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mouthbirdさんの日記

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2008年
04月05日
18:14 mouthbirdさん

later と afterの使い方…「30年後についてどう思いますか?」

「30年後についてどう思いますか?」



これを「later か after を使って英語で表現する方法」を考えましょう。皆さんできますか?



元ネタはYoshimiさんの日記です。alansmitheeさんから、Yoshimiさんのこの日記に関する質問があり、それの返事がこの日記になっています。



※以下は、文法的な説明が、長々と続きます。

文法なんか考えたくない! という人は以下の7行だけ見てください。



○が自然、△はやや不自然、×は間違い



○How about 30 years later? (30年後についてどう思いますか?)

×How about later 30 years ?

○How about in 30 years? (30年後についてどう思いますか?)

×How about after 30 years?

△How about 30 years after?

○How about 30 years after the event? (そのイベントの30年後であればどう思いますか?)






はい! ここからは8行目なので、文法のお勉強になります。文法を学びたい人だけ読みましょう。

なぜ上記のようになるのかを、ご一緒に学びましょう。



長文ですぜ~お客さん!

Ψ(`∀´)Ψ

まず、「how about ~」のお勉強です

●「how about ~」で 「~はいかがですか?」「~についてどう思いますか?」

という意味があります。



通常は「how about ~」の「~」には名詞が来ます。

例文

How about Japanese food for lunch?

(お昼に日本食についてどう思いますか?/ お昼に日本食はいかがですか?)



また「how about ~」の「~」には、【意味をくみとって】「副詞(句)」を置くことも出来ます。

例文

How about by tomorrow? (明日までではどうですか?)

 [by tomorrow(明日まで)]←これが副詞句です。



「副詞句についての説明」は今回は詳しくはやりません。簡単に言うと↓こうなります。



「動詞を含まない数語の単語のかたまりで意味を持つもの」(例 [by tomorrow])を「句」と言います。

その「句」が文法上「副詞の役割をしている」場合、それを「副詞句」と呼びます.。

今回の例文で言えば↓[ ]で囲まれたオレンジの部分は、全て副詞句です。



○How about [30 years later]? (30年後についてどう思いますか?)

×How about [later 30 years] ?

○How about [in 30 years]? (30年後についてどう思いますか?)

×How about [after 30 years]?

△How about [30 years after]?

○How about [30 years after the event]? (そのイベントの30年後であればどう思いますか?)



つまり、全部 How about + [副詞句] になっています。



「であるなら、全部○だろう」とお考えの方も多い」と思います。ですがそうは簡単には行かないのです。

それとは別に、「later と after にそれぞれ使い方にルールがある」からです。



later の学習



・ (のちに)という意味の later は基本的に「副詞です。副詞の later には、普通の副詞にはない特殊な使い方「も」あります



(1)later(のちに) が【普通】の副詞として使われている用例。

  This man later became a great leader. (この男はのちに偉大な指導者になった)

この例文の「副詞 later 」は、ごく普通に「動詞 became」を修飾しています。

 later(のちに)⇒bacame(なった) … という具合です。



(2)laterのちに) の特殊な用例

  He died a few years later. (数年、彼は死んだ)

 later を「期間」の後ろに置くことで

  つまり

 [「期間」+ later]

  というかたまり(つまり「句」)を作ることで、

 <期間のちに>…という意味を作ります。

  また、このかたまり、つまり[期間」+ later]は副詞句です。



(2)’※似たような使い方をする単語に agoまえに)があります。

  He died a few years ago. (数年、彼は死んだ)

 ago を「期間」の後ろに置くことで

  つまり

 [「期間」+ ago ]

  というかたまり(つまり「句」)を作ることで、

 <期間まえに>…という意味を作ります。

  また、このかたまり、つまり[期間」+ ago ]は副詞句です。



●(2)と(2)’の比較

  He died a few years later. (数年、彼は死んだ)

   ⇒(何か既に話題があり、その話題を基準にしてその基準の「数年」彼は死んだ)

  He died a few years ago. (数年、彼は死んだ)

   ⇒(今が基準で、から「数年」彼は死んだ)

  となります。



★later a few years は可能か?

 (答え)不可能です。

  ○ a few years ago

  × ago a few years

   …であるのは分かりますよね。それと同じように、

  ○ a few years later

  × later a few years

   …となるのです。



ここまでで、なぜ

○How about 30 years later? (30年後についてどう思いますか?)

×How about later 30 years ?

であることが分かった
と思います。



after の学習(その1)

・ <span class="warning">after は「前置詞」です。(接続詞もありますが、今回の質問とは関係がないので省略します)



(3)前置詞は、【前置詞+名詞】と使うため、当然

  <after + 期間>と使います。

 ○ He came back after a week. (彼はその1週間後に帰ってきた)



(3)’【前置詞】 after を「のちに」という意味で使う場合注意があります。

  発話時点(つまり現在)を基点として未来を考えるときは

  ○ in +期間

  × after +期間

  という具合に使います。

○ I'll see you in two hours. (2時間後に会いましょう)

× I'll see you after two hours.



(3)’’ 過去が基点になっていれば after を使います。

 ○ He came back after a week. (彼はその1週間後に帰ってきた)



したがって

○How about in 30 years? (30年後についてどう思いますか?)

×How about after 30 years?


となります。



after の学習(その2)

・after は「副詞」の用法もあります。しかし、若干不自然に感じられるようです。



(4)after を副詞で使う場合「later と同じ感じ」で使う。

  ただし! after を副詞で使う場合は、laterに比べて若干不自然だそうです。

  つまり

○He died a few years later.(数年後、彼は死んだ)

△He died a few years after.(数年後、彼は死んだ)

となります。

※補足・このように「after を later と同じような位置で使う用法」は辞書にも正用法と載っている。また「この用法を正しいとした(大学入試の)文法問題」を私は見たことがある。ただし、当時これをあるネイティブスピーカーに聞いたところ「少し不自然である」という返事をもらった。当時のネイティブの返事は「after の右に何かがないと変だ」というものであった。

 つまり

△He died a few years after.(数年後、彼は死んだ)

○He died a few years after the event.(そのイベントの数年後、彼は死んだ)

という具合です。

 要するに、after は(later と違い)、「何か基準」が明示されていないと不自然なのです。

 after の右に「基準」、つまり 「after +何か」という具合に、【基準を明確に】したほうが自然なのです。



したがって

△How about 30 years after?

○How about 30 years after the event? (そのイベントの30年後であればどう思いますか?)


となります。



全体で



○How about 30 years later? (30年後についてどう思いますか?)

×How about later 30 years ?

○How about in 30 years? (30年後についてどう思いますか?)

×How about after 30 years?

△How about 30 years after?

○How about 30 years after the event? (そのイベントの30年後であればどう思いますか?)



となります。



以上です。

さ~て、何人の人が全部読んでくださったのかな?

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コメント

1番~20番を表示

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2008年
04月05日
18:46
fliszts541さん

おお,今日のは随分見やすいですね めちゃ長いですが;

later と after の違いでここまで説明書きを読むことになるなんて思ってもませんでした;

after が副詞で使われるなんてのは以外でしたね。。。



I'll see you in two hours.

He came back after a week.



う~んこれは紛らわしいですね。。混乱しそうです;

2008年
04月05日
18:54
mouthbirdさん

>fliszts541さん

見やすいかな? 良かった(^o^)ホッ

ここまで書かないと、自分では納得できないのでなあ~(なんとか短くしたいのですけどね)

未来時制の時の in は受験では 頻出 です。受験生のあなたはしっかり抑えてくださいね!

2008年
04月05日
19:13
さん

3:

yumio のコメント:
非常に見やすい!&解りやすい解説ありがとうございました^^

laterをagoと対応させながら、というところが私としてはナルホド~!でした。

afterの後には『何か』が必要・・・メモっておこう。

これを書く(打つ?の、大変だったと思います。お疲れ様デシタm(__)m




2008年
04月05日
19:28
mouthbirdさん

>yumioさん

読破ありがとうございます。理解できたでしょうか?

書くのはまあそれなりに^^; お心遣いありがとうございます。

読破も大変だったのではないでしょうか? (×o×)スミマセン…

2008年
04月05日
22:21
さん

5:

mana.k のコメント:
mouthbirdさんありがとうございます。
Yoshimiさんのブログから来ました。
すごいーーー!勉強になります。

2008年
04月05日
23:31
さん

6:

Comtan のコメント:
先生、また一つ私の疑問が解決しました♪

学校ではHow about + 名詞で習ったのに、本などを目にするとよく後に副詞句が来ていたので、

疑問に思っていたんです。

それと漠然と使っていたafterの使い方もよくわかりました。

先生、いつもいつも私の疑問を解決してくださってありがとうございますm( _ _ )m

ここのテーマとは少しずれるんですが、agoについて一つお聞きしてもいいですか?

agoは過去を意味する副詞だとおもうんですが、仮定法の文章の中でもそのまま使えるのでしょうか?

変な質問で申し訳ありません。どうぞよろしくおねがいしま~す!






2008年
04月06日
00:45
mouthbirdさん

>mana.kさん

コメントありがとうございます。お役に立てたようでなによりです。(^o^)ホッ



>Comtanさん

そのままというか、普通に「仮定法過去完了の英文」ならば使いますよ。



If I had met "iKnow!" ten years ago, I could have passed the examination.

(もし10年前に iKnow!に出会っていれば、私はその試験に合格していたであろう)

2008年
04月06日
01:01
さん

8:

hada のコメント:
なるほど after を使うときは、何か基準となるものが必要なんですね。

ところで、以下の文章はどんな意味があるのでしょうか?
自分で文章を考えたとき、How about ~ でなはく、What do you think ~ のほうを思いつきました。

What do you think about 30 years later?
How do you think about 30 years later?

2008年
04月06日
01:28
mouthbirdさん

>hadaさん

まず、

○ what do you think about ~ (~についてどう思うか?)

× how do you think about ~

となります。think の目的語(名詞しかなれない)を尋ねているからです。したがって【疑問「代名詞」である what】を使います(how は疑問副詞)。



その上で、

What do you think about 30 years later?  は誤りとなります。



how about ~ の 「~」には、【意味をくみ取って】副詞句を置けますが

what do you think about ~ の 「~」には、副詞句を置けないからです。こちらの場合、「~」には名詞(相当語句)がなければなりません。

意味をくみ取れないため、目的語となる名詞をおく必要があります。

・What do you think about yourself 30 years later? (30年後のあなた自身についてどう思うか?)

と使います。

2008年
04月06日
01:51
さん

10:

hada のコメント:
mouthbirdさん、回答ありがとうございました。

What do you think about? という表現があると思っていたのですが、What do you think about it? を間違えて覚えていたんでしょうね。 mouthbirdさんの話を聞くと、忘れていることや感違いしていることがボロボロと見つかります。

2008年
04月06日
02:07
mouthbirdさん

>savana.riceさん

こちらこそ初めまして。

ふむふむ。なるほど。ちょっと調査しました。

とってつけの調査↓で申し訳ないですが、このままで(30年間ではななく)30年後になるようです。

http://eow.alc.co.jp/%22years%20after%20the%22/UTF-8/

でも、何がしかの疑問を感じます。のちほどネイティブスピーカーに聞いてみます(ちょっと時間がかかりそうです)。しばらくお待ちください。m(_ _)m



>hadaさん

とんでもないですよ(^^)

2008年
04月06日
02:28
さん

12:

murajpn のコメント:
長文なので、とりあえず、



○ I'll see you in two hours.

× I'll see you after two hours.

○ He came back after a week.

○ How about in 30 years?

× How about after 30 years?



上記5つだけ丸暗記。



昔、"The Day After" という、「核戦争後」の米国をえがいた映画がありました。

「あれっ、after って、前置詞なのに …」と疑問に思ったものですが、

「まぁ、こういう用法もあるってことなんだ」と、あまり深く考えずに覚えたものでした。

2008年
04月06日
02:47
さん

13:

Comtan のコメント:
mouthbird先生、色んなことがクリアになってきてとてもうれしいです。

どうもありがとうございました。

2008年
04月06日
02:48
mouthbirdさん

>murajanさん

"The Day After”は私も見ました。

もちろん、"the day after nuclear war"でないと、本来は、「『核戦争』後」にならないわけです。

ですが、「nuclear war」を書くと生々しい? ないほうがカッコイイ? といった理由で省略されれたのだと思います。

ですから、"The Day After”の after は立派な前置詞なんです。(単に後ろが省略されているだけ)

なお

  ・the day after の" the day" は "30 years"のような「期間」でないですね。

 だから、「The Day After」の意味は 「その日の後」ではありません。

    ⇒after を前置詞扱いにし、

     ⇒⇒「(核戦争)の後の日」という意味になります。

  ・一方、30 years after の"30 years"は「期間」なのです。

 だから「30 years after」の意味は

    ⇒after を副詞扱いにし、

     ⇒⇒「30年後」となります。



>「まぁ、こういう用法もあるってことなんだ」と、あまり深く考えずに覚えたものでした。



いいんじゃないでしょうか? 本人にとって意味が分かれば、前置詞だの副詞だのと、深くは考える必要はないと私は思います。

2008年
04月06日
02:55
mouthbirdさん

>savana.riceさん

とんでもないです。文法的な質問は、私にとってはいわば「えさ」です。喜んでむしゃむしゃ食べます(満腹か病気で食欲不振なければ)

よろしければ今後もどうぞご質問をよろしくお願いいたします。

m(_ _)m



>Contanさん

とんでもないです。(^^)

2008年
04月06日
03:48
alansmitheeさん

お知らせありがとうございました!

日記感動です<(_ _)>

おっしゃる通り単純ではないですね。

こう考えると「later か after」日本語にすると同じ言葉で表現できるけれど、同じ意味なのにどう違うのかと考えるより、違うものとして認識して表現して言ったほうが、理解するには早いような気がしました。

何度も文章なんかを作って慣れないと、とっさには使え分けられないです。

どの国の言葉でもそうでしょうが、ネイティブって不思議。。。だってホントはこんなに奥があるのに、さらっと使っちゃうんですから。。。

2008年
04月06日
04:27
mouthbirdさん

>alansmitheeさん

お待ちしてました。お待たせしました。

日本人が このような問題(later と after)で混乱するのは、日本語だと共に「のちに」という意味になってしまうからだと思います。

ネイティブは最初から違う単語として使っているわけですから、普通は間違えないと思います。

つまり

日本人には同じに見え(「のちに」だから)

英米人には違って見える(「later」と「after」だから)

という具合です。

英語を学ぶ姿勢としては、later の使い方と after の使い方 の2種類をそれぞれ別個に学ぶ、という具合でなければならないのではないでしょうか?

とてもいい素材の紹介、ありがとうございました。m(_ _)m

2008年
04月06日
04:55
alansmitheeさん

お待たせしました<(_ _)>(^.^)v



うんん、どうしても入り口は、日本語に訳すことから始まる私としては、「日本人には同じに見え」「英米人には違って見える」は、混乱のもとですね。

こう言うのを聞くと、英英辞典の必要性とかって感じますね(苦手で使ってないんですけど)

こちらこそ、ホントありがとうございました <(_ _)>

2008年
04月06日
06:53
さん

19:

naokong のコメント:
お久しぶりです~(^-^)/ すごく勉強になりました!
最後までなんとか読破しました・・ 副詞と前置詞しっかり覚えます~

2008年
04月06日
07:58
さん

20:

Marple のコメント:
laterとafterについて詳しくご説明ありがとうごさいます。

簡単そうな言葉ですが、結構奥が深いんですね。

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