・楽しめるのか?
●
K先生
K先生が主体となって、英語科の先生たちが考えたイベントがあった。
それは
「学年全体でみんなで英語の歌を歌おう」という企画だった。
正直私は「これなら英語が嫌いな私でも楽しめるかもしれない」と思った。
イベントの1週間前にその歌の歌詞カード(無論英語)が配られ、音声の入ったテープが配られる。
歌詞カードを見る。
・英語だけしか書いてない。「これじゃ歌えないじゃないか!」と思った。単語の発音がわからないからだ。無論正確な発音という意味ではない。
happily をハッピリティと読むレベルが当時の私である。
・テープで音楽を聴く。
→なんと言ってるかさっぱり聞き取れない。
・しかたがないので英語ができる友人に無理やり頼んで、歌詞カードの英語の発音を教わる。それをカタカナでふりがなのように書く。
・第一、歌詞の意味が気になる。英語が得意な友人に意味を聞くが「そんなの自力でやれ!」と言われて、こちらは教えてくれなかった。
いざ歌詞を覚えようとする。
→1時間かけてもさっぱり覚えられない
→2時間かけてもさっぱり覚えられない
・その頃、周りの友人達はとっとと簡単に覚えてしまっている。既に歌い始めており、楽しそうである。
→なので、頑張って覚えようとする。
→なので、頑張って覚えようとする!
→なので、頑張って覚えようとする!!!
→
ちっとも歌詞を覚えられない。
→苦しいだけであると私は悟った。
イベントの日が来る。
周りの友人は楽しそうに英語の歌を歌っている。
→
けれども、私は全く歌えない。歌詞を覚えきれていなかったからだ。
→私は、友人たちと英語科の先生の楽しそうな顔を眺めるだけであった。
★K先生は私が満足に歌っていないのに気づいていた。
イベント終了後、私はK先生に呼び止められた。
(以下会話)
K先生:マウス! お前歌ってなかっただろう。なぜだ!
マウス:歌詞が覚えきれなかったからです。
K先生:なんで覚えてこなかったんんだ!
マウス:
一生懸命に覚えようとしたんです。でも覚えきれなかったんです。
K先生:
嘘つけ! こんなん、簡単に覚えられるじゃないか! やってないだけだろう。てめーは英語を楽しもうとする気がないのか!?
と私は叱責された。
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仮想K先生
仮想K先生が主体となって、数学科の先生たちが考えたイベントがあった。
それは
「学年全体でみんなで数学のパズルを楽しむ大会を開く」という企画だった。
正直私は「これなら数学が嫌いな私でも楽しめるかもしれない」と思った。
イベントの1週間前にパズルの例題が配られ、解説が配られる。
解説カードを見る。
・問題の意味がわからない。これじゃ解けないじゃないか!と正直思った。
・解説も読むが解説のほうがもっとわからない。
・しかたがないので数学ができる友人に無理やり頼んで、問題の意味を教わる。それでやっと考えられる。
・解説の方の意味を聞くが、到底自力では理解できなかった。
いざ例題を解こうとする。
→1時間かけてもさっぱりわからない
→2時間かけてもさっぱりわからない
・その頃、周りの友人達はとっとと問題を解き進めている。何か仕掛けがあるらしく、笑っていて、楽しそうである。
→なので、頑張って解こうとする。
→なので、頑張って解こうとする!
→なので、頑張って解こうとする!!!
→
ちっとも解けない。
→苦しいだけであると私は悟った。
イベントの日が来る。
周りの友人は楽しそうに数学パズルを問いている。
→
けれども、私は全く解けない。例題すら解けなかったのだ。
→私は、友人たちと数学科の先生の楽しそうな顔を眺めるだけであった。
★仮想K先生は私が満足にパズルを解こうとしないのに気づいていた。
イベント終了後、私は仮想K先生に呼び止められた。
(以下会話)
仮想K先生:マウス! お前パズルを解かなかっただろう。なぜだ!
マウス:解き方がわからなかったからです。
仮想K先生:例題をあげたろう! なんで解き方がわからないんだ?!
マウス:
一生懸命に例題を解こうとしたんです。でもわからなかったんです。
仮想K先生:
嘘つけ!こんなん、簡単に解けるじゃないか! やってないだけだろう。てめーは数学を楽しもうとする気がないのか!?
と私は叱責された。
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仮想K先生の方の話は創作ですが、K先生の方は概ね実話です。
初出
http://www.alc.co.jp/beginner/article/mouthbird/2005/07/p...
金曜日は【ニコニコ生放送】による文法講義放送です。この続きは来週の
月曜日です。
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