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mouthbirdさんの日記

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2018年
10月08日
11:29 mouthbirdさん

中堅高校の(今年の)高1の地獄(6)

今までは、英語の学習要素を見てきました。それぞれが難しい、難しくなる、ということを説明してきました。
今日は英語ではなく「少子化」の話です。


まず少子化、少子化、と言いますが、実際どのくらい減っているのかを確認しましょう。
↓こちらをご覧ください「日本の出生率と出生数をグラフ化してみる」
http://www.garbagenews.net/archives/2013423.html

今年は2018年。今年の高1の多くは2002年生まれ。グラフでは分かりにくいですが、2002年の出生数は1,153,855人(総務省)だそうです。団塊の世代(第1次ベビーブーム)から比べたら42,7%、第2次ベビーブーム世代と比べると、55.1%に落ち込んでいます。

今後もこの傾向は変わらないでしょう。出生数だけ見れば昨年(2017年)は946,060人で、さらに減っています。100万人を割っているのです。

つまり生徒の数が減る。クラス数を減らすにせよ限界がある。つまり「高校の総数」が減るのです。
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/047/si...
↑これによれば、ピーク時(平成2年)の日本の高校は5518校あったようです。
現在(2018年)は↓
https://data.gakkou.net/kh29_a01/
4907校です。ピーク時と比べると約11%の高校がなくなってしまったのです。日本にある高校のうち10校に1校はすでになくなってしまっているのです。今後もどんどん減ることが予想されます。人気のない高校はなくなってしまう(廃校になる)のです。

人気を出すために、多くの学校が考える一つの方策は「大学進学実績を上げる」ことです。大学進学実績が高い高校ほど人気がある傾向があるからです。

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ここで大きな問題が生じます。
「学力的な無理が生じる」
のです。

・高校に入りやすくなっている。
少子化によって子供の数が少ない。高校側は高校を廃校にしたくない。とすれば、高校は入学者を増やしたい。
つまり、「多少学力が劣っても、入学させてしまう」という傾向がここに生まれるのです。たいして学力がないのに、それなりの高校に入ってしまうことがあるのです。
 例えば私の甥。彼は自分の名前すら漢字で満足に書けないぐらいの人物でした。
 https://twitter.com/mouthbird/status/736475328168611840
が、去年志望校に入ってしまったのです。実は高校受験時「合格者数と志望者数が同じだった」のです。入学後、私が英語のテキストを見て驚きました。「甥ができるようなレベルの英文じゃない。甥には難しすぎる」

 たぶん、かつてのその高校ならばこのレベルの英文でもできた生徒が大勢いたのでしょう。しかし少なくとも今の甥ではまともにできるレベルではない。それでも教科書は変えられない。だからこの教科書で英語を勉強するしかなかったです。

 で、どうなったか?

 英語は私が教えた甲斐もあったか、赤点では免れたようです。しかし他の科目はボロボロ。出席日数も足りず、結果的に「甥はその高校を追い出され」ました。今は通信制の高校に入りなおして高2という扱いになっています。
 この件に関していえば「甥のほうが悪い」とは思います。でも、高校側も「甥みたいな明らかについていけそうもない受験者を入学させるのも問題」と思います。

 以上が甥のケースでした。でも甥のこのケースはまだましと言えます。大体、甥は現在高2。この話のテーマは現在の高1です。それについては、来週またお伝えします。

 金曜日の夜11時からはいつものニコ生英文法講義です。次回は来週の月曜日です。

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