixed) by him.
 (A)My watch fixs by him.………(能動関係)⇒間違い
 (B)My watch is fixed by him.…(受動関係)⇒正しい
正解⇒⇒I had my watch (fixed) by him.




↑思い出しましたか?




――――




では、「知覚動詞」の場合はどうなるのでしょうか? 実は↓こうなります。




――――
S(主語)+知覚動詞+O(目的語)+〔  動詞の形は何?  〕
 という問題を考えるとき、




・能動態が正しい場合⇒原形不定詞 or 現在分詞(形は~ing)
・受動態が正しい場合⇒過去分詞
となる

――――




のです。使役動詞の場合と非常に良く似ています。1箇所だけ増えます
・能動態が正しい場合⇒原形不定詞 or 現在分詞(形は~ing)
という現在分詞を使う用法が増えるのです。




ここまでの知識で、(1)の問題を解きましょう。




――――――――――――――――




(1)カッコ内の単語のうち、文法上使っても正しいものを2つ選べ。
I saw the cat(cross, to cross, crossing, crossed) the street.




sawsee の過去形。see知覚動詞ですね。
だから解答方法は↓を使います。
――――
S(主語)+知覚動詞+O(目的語)+〔  動詞の形は何?  〕
 という問題を考えるとき、




・能動態が正しい場合⇒原形不定詞 or 現在分詞(形は~ing)
・受動態が正しい場合⇒過去分詞
となる




 (A)The cat crosses the street.………(能動関係)⇒ 正しい
 (B)The cat is crossed the street.…(受動関係)⇒ 間違い
――――
能動関係が正しいので、正解は⇒cross, crossing の2つになります。
ここまでよろしいでしょうか?




では、原形不定詞 と 現在分詞 では、何か違うのでしょうか?
実は「微妙な差」があります。




原形の場合→I saw the cat(cross) the street.
 ニュアンス<私はその猫が通りを横切るのを「最初から最後まで」見た>
   訳例→<私はその猫が通りを横切るのを見た>




現在分詞の場合→I saw the cat(crossing) the street.
 ニュアンス<私はその猫が通りを横切る「途中の一部」見た>
   訳例→<私はその猫が通りを横切っているの見た>




という違いなのです。
「現在分詞(~ing)」の場合は、「~している最中、~している途中」という「躍動感」のような感じがあります。だから「途中の一部」なわけです。このニュアンスの違いを聞いたのが(2)の問題です。




――――――――――――――――




・カッコ内の単語のうち、文脈上最も正しいものを1つ選べ。
(2)When I was walking through a corridor, I heard someone (play, to play, playing, played) the piano from a room.




heardhear の過去形。hear知覚動詞ですね。
だから解答方法は↓を使います。
――――
・能動態が正しい場合⇒原形不定詞 or 現在分詞(形は~ing)
・受動態が正しい場合⇒過去分詞
となる




 (A)Someone plays the piano.………(能動関係)⇒ 正しい
 (B)Someone is played the piano.…(受動関係)⇒ 間違い
――――
能動関係が正しいので、⇒play, playing の2つに正解は絞れます。しかし正解は2つではなく1つです。ここで「ニュアンスの差」を考えます。意味を考えると「私が廊下を歩いているとき、ある部屋から誰かがピアノを弾いているのが聞こえた」という意味です。
 廊下を歩いているとき、誰かの演奏を「最初から最後まで」聞けるでしょうか? →聞いたとしたら、「全演奏」ではなく、「演奏の一部」ですよね。だからこの場合、現在分詞、すなわち playing が正解になるのです。
(2)When I was walking through a corridor, I heard someone (playing) the piano from a room.
となります。




――――――――――――――――




では続いて、(3)。
(3)He heard his name (call, to call, calling, called).
heardhear の過去形。hear知覚動詞ですね。
だから解答方法は↓を使います。
――――
・能動態が正しい場合⇒原形不定詞 or 現在分詞(形は~ing)
・受動態が正しい場合⇒過去分詞
となる




 (A)His name calls.………(能動関係)⇒ 間違い
 (B)His name is called.…(受動関係)⇒ 正しい
――――
受動関係が正しいので、正解は⇒ called になります。
(3)He heard his name (called)
  (彼は自分の名前を呼ばれるのを聞いた)
―――――――――




ここまでが「知覚動詞」の使い方でした。




――――――――――――――――







使役動詞、知覚動詞、とやってきました。これらはこれらで「特殊な使い方をすること」が分かったと思います。しかし実は「使役動詞」とか「知覚動詞」という名前がついて「いない」ものの、似たような使い方ができる動詞がいくつかあるのです。
<使役動詞や知覚動詞と似たような使い方ができる動詞
leave(~のままにする)、 keep(~のまま保つ)、want(~にしたい)、like(~が好きだ)、set(~に固定させる)、start(~を始めさせる)




これらは、
S(主語)+似たような動詞+O(目的語)+〔  動詞の形は何?  〕
 という問題を考えるとき、
〔  動詞の形は何?  〕←ここに
・現在分詞(~ing 形)か ・過去分詞
を入れられるのです。
で、「・現在分詞(~ing 形)か ・過去分詞」のどちらか一方を選ぶ場合では、
――――
・能動態が正しい場合⇒現在分詞(~ing 形)
・受動態が正しい場合⇒過去分詞
となる

――――
のです。
今度は、能動態が正しい場合→「原形不定詞」がなくなりました。「現在分詞(~ing 形)のみ」と、とりあえずここでは覚えてください。
(補足:「原形不定詞」ではなく「to 不定詞」なら入れられる動詞もある(例:want)。また「to不定詞」でも、「原形不定詞」でも入れられる動詞もある(例:leave)。詳しくは辞書などを引いて確認してください。あくまで今回の説明では「・現在分詞(~ing 形)か ・過去分詞」のどちらか一方を選ぶ場合を考察する)




ここまでよろしいでしょうか? 
ここまで分かれば、残りの(4)~(13)は、みな同じやり方で解けます




――――――――――――――――




(4)Don't leave the baby (crying, cried).
――――
・能動態が正しい場合⇒現在分詞(~ing 形)
・受動態が正しい場合⇒過去分詞
となる




 (A)The baby cries.………(能動関係)⇒ 正しい
 (B)The baby is cried.…(受動関係)⇒ 間違い
――――
正解は
(4)Don't leave the baby (crying).
 (その赤ん坊を泣かせたままにするな)




――――――――――――――――




(5)Please leave the door (closing, closed).




――――
・能動態が正しい場合⇒現在分詞(~ing 形)
・受動態が正しい場合⇒過去分詞
となる




 (A)The door closes.………(能動関係)⇒ 間違い
 (B)The door is closed.…(受動関係)⇒ 正しい
――――
正解は
(5)Please leave the door (closed).
 (ドアを閉めたままにしてください)(直訳例:閉められたままにしてください)
――――――――――――――――




(6)She kept us (waiting, waited) for a long time.




――――
・能動態が正しい場合⇒現在分詞(~ing 形)
・受動態が正しい場合⇒過去分詞
となる




 (A)We wait for a long time.………(能動関係)⇒ 正しい
 (B)We are waited for a long time.…(受動関係)⇒ 間違い
――――
正解は
(6)She kept us (waiting) for a long time.
 (彼女は我々を長い時間待たせた)




――――――――――――――――




(7)They kept all the doors (locking, locked).
――――
・能動態が正しい場合⇒現在分詞(~ing 形)
・受動態が正しい場合⇒過去分詞
となる




 (A)All the doors locks.………(能動関係)⇒ 間違い
 (B)All the doors are locked.…(受動関係)⇒ 正しい
――――
正解は
(7)They kept all the doors (locked).
 (彼らは全てのドアを鍵がかかった状態にした)(直訳例:ドアは鍵がかけられたままにした)




――――――――――――――――




(8)I don't want you (waking. woken) me up so early.




――――
・能動態が正しい場合⇒現在分詞(~ing 形)
・受動態が正しい場合⇒過去分詞
となる




 (A)You wake me up.………(能動関係)⇒ 正しい
 (B)You are woken me up.…(受動関係)⇒ 間違い
――――
正解は
(8)I don't want you (waking) me up so early.
 (私は君にそんなに早くに起こしてもらいたくないよ)(23日14:55修正)




――――――――――――――――




(9)I want this problem (solving, solved) quickly.
――――
・能動態が正しい場合⇒現在分詞(~ing 形)
・受動態が正しい場合⇒過去分詞
となる




 (A)This problem solves.………(能動関係)⇒ 間違い
 (B)This problem is solved.…(受動関係)⇒ 正しい
――――
正解は
(9)I want this problem (solved) quickly.
 (私はこの問題を速く解きたい)(直訳例:この問題が解かれた状態にしたい)




――――――――――――――――




(10)I don't like you (speaking, spoken) with that crowd.
――――
・能動態が正しい場合⇒現在分詞(~ing 形)
・受動態が正しい場合⇒過去分詞
となる




 (A)You speak with that crowd.………(能動関係)⇒ 正しい
 (B)You are spoken with that crowd.…(受動関係)⇒ 間違い
――――
正解は
(10)I don't like you (speaking) with that crowd.
 (私は君にあんな集団と話して欲しくない)




――――――――――――――――




(11)I'd like this broken chair (repairing, repaired).




――――
・能動態が正しい場合⇒現在分詞(~ing 形)
・受動態が正しい場合⇒過去分詞
となる




 (A)This broken chair repairs.………(能動関係)⇒ 間違い
 (B)This broken chair is repaired.…(受動関係)⇒ 正しい
――――
正解は
(11)I'd like this broken chair (repaired).
 (私はこの壊れた椅子を修理したい)(直訳例:この壊れた椅子を修理された状態にしたい)




――――――――――――――――




(12)His word set me (thinking, thought) deeply about my future.
――――
・能動態が正しい場合⇒現在分詞(~ing 形)
・受動態が正しい場合⇒過去分詞
となる




 (A)I think deeply about my future.………(能動関係)⇒ 正しい
 (B)I am thought deeply about my future.…(受動関係)⇒ 間違い
――――
正解は
(12)His word set me (thinking) deeply about my future.
 (彼の言葉で私は自分の未来を深く考えるようになった)(直訳例:彼の言葉が私を未来について考えるようにセットした)




――――――――――――――――




(13)What started you (taking, taken) an interest in comics?
――――
・能動態が正しい場合⇒現在分詞(~ing 形)
・受動態が正しい場合⇒過去分詞
となる




 (A)You take an interest in comics.………(能動関係)⇒ 正しい
 (B)You are taken an interest in comics.…(受動関係)⇒ 間違い
――――
正解は
(13)What started you (taking) an interest in comics?
 (何があなたにマンガへの興味を抱かせるきかっけになったの?)(直訳例:何があなたをマンガへの興味を持つように始めさせたのか?)




――――――――――――――――




という具合です。
前回も今回も
S(主語)+動詞+O(目的語)+〔  動詞の形は何?  〕
 という問題を考えるとき、




O(目的語)と〔  動詞の形  〕の関係が
「受動関係か、能動関係か」で
→答えは決まるのです。




これをお伝えしたかったのが今回と前回のお話でした。知らなかった方は、これをしっかりと覚えられてはと思います。




それではまた来週~★




(コメントのお返しは明日(23日中)にします)→終わりました。
問題編
http://q-eng.com/diary/2141

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コメント

1番~10番を表示

2009年
07月22日
17:48
さん

1:

spinachjuice のコメント:
すごく 参考になりました。明日ほりっぱにしている問題集やってみようという気持ちになりました。

2009年
07月22日
23:43
さん

2:

bioth のコメント:
(8)ですが、"君を早く起こしたくない"ではなく"君に早く起こされたくない"では?

2009年
07月23日
01:09
chargeさん

使役動詞と知覚動詞の重なる部分と違いがはっきりしました。けっこう動物的勘(どんな生物?)で文法を解いているので、丁寧でわかりやすい説明に感謝です。「似た使い方の動詞」のグループの説明は、行き当たりばったりで書いている英文メールの質をぐっとあげるような予感です。長くてすみません、ありがとうございました。

2009年
07月23日
02:38
さん

4:

hada のコメント:
解説ありがとうございました。 過去分詞は受動的な意味のみに使われると覚えておけば良さそうですね。 でもピンとこないのが、どうして使役動詞や知覚動詞は to がいらない原形不定詞を使うのかという点です。 きっと何か由来や理由があるんだろうなあ。

2009年
07月23日
02:45
さん

5:

pencilcase のコメント:
(~に固定させる) にあたる動詞は何ですか?抜けていますか?



あと

(8)I don’t want you (waking) me up so early.

 (私は君をそんなに早くに起こしたくないよ)

訳がなにか変に感じます。



 私はあなたにそんなに早くに起こしてほしくないよ。では??

2009年
07月23日
02:57
さん

6:

riche のコメント:
ていねいな解説ありがとうございました。
問題編の方のコメントの中でも書いたのですが、もっと解説して頂きたい or 意見をお聞きしたい文法事項がありました。
この文法事項は設問【8】【10】の英文とも関係しています。

>正解は
【8】 I don’t want you (waking) me up so early.
  (私は君をそんなに早くに起こしたくないよ)
- これは日本語訳が明らかに誤りですね。問題集の訳の引用ミスでしょうか?
ところで、この英文についての疑問は以下 (↓) のとおりです。

I don't want you waking me up so early.【8】(don't want somebody doing)
I don't want you to wake me up so early.【8'】(don't want somebody to do)

《1》この2つの英文の違いは何か?
《2》don't want somebody doing という形は通例このように否定文の中で使われ I want somebody doing .... という肯定文の中では通例使われないが、これはなぜなのか?
《3》2つの英文の違いのニュアンスが出るように訳し分けるとしたら、どういう訳出がいいやり方になるのか?

疑問は以上の3つなのですが、これは以下 (↓) の設問【10】の英文についても当てはまるものです。

【10】 I don’t like you (speaking) with that crowd.
  (私は君にあんな集団と話して欲しくない)
I don't like you speaking with that crowd.【10】
I don't like you to speak with that crowd.【10'】

2009年
07月23日
10:06
さん

7:

yukari0611 のコメント:
先生、こんばんは。解説ありがとうございます。とても分かりやすかったです。
(2)のplayとplayingのニュアンスの違いも勉強になりました。
もっと文法を勉強して英語の力をアップさせたいという気が湧いてきました。

2009年
07月23日
11:55
mouthbirdさん

>spinachjuiceさん

参考になって嬉しいです。その問題集さんも使われたがっていると思います。(^^)



>biothさん

ご指摘ありがとうございます。直しました。



>chargeさん

実は、chargeさんにのように考える方が多く、その方たちに参考になればと思って、前回と今回の問題を作りました。そう言われて嬉しく思います。



>hadaさん

確かに、to が消える理由は気になりますね。分かればいいのですが分からないので><

またチャレンジお待ちしてます。



>pencilcaseさん

ご指摘ありがとうございます。

両方とも直しました><

今回、ちょっとあせってました。ごめんなさい~~m(_ _)m



>richeさん

その疑問点は、richeさんが問題編のコメントで書かれている「躍動性、反復行為」の2つの要素が絡むのではないかと思います。



「起こす」という躍動的な感じ、「話す」という躍動的な感じ

「何度も」起こされたくないし、話して欲しくない

という具合ではないかと思います。



~ing になるのが主に否定文なのは「全体性、部分性」が絡むと思うのです。

(8)I want you to wake me …「全体性のwake」のほうが「完全に起こされたい」のでふさわしい。

(10)I like you to speak with that crowd.… 「全体性の speak」のほうが「完全に話して欲しい」のでふさわしい。

のではないかと思いました。

ただ、これはあくまで私の感想です。他に根拠があるものではありません。ただ自分自身ではこのように思います。参考になればと思います。



>yukari0611さん

(2)の問題が参考になったようで嬉しく思います。理由が分かると少なくとも私は気持ちが良いです。文法をやるとこうした気持ちよさをたくさん感じると思います。(^^)

2009年
07月25日
21:08
さん

9:

ryuzof. のコメント:
知覚動詞&使役動詞の説明、よく理解できました。ありがとうがざいました。
それこそ”目から鱗”でした。”能動態”、”受動態”のどちらが正しいのか、それにより判断する。
勉強になりました。小生はなんとなく感覚的に答えを出した結果、正解は13問中8問でした。
それも、ただ当たったというだけで、”感覚的に”答えを出したにすぎません。
これからは教わったことを参考にして理科力を深めた行きたいと思います。
                                                 以上

2009年
08月02日
10:31
さん

10:

fermat のコメント:
ひゃっほーい

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