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地方の大学に行っている娘は、アパートで夢にまで見た一人暮らしを送っている。
大学生は授業の時間とクラブ以外は予定が立たない。すぐに飲み会が入ったり、クラブが長引いたりするので、宅急便を受け取る物なかなか大変だ。

7月、暑くなったり寒くなったりして、体が熱さに慣れなくてグターっとしている私に、娘から電話がかかってきた。

娘　「ねえ、夏バテしちゃったらしくて、ご飯が食べられない。毎日、ゼリーとかヨーグルトとかしか入らない。何か食べると気持ち悪くなっちゃうの。」
私　「大丈夫よ。食べられる物食べてれば。そのうち暑さに体が慣れるから。すごく具合が悪いんならお医者さんに行った方がいいけど。」
娘　「お医者さんに行くほどじゃないけど。」
私　「メープルシロップとストレートのレモンジュースある？」
娘　「うん。お母さんが送ってくれたのがあるよ。」
私　「じゃあ、それでジュース作って飲んでればいいよ。よくうちで夏に作ったでしょ？」
娘　「うん。」
私　「あれね、ミネラルとかビタミンとか栄養があるから、あれだけでダイエットする人もいるくらいだから。でも、塩分が足りないけどね。」
娘　「分かった。」
私　「梅ジュースとかブラッドオレンジジュース送ろうか？」
娘　「うん！欲しい！」
私　「梅ジュースは濃縮タイプを送るからゼリー作ればいいよ。クエン酸効果で疲労回復。いつなら受け取れる？」
娘　「あさってなら大丈夫。」

私はすぐに楽天で梅ジュースとブラッドオレンジジュースを娘あてに送った。残念ながら梅ジュースは配送日時を指定できなかった。いまどき指定できないのもあるのね。不便だな。ま、留守してても再配達があるからいいけど。
それから、心やさしい母は、ヨーカドーに行き、レトルトの冷製のカボチャスープやビシソワーズ、ミネストローネなど、毛蟹が食べられそうな物をいろいろ買いこんだ。あ、そうそう、メープルシロップとレモンジュースもついでに送っておこう。
翌日、ビンが割れないようにしっかり梱包して段ボールに詰め込んだ。他にもいろいろ入れて、ヤマトで翌日の午前中に着くように送った。

翌朝、9時半ごろにメールを送った。
私　「宅急便、午前中着で送ったよ。」
娘　「宅急便もう来た。早すぎてまだ寝てた。」
私　「え？寝てたの？大丈夫だった？」
娘　「髪ボサボサ。Ｔシャツスウェットだった・・・・。スープありがたい。」

目に浮かぶわ。
髪ボサボサ。ボーっとした顔。
ああ、アパートの下見に行った日の事。やっぱり私の不安は的中したわね・・・・。



大学合格～アパート探し①
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