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mouthbirdさんの日記

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2009年
11月25日
23:32 mouthbirdさん

受動態をちゃんと作れるか?(解答編)

こんにちは。旧チャンネルブログの流れを汲む日記の水曜日がやってきました。
今週は解答編です。




日記再開後にも関わらず、多くの方にコメントいただきました。ありがとうございました。
解答と解説に行きます。




まずその前におさらい。




(1)受動態は「目的語」を主語にする。
(2)第4文型の受動態は2種類できることがある。
(3)特殊形がある。




この3つをおさらいします。




―――――――――――――――




(1)受動態は「目的語」を主語にする。
受動態は、文の中の目的語を主語にしなければなりません。目的語についてはこちら
で! 目的語は次の2種類あります。
 a・他動詞の目的語
 b・前置詞の目的語




目的語が主語になります。
 a・パターン(他動詞の目的語)
  能動態 He killed【Yoko】. …目的語は her(他動詞 killed の目的語)
  受動態 【Yoko】 was killed by him.  
 b・パターン(自動詞+前置詞の目的語)
  能動態 He looked at 【Miho】. …目的語は Miho(自動詞+前置詞 at の目的語)
  受動態 【Miho】 was looked at by him.




――――――――




(2)第4文型の受動態は2種類できることがある。
第4文型の受動態は複雑です。ここでは基本のみお伝えします。(以下の種類に当てはまらない少数の例外を除き説明する)
第4文型の動詞は、基本的に2種類ある。




【to型(give型)】
award(授与する)、give(与える)、hand(手渡す)、lend(貸す)、offer(提供する)、pay(払う)、promise(約束する)、read(読んで聞かせる)、sell(売り込む)、send(送る)、show(見せる)、teach(教える)、tell(話す)、write(書き送る)など




【for型(buy型)】
buy(買ってやる)、call(呼んでやる)、cook(料理してやる)、find(見つけてやる)、get(手に入れてやる)、make(作ってやる)、order(注文してやる)、save(とっておく)、choose(選んでやる)など




何のことか分からない人は次の例を見て欲しい。
―――
能動態 Ryoma gave 【me】 【the ball】.
        S  V   O1   O2




この文は第4文型の英文。gaveは【to型(give型)】の第4文型の動詞。
【to型(give型)】は、
・O1を主語にした受動態もできる。
・02を主語にした受動態もできるが、旧O1の手前にto を追加するのが普通。




○O1を主語にした場合
【I】was given 【the ball】 by Ryoma.
旧O1        旧O2




○O2を主語にした場合
【The ball】was given to【me】by Ryoma.
   旧O2          旧O1
―――
能動態 Ryoma got 【me】 【the ball】.
        S  V   O1   O2




この文は第4文型の英文。got は【for型(buy型)】の第4文型の動詞。
【for型(buy型)】は、
・O1を主語にした受動態にできない
・O2を主語にした受動態のみできるが、旧O1の手前に* for を追加する。




●O2しか主語にできない
【The ball】was gotten *for
【me】by Ryoma.
   旧O2             旧O1




――――――――




(3)特殊形がある。
a・使役動詞や知覚動詞が使われた英文で、原形不定詞がある場合
 受動態になると原形不定詞の手前にはtoが付く

能動態 He made【me】go there.
受動態 I was made to go there.




b・「say+that節」や「think+that節」などの受動態は特殊。特殊形で、2種類できる。

能動態 They say that he is sick.(彼は病気だそうだ)
受動態 It is said that he is sick.
受動態 He is said to be sick.




―――――――――――――――




以上が基本ですね。これを踏まえて、問題を解きましょう。
(出典:「基礎からよくわかる 英文法問題集」 綿貫陽 著 旺文社)




―――――――――――――――




次の各文を受動態に書き換えなさい。(元文の主語はできる限り省略しなさい)




(1) We must keep the air clean.
・ We must keep 【the air】 clean.…【the air】が他動詞keepの目的語。
正解⇒【The air】 must be kept clean.(空気を綺麗にして置かなければならない)




(2) They invited Tom to the party.
・They invited 【Tom】 to the party.…【Tom】が他動詞invitedの目的語。
正解⇒【Tom】was invited to the party.(トムがそのパーティに招かれた)




(3) We insist on punctuality in this office.
・ We insist on 【punctuality】 in this office.…【punctuality】が自動詞+前置詞on の目的語。
正解⇒【Punctuality】is insisted on in this office.(時間厳守がこのオフィスでは主張されます)




(4)You hear a lot of different languages in any London street.
・You hear【a lot of different languages】in any London street.…【a lot of different languages】が他動詞hear の目的語。
正解⇒【A lot of different languages】are heard in any London street.(たくさんの違った言語がロンドンのどんな通りでも耳にします)




(5) Somebody must be following me.
・Somebody must be following 【me】.…【me】がfollow(ing)の目的語。
進行形の受動態は 「be been 過去分詞」にする。
正解⇒【I】must be being followed.…私はつけられているに違いない




(6) You should open the wine about three hours before dinner.
・You should open 【the wine】about three hours before dinner.…【the wine】が他動詞openの目的語。
正解⇒【The wine】should be opened about three hours before dinner.(そのワインは夕食の約3時間前に開封されるべきだ)




(7) Didn’t they promise you a raise in salary at the beginning of the year?
・Didn’t they promise 【you】 【a raise in salary】 at the beginning of the year?
               O1     O2
この文は目的語が2つある。第4文型の英文である。動詞はpromise で、これは【to型(give型)】。このタイプは2種類の受動態ができる。
 a【you】を主語にした場合。
正解⇒Weren’t【you】promised a raise in salary at the beginning of the year?
 (あなたは今年の初めに給料が上ると約束されたのではなかったのだろうか?)
 b【a raise in salary】を主語にした場合。
正解⇒Wasn’t【a raise in salary】promised* to you at the beginning of the year?
 (給与の増進が今年の初めにあなたにと約束されたのではなかったのだろうか?)




(8) You must not leave the engine running.
・You must not leave【the engine】running.…【the engine】が他動詞leave の目的語。
正解⇒【The engine】must not be left running.(エンジンをかけっぱなしにしてはいけない)




(9) We could have avoided such events.
・We could have avoided【such events】.…【such events】が他動詞avoided の目的語。ただ完了形になっている。完了形の場合、『have been 過去分詞』にする。
正解⇒【Such events】could have been avoided.(このような出来事は避けることができただろう)




(10) They have long done away with that practice.
・They have long done away with 【that practice】.…【that practice】が自動詞+副詞+前置詞with の目的語。完了形の場合、『have been 過去分詞』にする。
正解⇒【That practice】has long been done away with.(その慣習は長い間廃止されている)
(補足:longの位置について。完了形で受動態の場合、been の後でもかまわないはず。ただし能動態がhave の後に来ているので、その形を踏襲した)
―――――――――――――――




以上なります。




どうでしょうか? 皆様には難しく感じられたでしょうか?




実は受動態は私にとっては、易しく感じるのです。




・【目的語】を探す⇒機械的に主語に移動する⇒機械的に述語動詞をbe+過去分詞にする




概ねこれで出来上がってしまうからです。ものすごく機械的です。
4文型や特殊形の場合が厄介ですが、それ以外は割りと楽に感じるのです。




ただ、私の生徒さんで、極端に「受動態が苦手」な方がいらっしゃいました。どうにも上手く機械的に移動できないようなのです。
特に、疑問文や完了形や進行形や助動詞が絡むと、上手にいかないようです。助動詞を2つ書いたり、過去分詞が2つ登場したりしてしまいます。(どちらも1個でことは足りるのに)




苦手な人は、ここは訓練しかないかもしれないですね。私も受験時代は訓練させられたものでした。「訓練した」ではなく、「訓練させられた」です。やらなきゃ合格しないだけでしたから。




ではまた来週です。




問題編↓
http://q-eng.com/diary/3072

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コメント

1番~5番を表示

2009年
11月26日
10:34
Q-Eng Managerさん

hada のコメント:


解説ありがとうございます。 どうも自動詞の受動態がわかってなかったようです。 受動態でも関係代名詞でも目的語が肝のような感じがしますね。

2009年
11月26日
10:38
mouthbirdさん

いえいえ恐縮です。はい。英語が苦手な人の多くは【目的語】で躓きます(最初から得意な人はなぜか躓きません)。私も躓きまくりでした。hadaさんもここがスイスイできるようになると、英語が今より読みやすく、うまく使いこなしやすくなると思います。


2009年
11月26日
14:32
Q-Eng Managerさん

yulan_jp のコメント:


give型とbuy型、この違いがすんなり分かるようになると、書くときにとても役立ちそうです。文法書でここの箇所を中心に読んで復習します。ありがとうございました。

2009年
11月26日
21:16
Q-Eng Managerさん

riche のコメント:


ていねいな解説ありがとうございます。
一人ひとりの回答に対してのコメントも親切にしてらっしゃって、感心いたします。

「前置詞」を伴って「他動詞句」的になる look at / shout at / laugh at / listen to / pay for などを使った英文の受動態で、落とせない前置詞を落としてしまうというエラーは、non-native の中でも日本人に特に多いもののようです。

I don't like to be shouted at. (NOT I don't like to be shouted.)
Source: Michael Swan's "Practical English Usage" §416 passive (5): verbs with prepositions

2009年
11月29日
01:25
Q-Eng Managerさん

yukari0611 のコメント:


解説ありがとうございます。私は比較的難しく感じました。(7)は受動態が2つ作れるとは考え付きませんでした。目的語が2つある場合は、2つの目的語を主語にして2パターン受動態が作れるということでしょうか?とても勉強になります。Wasn’t a raise in salary promised to you at the beginning of the year? の to も付け忘れそうですね。気をつけるようにします。

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