• ようこそゲストさん!

mouthbirdさんの日記

(SNS全体・外部に公開(Web全体に公開))

2009年
04月01日
13:29 mouthbirdさん

時間に関するエトセトラ(解答編)

こんにちは。旧チャンネルブログの流れを汲む日記の水曜日がやってきました。
今週は問題編です。




今回は「時間に関するエトセトラ」と題したものでした。問題にチャレンジしてくださった皆様、ありがとうございました。m(_ _)m




解答に先駆けて、1つ大事な文法を説明させてください。それは、
時、条件を表す副詞節は未来のことでも現在時制で書く
という文法です。
例(総合英語 Forest p64 より例文を引用)
 × The bird will fly south when winter will come.
 ○ The bird will fly south when winter comes.
冬はまだ来ていませんが、「冬が来たとき」というところに「will」を入れてはいけません。一方、「鳥は南に飛ぶだろう」のほうには will をつけます。
「when SV~」が未来のことを指す場合、will をいれず、現在時制で表します。




よろしいでしょうか?




では解答と解説に行きましょう!(以下(問題も含めて)、参考文献・「[熟語・構文中心]頻出問題わかりすぎる!」 井川治久著 学研)




問題
 次の日本語に合うように、(  )に1つすつ適当な英単語を入れよ。なお「=(イコール)」はほぼ同じ意味を表します。

(1)「豊島区役所までどれくらいかかりますか?」「歩いて10分です」
“How long does it (   ) to go to the Toshima Ward Office?” “It (   ) ten minutes on foot.”




(2)間も無く彼女は舞台に復帰するだろう。
 (   )long she will came back to the stage.
=It will not be long (   ) she (   ) back to the stage.




(3)父が亡くなって10年になる。
 It has been ten years (   ) my father (   ) away.
=It is ten years (   ) my father (   ) away.




(4)父が死んでから10年が過ぎた(※実は(3)と同意)
 Ten years (   )(   )(   )(   ) my father died.
=Ten years (   )(   )(   ) my father died.
=My father (   )(   )(   )(   ) ten years.




(5) 10時になってやっと彼らは出発した。
 It was (   )(   ) 10 o'clock that they started.
=(   )(   )10 o'clock did they start.




(6)もう新しい電子レンジを買ってもよい頃です。
 It is about time we (   ) a new microwave oven.
=It's about time (   )(   ) to buy a new microwave oven.




(7)パーティが終わる頃には、夜が明けていることだろう。
 (   )(   )(   ) the party (   ) over, the day will have broken.


模範解答
(1)「豊島区役所までどれくらいかかりますか?」「歩いて10分です」
“How long does it (take ) to go to the Toshima Ward Office?” “It (takes) ten minutes on foot.”






(2)間も無く彼女は舞台に復帰するだろう。
 (Before)long she will come back to the stage.
=It will not be long (before) she (comes) back to the stage.




(3)父が亡くなって10年になる。
 It has been ten years (since) my father (passed) away.
=It is ten years (since) my father (passed) away.




(4)父が死んでから10年が過ぎた(※実は(3)と同意)
 Ten years (have)(gone)(by)(since) my father died.
=Ten years (have)(passed)(since) my father died.
=My father (has)(been)(dead)(for) ten years.




(5) 10時になってやっと彼らは出発した。
 It was (not)(until) 10 o’clock that they started.
=(Not)(until)10 o’clock did they start.




(6)もう新しい電子レンジを買ってもよい頃です。
 It is about time we (bought) a new microwave oven.
=It’s about time (for)(us) to buy a new microwave oven.




(7)パーティが終わる頃には、夜が明けていることだろう。
 (By)(the)(time) the party (is) over, the day will have broken.




解説
(1)「豊島区役所までどれくらいかかりますか?」「歩いて10分です」
“How long does it (take ) to go to the Toshima Ward Office?” “It (takes) ten minutes on foot.”

これは問題編の例題に近い問題です。「(人が)~するのに【時間】かかる」
 it takes (人)時間+to do ~
これは it が to 以下を指すのです。問題文には(人)が入っていませんが、入る場合もあります。知っていましたか? 実は辞書で take を引くと、ちゃんと説明が書いてあるのですよ。詳しくは辞書などでご確認くださいね。
したがって、答えは、take, takes です。







(2)間も無く彼女は舞台に復帰するだろう。
 (Before)long she will come back to the stage.
=It will not be long (before) she (comes) back to the stage.




実は
・「before long」で、「まもなく」という意味の熟語
・「It is not long before」で「まもなく」という意味の熟語
なんです。こうした熟語は辞書を引けば、ちゃんと書いてあるものです。例えば、ジーニアスなら、before long は long の説明欄のどこかに、it is not long before ならば、before の説明欄のどこかに書いてあります。




2つ注意があります。
・it is not long before は現在時制の形です。
  これが例えば「(未来において)まもなく~だろう」という意味であれば、
   ↓
  it will not be long before
   という形にします。今回の問題は、これになります。
・it will not be long before の直後の「S+V~」は未来のことでも現在時制にします。
 なぜだか分かりますよね? 今回の最初でこう↓解説しました。
 「時、条件を表す副詞節は未来のことでも現在時制で書く
という、文法の所為なのです。
したがって↓
It will not be long (before) she (comes) back to the stage.
 come は comes と現在形にしてあげます。







(3)父が亡くなって10年になる。
 It has been ten years (since) my father (passed) away.
=It is ten years (since) my father (passed) away.




これは、熟語というか、以下の決まりきった形があります。




 It has been +時間A+since+B+「動詞の過去形」+~
=It is 時間A+since+B+「動詞の過去形」+~
 「Bが~して以来Aになる」
※「動詞の過去形」の代わりに「現在完了形」が使われることもある。




これを使うだけでした。
これは「(現在までに)…(の時間)が経過した」という言い回しで覚えたい表現です。







(4)父が死んでから10年が過ぎた(※実は(3)と同意)
 Ten years (have)(gone)(by)(since) my father died.
=Ten years (have)(passed)(since) my father died.
=My father (has)(been)(dead)(for) ten years.




実はこれも熟語というか、以下の決まりきった形があります。




 時間A + have gone by +since + B +「動詞の過去形」
=時間A + have passed +since + B +「動詞の過去形」
 「Bが~して以来Aが過ぎた」




これを使うだけでした。でも3つ目の問題はまだ解けない。
実は、辞書でジーニアスを使っている人は、3つ目の問題は解くことが容易でした。
pass を引くとこのあたりの書き換えのパターンが
↓このように書いてあるのです。
 Five years have passed since she died.(彼女が死んでから5年が過ぎた)
=She has been dead for five years.
これを当てはめればよかったのです。
ちなみに
×She has been died for five years.
×She has died for five years.
です。「for +時間」と使う場合、「have be+形容詞 にしないといけない」ようです。




ところで、
 時間A + have gone by +since + B +「動詞の過去形」
=時間A + have passed +since + B +「動詞の過去形」
ですが
 時間Aが 複数でも
 時間A + has gone by +since + B +「動詞の過去形」
=時間A + has passed +since + B +「動詞の過去形」
と、has にすることが可能です。どうやら、「時間A」を「1つの塊」と捕らえる意識を持つことが可能なようです。(今回調べて分かりました)
したがって
 Ten years (has)(gone)(by)(since) my father died.
=Ten years (has)(passed)(since) my father died.
も正解です。







(5) 10時になってやっと彼らは出発した。
 It was (not)(until) 10 o’clock that they started.
=(Not)(until)10 o’clock did they start.




これも慣用表現です。
 It was not until「A」+ that +SV~
=Not until「A」+「助動詞」+主語+「動詞の原形」~
 「「A」になって初めて~した」
というコテコテの表現があります。これを使うだけです。




気をつけたいのが下のほうの形です。
Not until「A」+「助動詞」+主語+「動詞の原形」~
             ↑この下線部の部分が不気味です。
助動詞といっても、(could や would が使われている場合はそれを移動させればよいのですが、そうではない場合)、<過去時制ならば⇒did>、「現在時制なら⇒do や does」を主語の手前に持ってくるのです。
なぜそうなるか、というとこれは「否定倒置」という文法のルールの所為です。(もっとも今回は否定倒置は説明が長くなるため省略します。今回はこの決まりきった形だけを覚えてもらえればと思います)








(6)もう新しい電子レンジを買ってもよい頃です。
 It is about time we (bought) a new microwave oven.
=It’s about time (for)(us) to buy a new microwave oven.




これも決まりきった形です。
 It is about time (that) +A+「動詞の過去形」+~
=it is about time for +目的格A+to 動詞の原形 +~
 「Aが~するときである」「Aが~してもよい頃である」
という表現なのです。(that)は省略可。




実は
 It is about time (that) +A+「動詞の過去形」+~
は、仮定法の勉強をするときに習う表現の1つです。仮定法を学んだ方はできないといけません。




ここで、プラスアルファ!
実は、同じ意味のさらに別の表現があります




 It is about time (that) +A+(should)+原形動詞
  (should)は省略可。




これは意外に知られていません。ですが、ロイヤル英文法(p560)にはちゃんと説明があります。       
Isn't it time a new refrigerator (should) be bought?
(新しい冷蔵庫を買うべきじゃないの?)
と記載されています。
したがって、
 It is about time we (buy) a new microwave oven.
も正解です。このbuy は、現在形ではなく、原形です。








(7)パーティが終わる頃には、夜が明けていることだろう。
 (By)(the)(time) the party (is) over, the day will have broken.




これも解説としては「決まり文句」です。




 by the time + S V ~ 「SがVすることまでに(は)」




という表現があります。これを当てはめるだけです。辞書や参考書によっては「by the time」を、3語で1つの接続詞(when~みたいなもの)としています。
この表現には1つ注意があります。
  例の↓これです。
時、条件を表す副詞節は未来のことでも現在時制で書く




by the time + S V
           ↑この V が未来の場合でも、現在時制で書くのです。




したがって
 (By)(the)(time) the party (is) over, the day will have broken.
と、動詞は現在時制になっています。







いかがだったでしょうか?




正直、今回はこちらが意図していないご解答が多かったです。なるほど~と思うものもありました。その中には「それもまた正解」と判定できるもありました。お互いに勉強になるなあ、と思います。
詳しくは、問題編の私のコメントをお読みくださいね。
今回もありがとうございました。ではまた来週。





問題編
http://q-eng.com/diary/2180

  • 総アクセス数(1,986)
  • 拍手拍手(0)
  • お気に入りお気に入り(0)

コメント

1番~8番を表示

2009年
04月02日
02:18
さん

1:

Ast のコメント:
こんにちは

今回も新たな熟語を覚えることができて勉強になりました。



それにしても熟語ってたくさんありますね。()´д`()

勉強始めた頃に比べれば文の構造とかがわかってきて、かなり頭に入りやすくはなってきましたが全部覚えるのはなかなかキビしいですね。



今回もどうもありがとうございました。

次回も楽しみにしています。



追記

4/3 1時ごろ

そういえば最近マウスバード先生はかなり多忙なようで、この定期更新も大変なんじゃないでしょうか?

ホントお疲れ様です。m(_ _)m

毎回楽しみにしていますが、無理のないようになさってくださ~い。

2009年
04月02日
04:06
さん

2:

hada のコメント:
コメント&解説ありがとうございました。 (2) で she (come) と書いてしまったのは初心者的なミスだけに非常にくやしい! でも、ついやっちゃうんですよね。 (^^;

今回は、 Not until 10 o’clock did they start. をしっかり覚えよう!

P.S. もし選択肢を作っていただけるなら、使わないダミー選択肢もたっぷりと… (笑)

2009年
04月02日
08:15
さん

3:

kaike のコメント:
マバ先生、解説&各々にまでコメントしてくださりありがとうございました。

熟語や文法の大切さをしみじみ感じました。

しばらくの間、ネット上のトラブルなのか、

このサイトの日記やコメントなどの表示が全くされなかったのですが、

その間、以前にこのコーナーで取り上げていただいたものを、

確認したくなることが度々ありました。

その時にちゃんと印刷してファイルしておけば良かったなあって、

つくづく感じたので、今回のも含めて、少しずつ印刷していくことにしました。

マバ先生の解説、とてもわかりやすく勉強になります。

2009年
04月02日
09:03
さん

4:

yukari0611 のコメント:
丁寧な解説ありがとうございます。

It is about time we buy a new microwave oven.のbuyがshouldの省略で原型になってるんですね。勉強になります!
いつもありがとうございます。

2009年
04月02日
10:49
さん

5:

my5 のコメント:
今回も細かいコメントと解説どうもありがとうございます。

私の回答でお手数お掛けしてしまったようで・・・(・_・;)ネイティブの方にしっかり確認とっていただき、ありがとうございました。参考書のように○と×しかないのとは違って、とても嬉しく、勉強になります。

感覚で乗り切ろうとしてもやはりいけませんね。熟語や文法これかも少しずつ覚えていこうと思います。

次回もよろしくお願いします!

2009年
04月02日
13:45
さん

6:

jas333 のコメント:
おっとっと・・・

今朝、コメントを問題編のほうへ書いてしまいました。

先生、見て下さいね~♪^^



自分の回答だけでなく、皆さんの回答やそれに対する先生の解説もとても勉強になります。

一人で勉強するのはマイペースでできるのでそれなりにいいですが、こうやって皆さんと一緒に考えるのってやっぱり楽しいですね。



それでは、先生、皆様、おやすみなさい。

Good night and have sweet dreams.♪ヾ(@^▽^@)ノ

2009年
04月02日
14:53
さん

7:

yokokun のコメント:
マバ先生 おつかれさまです。
丁寧な解説、1人1人へのお返事コメントもとても参考になります。
模範解答以外の別解答例もわかるからです。
参考になるだけでなく、マバ先生の温かい思いやりが伝わってきて嬉しく思います。

ところで、選択肢はない方が良いと思います。 
hada さん ごめんなさ〜い。(。´・ω・)。´-ω-)ペコッ
もし選択肢をつけるなら、下の方につけて、問題を解く時に目に入らない様にしてほしいです。

How long does it take 〜 ?
It takes 〜 .
これは、私が旅行に行ったら必ず使う日常会話なのですが、これだけ強調されるということは、大学受験時にはまだ、常識レベルではないのかな。

take も多義語ですもんね。以前 leave を取り上げた時のように
take も取り上げてほしい語の一つです。

ではこれからも期待しています。 ☆ありがとうございました☆

2009年
04月03日
00:40
さん

8:

hada のコメント:
@yokokun さん、

問題編には書いていたのですが、選択肢はどうしてもわからない人だけが見るものとして最後のほうにこっそり書くのがいいなあって思っています。 :-)

1番~8番を表示