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mouthbirdさんの日記

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2008年
02月13日
05:42 mouthbirdさん

私大向けピンポイント問題3

こんにちは。(~O~)ノ★

受験生の皆さんは、受かった学校が出てきたり、残念ながら出なかったりする頃ですね。



本日のメニュー

難しい? 英文解釈問題(1問)

極悪非道な英文解釈問題(1問)

です。

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難しい? 英文解釈問題



早稲田で過去に出た長文問題からの出題です。



次の文の和訳例を作成せよ

We have only to imagine how very different American civilization would have been had America been settled from the west instead of the east, from China or Japan rather than from Europe and Africa.



どうでしょうか? やってみてください。






これは私にとっては楽勝な問題だったのですが、英語が得意な人ほど混乱するという変な英文です。

多くの得意な方が特に困るのは、中ほどの



~would have been had America been settled ~



このあたりではないかと思います。この部分を「なんじゃこりゃ」と思った人が多いのではないでしょうか?

でも、この順番であってますからね。念のため。



よろしいですか?



実は、この部分は「仮定法過去完了」でしかも「倒置」が使われているのです。



★重要ルール:「仮定法の文は、条件節の if を省略して倒置できる」



なので、

 had America been settled は=if America had been settled なのです。



では全体的に…



(1) have only to do ~ 「~しさえすればよい」 ※ have to に副詞only がついただけである。

(2) imagine how … 「how 以下を思い浮かべる」 ※ imagine が他動詞なので、how 以下が名詞節で目的語になる

(3) how very different American civilization would have been ←ここで切れる!

   なぜなら、how の後の different という形容詞は、how に引きずられて手前にきたもので、本来の位置は be動詞の後ろになくてはならないからである。本来は

 American civilization would have been very different だったのである。

ここまでの訳例を作ると

⇒「アメリカ文明はどれほど違っていたであったろうかと、我々は思い浮かべさえすればよい」



☆(4) had America been settled from the west  「仮定法過去完了」である。

そもそも、(3)のところで S would have 過去分詞 という形がある。これは仮定法過去完了の帰結節のコテコテの特徴である。(3)のところですぐにこの文が、仮定法過去完了であることを疑わなくてはならない。



had America been settled は=if America had been settled

 ⇒had America been settled from the west =if America had been settled from the west 「もしアメリカに西から(人が)移り住んでいたとしたら」



(5)instead of the east  「東からの代わりに」→「東からではなく」と意訳してみる。



(6)from China or Japan rather than from Europe and Africa ここは「from the west instead of the east」の言い換え。

  直訳例は「ヨーロッパやアフリカからよりもむしろ中国や日本から」

  意訳例は「ヨーロッパやアフリカからではなく中国や日本から」



【全体】↓

 「アメリカに、東からではなく西から、つまりヨーロッパやアフリカからではなく中国や日本から(人が)移り住んでいたとしたら、アメリカ文明はどれほど違っていたであったろうかと、我々は思い浮かべさえすればよい」



となります。

いかがでしょうか? みなさんできましたでしょうか?

ちなみに「仮定法は、英語が好きな人ほど苦手である」という不思議な文法なんですよ。(^^)






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では、

極悪非道な英文解釈問題

を出します。ICU(国際基督教大学)の2000年頃の入試問題です。(しかも、長文問題の文頭です)



次の文の和訳例を作成せよ

One need but read the depressing accounts of how people lived in London and other large British cities early in the 20th century to be grateful that the good old days are past.



★注意

・One need but read …この部分に間違いはありません。(だから大変なんです)

・ヒントとしましては「このあとに続く文章は全部現在時制の文章であった」ということです。



いかがでしょうか?

これは私の経験上、もっとも解釈に苦労した入試問題です。通常は辞書を使わなければまともに解釈できないと思います。

これは来週までの宿題にします。Ψ(`∀´)Ψ



(ちなみに、グーグル先生に聞くと解説ページはすぐに見つかります。でもこの解説ページは私が作ったページなんですよw

 だからグーグル先生には聞かないように! Ψ(`∀´)Ψ )



作れましたら、ぜひコメントくださいね!(^^)

ではまた来週~♪

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コメント

1番~15番を表示

2008年
02月14日
14:58
fliszts541さん

和訳の方,やっとできました。2,3通り訳の候補があったんですが,ヒントを見たらやっと分かりました。

30分くらい考えちゃいました。むつかしすぎです@@

せめて文脈があればもうちょっと分かった気もするんですが・・・と思ったら文頭にあるんですか(笑)

この手の訳だと線を引いて文章を分けて,関係を見ていくのが効果的ですね。

受験にこのレベルの問題が出ないことを祈る@@

2008年
02月14日
15:31
mouthbirdさん

>fliszts541さん

和訳できましたか? ってここで発表しないのかな?

ヒントって、「このあとに続く文章は全部現在時制の文章であった」←これかな? これがないと普通の日本人はできないですよ(たぶん)。

ええ。長文問題の冒頭でした。実際受けた当時の受験生はみんな面食らったと思います。

? 受験にこのレベルの問題は出ますよ! Ψ(`∀´)Ψ

というか、実際この問題はICUの過去問題なのだから、受験レベルなんですよ!



しっかし、fliszts541さん以外のコメントがないですな。

みなさんこの問題に恐れをなして逃げたのかな? Ψ(`∀´)Ψ

大学入試は例えば留学レベルよりは下のはずなんですけどねえw Ψ(`∀´)Ψ

fliszts541さんは素晴らしいチャレンジャーだと思いました!

ありがとうございました。



他にもチャレンジャー募集です! よろしくお願いします。m(_ _)m

2008年
02月15日
11:10
さん

3:

naokong のコメント:
「1つ必要なことは、過ぎ去った良き日々である20世紀の初頭に、

人々がどのようにしてロンドンやその他のイギリスの都市に住んでいただろうかという

憂鬱な説明を読むことではない。」  

っていうのはどうでしょう? (〃▽〃;) 

でも、これだとto be 以下が何処にかかってるのか分かりませんw

2008年
02月15日
12:15
mouthbirdさん

>naokongさん

おおおおおおおおおおおお、チャレンジ、まことにありがとうございます!m(_ _)m

このチャレンジ精神がとても大事だとも思います。これは相当難しいですから! 

今まで何十人もの英語の達人を打ち負かしてきた問題です。

え~、だから、ええ~~~申し訳ありません……、残念ながら、不正解です。

One need but read …ここがどうしたって問題ですよね。

実は誰でも知っている、ある1つの「中学1年生で習う文法」の知識をきっかけとして、分かるようにできています。中学1年生で習ったことを思い出すとできるんハズなんですよ。Ψ(`∀´)Ψ (それだけではできませんが、きっかけはそこです)。

引き続き、何か分かったら、良かったらぜひ書き込んでくださいませ~ 質問でも結構ですよ! 

m(_ _)m ヨロシクお願いします!

2008年
02月16日
15:55
さん

5:

tomohiko のコメント:
無謀にもチャレンジしますっ!

20世紀初頭にロンドンや他のイギリスの大都市に住んでいた人々の生活に関する、気の滅入るような報告を読むまでもなく、
古き良き日々(←皮肉でしょうか・・?)が過ぎ去ったことに感謝したものだ。

2008年
02月16日
16:37
mouthbirdさん

>tomohikoさん

チャレンジありがとうございます!

ふむふむ。「読むまでもなく」ですか。なんかすごく惜しい感じです。

><

他も大変ですが、もっとも大変なのはやっぱり but の捕らえ方ですね。このbut は辞書を引かないと分からない珍しい使い方だと私は思います。

>感謝したものだ。

う~ん、残念。ここは過去の意味にはなりませんよねえ……



う~ん。中学1年生で習うある文法に気がつけば、butの正体まで導けるはずなんですが…

もっともこれすら知らないゆとり教育世代の高校生はたくさんいるみたいです。

でもゆとり世代でない方々、まして、ここのユーザーならば、知らないはずはない知識です。

(でも内輪で英語がものすごくできる方50人ぐらいに既にやっていただいておりますが、気付けた方は今のところ1人だけです)




2008年
02月16日
17:10
さん

7:

tomohiko のコメント:
返信ありがとうございます!

あらためて、辞書とにらめっこした結果、ようやく分かったような気がします。

butは"Everything but the girl"とかのbutだろうな~
と当たりを付けていたんですが、意味のとり方を間違えてしまったようです。。

#ただbutのこの用法、中学1年で習ったかな~という感じです。20年も前の記憶なので全く当てになりませんが(T_T)
#おまけに後ろに名詞が来る形しか、見たことがなかったので戸惑いました。

再チャレンジなので、自分の一言欄でつぶやきます。
もしお暇がありましたら、覗いてみていただければと思います。

勉強になりました!

#とか言ってて、また間違えてたら(X_X)

2008年
02月16日
17:39
さん

8:

HARUTI のコメント:
One need but read the depressing accounts of how people lived in London and other large British cities early in the 20th century to be grateful that the good old days are past



訳 古きよき時代が過ぎ去ってしまったことに感謝するには、人々が20世紀初頭、ロンドンやほかの英国の大都市でいかに生活していたかについての気がめいるような説明を読むだけでは不十分である。



.One が主語で 人 の意味、need が助動詞です。 次のbut は、cannot but で出てくる ~以外 ~を除いては という前置詞で、前に助動詞やdo did does などがきたら次に原形の動詞がこれます。need but の直訳は、「~する以外にも(何かする)必要がある」で、上記の訳になりました。

need が助動詞の理由は、

① 三単現のs がない②そのほかの適切な述語動詞がneed but read以外にない③read が動詞ならば、命令文になる。その場合、前の3語の意味が不明になる。

などです。One need but read のところはもちろん辞書なしで、5分程度でときましたが、いかかでしょうか

ただし。grateful の訳が不自然に思われます。「評価する」がいいか?

2008年
02月17日
01:51
mouthbirdさん

>tomohikoさん

再チャレンジ嬉しいです。ありがとうございます。

? 「今回の but の用法」は中1では習いませんよ~。

「今回の but の用法」を見つけるために、中1で習ったはずの文法知識が必要なのです。たぶん、最初の最初で習うはずなんですけどねえw



>HARUTIさん

チャレンジありがとうございます!

>次のbut は、cannot but で出てくる ~以外 ~を除いては という前置詞で、前に助動詞やdo did does などがきたら次に原形の動詞がこれます。need but の直訳は、「~する以外にも(何かする)必要がある」で、上記の訳になりました。



なるほど~~考え方の方向性はまさにそれです! だから「ものすご~~~く惜しい」です。

しかし、残念ながら違います。



「この but は前置詞ではない」のです。



この↓語順

 助動詞+(   )+動詞

         ↑

         この括弧内に普通入ることができる品詞はなんでしょうか?

普通はこの位置には「前置詞」は来ないですよね。

これが分かれば、but の品詞が確定します。(ここで辞書が必要なわけです)



>need が助動詞の理由は、

>(1) 三単現のs がない

はい! それです! 【これが中学1年生で習う初歩の文法】の正体です。

「三単現のs がないこと」に気付けた英語が得意な人は、あなたで2人目です。なぜかみなさんこれに気付けないんですよ。(コロンブスの卵で、気がつくと簡単に見えますw)

2008年
02月17日
04:01
さん

10:

HARUTI のコメント:
お忙しいなか、早速のご返信ありがとうございます。

それでは副詞ということですか。この例文のように



Life is but an empty dream.(人生ははかない夢に過ぎない) 試験にでる英文解釈(森 一郎先生著) より引用

では、動詞に原形がくるButとして有名な表現は、

①He did nothing but read comic books.

また、

②I cannot help but laugh at his funny jokes.

②’I cannot but laugh at his funny jokes.

これらは、前置詞として、 原形の動詞をとります。おそらく、②’は、 help(~をさける)が省略されたものと考えられます。

この考えを推し進めて、

 need ( do something ) but read ~ と考えました。つまり、 do と read を前置詞 but でつないだ形です。

例文①にあるとおり、but は、原形の動詞をつなげることができるから、その考えで but を前置詞と考えました。

位置から考えて、副詞の位置ですので、 but=only だから、そこから考えると、最後の訳は、

「~読みさえすればよい」 という意味になります。

この可能性も考えましたが、後続の文が分からないので、そこが限界でした。

面白い問題を提供していただきありがとうございました。




2008年
02月17日
05:14
さん

11:

tomohiko のコメント:
ご返信ありがとうございます!

再チャレンジも(X_X)でした。。
butの方にばかり意識が向かってしまい、【中学1年生で習う初歩の文法】に気付きませんでした。。

普段フィーリングで文意をとってしまうことが多い自分には、いい頭の体操になりました。
ありがとうございました!

2008年
02月17日
11:40
mouthbirdさん

>HARUTIさん

[but +動詞の原形] の形で、but が「~を除いては」の意味の前置詞になる場合、【その文全体は否定文】だと思うのです。

(1)He did nothing but read comic books.

(2)I cannot help but laugh at his funny jokes.

(2)’I cannot but laugh at his funny jokes.

全部否定文ですよね。このケースでは否定文でないと「~を除いては」にならないと思うのです(正確には未確認ですが)。



>位置から考えて、副詞の位置ですので、 but=only だから、そこから考えると、最後の訳は、

「~読みさえすればよい」 という意味になります。



はい。おっしゃるとおりです。これが大正解です。

HARUTIさんが困られている部分は、「to be grateful that ~」の部分だけではないでしょうか? ここは(とりあえず)「不定詞の副詞(的)用法・目的 [~のために(は)]」で捕らえてみてはいかがでしょうか? 

つまり

「to be grateful that ~」⇒「that以下を感謝するために(は)/ありがたく思うために(は)」

となります。これで全容が分かったのではないでしょうか?





>tomohikoさん

「三単現のS」に気付ける人のほうが本当にまれです。ぜひ周りのお得意な人にも聞いてみてください。100人の「英語ができる日本人」に聞いたら99人は気がつかないと思います。

ホンマ頭の体操に近いですよね。これが入試問題なんだから、受験生は大変だと思いませんか?

ところでネイティブはどう考えているか気になりませんか? ネイティブはまさか「三単現のSがないから、butが副詞だ!」なんて考えるわけがないですよね。彼らはそんなことをせず、別の方法でこの英文の意味が分かってしまうのです。

これについて私は長年謎だったのですが、昨年xakyさんに聞いてこの謎を解明しました。次回の更新でこれについて発表します。ぜひお楽しみにしてください。(^^)♪

2008年
02月20日
12:35
さん

13:

tomohiko のコメント:
ご返信ありがとうございます!

受験生は大変だと思います。。でも、自分だったら、この問題は飛ばしちゃうかもしれません(笑)

>ところでネイティブはどう考えているか気になりませんか?
激しく気になります! 次回の更新楽しみにしています!

2008年
02月20日
14:16
mouthbirdさん

>tomohikoさん

そうか、とりあえず読まないかw 受験は別に満点を取る必要がありませんからね~。

はい、たった今、今週のブログを更新しましたので、お確かめください。

ネイティブの考え方は、実に「あっけないもの」でした。(謎って解けるとあっけないと思うw)

2008年
03月12日
06:38
sachiponさん

One need but read the depressing accounts of how people lived in London and other large British cities early in the 20th century to be grateful that the good old days are past.



One need but read it to be greateful that とまず解釈します。

人は、必要だ読むことが。それを読んだらわかる。 それを喜ぶことになる



人は、二十世紀初頭のロンドンや他のイギリス国内の大都市で

いかに暮らしていたかという気の滅入るような話を読めば

「古き良き日」は過去ものであることに感謝することになる。



かなり意訳っぽいでしょうか?



butが副詞は良いとして、need to read か need to be grateful かneedの範囲が気になります。

need to read を強調して韻を踏んで You just need to read の意としないと、頭からの理解がしにくいので

needなのはreadですよね?

to 以下は目的として訳すよりも、帰着先を述べていとするのが自然な読み方かな。



三単元のSがないのはこれが、これが一般論で、「人は」だから、実際には大勢なんですよ、だから単数で受けない。



これでどうでしょうか?

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