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1学期と夏期講習と2学期
皆さんご機嫌いかがでしょうか?
今日は「大学受験英語チャンネル」らしく、受験のお話です。
多くの浪人生は予備校に通っています。また現役生も、予備校に高校に通いながら、放課後には予備校にも通う人がいるでしょう。
今頃から夏期講習が始まります。
今回は、
●「予備校のカリキュラム」の編成方法をお伝えし、
●「夏休み」に「どのように夏期講習などを受けたらよいか」を考えたいと思います。
【1学期-4月~7月編-基礎力養成期】
この頃のやる(やった)内容は「易しいもの」です。
・長文読解
「大学受験英語」といえば「ものすごく長い英語長文を読解させる試験」なのですが、この時期はまだ短い英文なはずです。こんな初期にそんな長い英文を読まされちゃあ、苦手な人は逃げてしまいます。最初はやさしく、かつ、比較的短い英文で「基礎を学習する」のがこの時期の目的です。「英文の読み方」を習う時期です。言ってみれば「こういうこと」を習う時期なわけです。
・文法
予備校(のコース)によっては、文法をしっかり教える予備校があるでしょう。私の通った予備校は、この時期(4~7月)に概ね全部の文法事項を学習するカリキュラムでした。4~7月で全部を詰め込まない予備校であっても、最低「関係詞、不定詞、動名詞、分詞」は詰め込むはずです。英語の苦手な人はここが分かっていないことを、予備校側はよく分かっているからです。(ただし、逆に英語が最初から得意な人は、わざわざ詰め込めなくてもなぜか勉強しなくても出来る部分でもあります)
【夏休み-7月~8月編-復習期】
さて、ここが今回のメインです。
この時期のメインの学習は「復習」でないと本当はいけません。1学期でやってきたことをちゃんと覚えているでしょうか? 大体は覚えていないものです。そこを復習する時期なのです。本当は!
ただ、予備校の立場から考えましょう。予備校側はここは「カキイレドキ」なのです。多種多様な魅力的な講座を用意して、「お客様にたくさんの講座を取ってもらいたい」のです。
例えば↓こんなような名前の講座が目白押しなはずです
「苦手な人でも大丈夫! 速読のコツ!」「文法・語法の完全対策」「必修!会話文の真髄」「ズバリ! ○○大の英語専門対策」
速読に難がある人は速読講座を取りたくなるでしょう。文法に難がある人は文法講座を取りたくなるでしょう。会話文に難がある人は会話文対策講座を取りたくなるでしょう。「○○大(志望校)の対策」を専門でやってくれるなら、それを取りたくなるでしょう。
これは英語だけに限りません。他の科目にも同様な魅力的な名前の講座がポコポコあるはずです。
また予備校側は、現役生や宅浪生にも夏期講習を取ってもらいたいのです。
現役生や宅浪生も「夏期講習ぐらいは予備校に通う」という選択肢を考えている人は大勢いるのです。
現役生や宅浪生はいろいろなタイプがいます。基礎が既に終わっている人、基礎すら全くやっていない人、文法だけ苦手な人、などです。
基礎が終わっている人は、応用的な単科を取りたいだろうし、基礎が入っていない人は基礎的な単科を取りたいでしょう。文法だけ不安がある人は文法だけやりたいでしょう。
そうした「単科」が(例えば)「5日間で集中的に」あるわけです。そういう「都合のいい受け皿」を予備校側は用意するわけです。
ということで、
「魅力的な名前の講座」「都合のよさそうな名前の講座」がたくさんあるわけです。
だからヘタをすると「みんな取りたくなる」と思います。
しかし、お待ちください。夏休みのメインは「1学期の復習」なのです。夏休みにそんなたくさん講座を取ったら1学期の復習をする時間が無くなるはずです。夏期講習の予習だけで時間的に手一杯になります(予習しないで聞き流す、というアホなケースは除く)。
もし、1学期できちっと学習したものがあるなら、それをしっかり復習するのがメインの作業です。
ない人は、夏休みでそういう講習をある程度たくさん受けるのもやむをえないと思いますが、それにしたって、その復習をやらなければならない。その時間はけして多くは無いはずです。
つまり、夏休みは「いかに夏期講習の量を減らすか」がポイントになります。(最初から勉強したくないアホは除きます。ほっておいても少なくしか学習しないでしょうから)
考えてみてください。例えば「文法の完全対策」なんて名前の講座があるとします。期間は5日間です。たった5日の講座を受けるだけで文法が完全になるでしょうか? なりっこないです。それは文法で苦しんだことがある人なら分かるはずです。
「○○大対策」なんて講座があったとしても、それ取ったら対策が万全になるのでしょうか? だったらみんなそれを取ります。やるのはせいぜい「過去問」をテーマ別に絞ってやるくらいなのが目に見えています。「○○大学対策」だったら、実力がちゃんと備わった、冬季・直前講習のほうがいいと思います。
・文法
私の通った予備校は、この時期(9~12月)は文法の問題演習ばかりやらされました。文法の基礎はもう終わってましたから、ひたすら問題演習です。文法が分かっていない人だったらここを「ひたすらカンで解く」という状態になっているはずです。
得意な人でもここでボロボロ間違えることが多いです。先生はここで「それがなぜ間違いか」を解説してくれます。しかし「9月以前で文法をちゃんと学習し終えていないと、この先生の解説内容が分からない」という状態になってしまいます。
例えば、先生が「ここは時を表す副詞節ですね。だからここは未来のことでも未来時制の形にしない」などと解説したとします。ですがここで「副詞節」という意味が分からなかったらどうでしょうか?「どういうときに未来時制にしてはいけないか」がわからないまま授業が進みます。
いかがでしょうか?
夏休みにどう学習したらよいか、見えてきませんか?
しっかり、上手く夏休みに学習できることを祈ります。(-人-)ナムナム…
ではまた来週~♪
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