ここで「大学入試共通テスト」の現状を見てみましょう。はっきり言ってまだ「完全に決定」しているわけではないのです。
河合塾のまとめを紹介します。
https://www.keinet.ne.jp/dnj/20/20kaisetsu_02.html
上のほうにそのタイムスケジュールがあります。プレテストを行いながら、微修正していくようです。
そして英語だけがなぜか「切り離されて」います。別個に「民間の資格・検定試験を活用する」ということになっています。
そして
【高校3年生以降の4月~12月の間に受検した2回までの資格・検定試験の結果が大学に提供されます。成績結果は、受検生が資格・検定試験受検の際に、大学入試センターからあらかじめ個人ごとに発行されたIDを記載することにより、試験実施主体から大学入試センターへと成績が送付され、さらに大学入試センターから大学へと提供される仕組みです。】
とあります。つまり「国公立大学志望者は高3の4月から12月の間に英語の民間試験を2つ以上受ける」ということになります。
ただ、念のため書くと
(英語は2020年度から2023年度までは大学入試センターが作問し共通テストとして実施する試験と、民間の資格・検定試験の両方が用意され、各大学はいずれかまたは双方を利用できます)
とあります。
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とりあえず2つの懸念点をあげます。
1・今までだったら、センター試験(1月)にピークを持ってきた。しかしこれが早まる。少なくとも最後に受けられる試験が12月だから、どんなに遅くてもピークが1カ月は早まる(1月が12月になる)。しかも2つ以上受けなければならない。試験によってはかなり高額な受験料のものもある。
2・合否判定が難しい。各種の異なった民間試験を併用するため、統一基準が曖昧。(大学によっては出願スコアを設定するケースもある)英語の評価点(偏差値)を予備校などの受験機関が判定しずらく、受験生にとっても志望校選びが難しくなる。
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これらを見てどうお感じなるでしょうか? はっきり言ってよくわからない、と思われるかもしれません。
確実なことを書きましょう
・高3時に2回以上の英語のテストを受ける
・そのテストは今までよりも難しい(単語レベルも上がり、ライティングやスピーキングも加わる)
この2つです。この2つが「今の高1からいきなり始まる」のです。
そして、前回書いたように、「少子化により今までよりも平均レベルで実力が下がっている高校1年生」がたくさんいるわけです。
ようするに
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「少子化により今までよりも実力が下がっている高校1年生」が「今までより難しい試験を年に2回も受ける」のです。
そして、高校側は「生き残りのために進学実績を上げよう」とする。
こうなるとどうなるのか?
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高校は生徒の実力に合わない内容を生徒にやらせる。
ということになりやすいのです。
うーん、、、高校1年生の現状の説明をする予定でしたが、あまりそうはならなかったでですね。ごめんなさい。次回こそ、もう少し具体的に今の高校1年生の現状をお伝えします。
金曜日の夜11時からはいつものニコ生英文法講義です。次回は来週の
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