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mouthbirdさんの日記

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2009年
09月28日
23:07 mouthbirdさん

9月まで結果は出ないよ

私のある1人の生徒の例を紹介したい。彼は現在高校3年生の受験生である。smart.fmの登録者の1人でもある。

彼はかなり英語ができない。「偏差値で言えば40もないくらい」であった。少なくとも今年の4月の時点の模試では。




彼が私にsmart.fmのメッセージを通じて連絡してくれたのは今年の2月であった。相談内容は「文法を仕上げたいのですがどうしたらよいでしょう?」というもの。彼は春休み中までに文法を終わらせたいようであった。




最初に私が彼に言ったせりふは




・「どんなに頑張っても春休み中に文法を仕上げるのは不可能だよ」




であった。得意な人でもそんなに早く仕上げることはできない。まして英語が苦手な彼である。彼にとって厳しい意見かもしれないが、私は遠慮なく自分の意見を言った。




すると彼は「どれくらい時間がかかりますか?」と問うてきた。私は「仮に週一回の私の授業を受けるとしたら、上手くいけば4ヶ月。普通は5ヶ月だろう。ただし「これは1回解き終えるだけの時間」だ。実際は「さらに同じ問題集を何度も解きなおさなければならない」よ」と答えた。




彼は「早く終わらせたいのですが」とおっしゃった。私は「では週2回ではどうだ? 上手く行けば2ヶ月、2ヶ月半ぐらいで1回目は終わる計算だ」と答えた。




彼は承諾した。




「3月は週1回、4月からは週2回の授業を行うこと」が決まった。彼は私の有料学習を受けてくれることになった。また文法学習終了後は「英文解釈演習」をすることも決まった。ありがたいことに、彼は私を受験用の先生に選んでくれたのである。




3月に授業を開始する前に、私は彼にこう言った。




・「どんなに早くても7月までは結果が出ないよ。もしかしたら8月に結果が少し出るかもしれない。しかし普通は9月まで結果は出ない。お父さん、お母さんにもそう言っておいてください」
と。




彼は頑張った。ゴールデンウィークを少し過ぎた5月中ごろまでに、こちらが指定した市販の文法教材を1通り終わらせた。およそ3ヶ月かかった計算だ。




私の授業は5月の下旬から「英文解釈」に移った。6月、7月、と英文解釈ばかり行った。その間、彼は少しずつ文法のやり直しを決行していた。単語もsmart.fmで覚えていった。




しかし、模試の結果は相変わらず超低迷状態。偏差値は40台前半と全く変わらない。







8月6日にも模試があった。センター形式の模試。英語筆記は200点満点。




彼は…200点満点で42点であった。100点満点に直せば21点である。8月でも彼は結果が出なかった。







8月中に彼は、
・smart.fmの単語集(センター対策の全て/難関大対策の最後を除く全て)を終わらせた。
・文法の問題集のやり直しを終わらせた。
そして
私の授業では、彼の志望校の長文問題(過去問やセンターの過去問題(英文解釈))を取り上げた。
ついに基礎学習が終わったのだった!




9月。
センターの文法問題対策と、長文対策をかなり念入りに行った。やっとこれができた。
実は、8月までに彼が行った学習、すなわち
・文法をやり直しまで終了
・英文解釈をある程度の量以上終わらせる
・受験単語をある程度以上覚えている




この状態になっていないうちでは、センター向けの「文法対策/英文解釈対策」が全くできなかったのである。




センターの文法問題は意地悪だし、解釈問題は恐ろしく長いうえ、設問は極端に意地悪なのだ。簡単な問題が解けないうちは、センターの問題は太刀打ちなんてできっこない!




8月までに基礎学習を終えた彼に、私は9月になってやっと本格的にセンター対策を叩き込んだ。







9月22日に、センター形式の模試があった。
8月6日の時点で「42点」であった彼の英語筆記の点数はどうなったか…
結果は…







91点




であった。1ヵ月半でおよそ50点の増加である。増加率は216%以上。予測どおり「9月になってやっと結果が出た」のである。なお、8月の模試と9月の模試では難易度が違うはずである。もちろん9月のほうが難しくなっているはずだ。にも関わらず、この増加である。




もっとも、91点ではまだまだ平均以下、偏差値はまだ50に達しないだろう。




しかし、彼にはまだまだのびしろがふんだんにある。私はセンター対策をまだ完全に彼には教えきっていない。まだ30%ぐらいである。30%でこの結果である。彼はまだまだこれから伸びるはずである。




それにしても「彼はこの模試までの半年間、とても良く頑張った」と思う。3月~9月までのおよそ半年間の間、目に見える結果(偏差値、得点)は超低空飛行のままであった。にもかからわずよく我慢できたものだ、と私はとても感心している。たいていの人はここまで我慢できないものである。




文法学習を嫌がる人は「目に見える結果が伴い難いから」ではないか、と私は分析している。


追伸:この生徒は無事に志望校(薬学部)に現役で合格しました!
合格体験記は↓このページの中盤の右側にあります。
http://www.ye-study.com/gakusei.htm

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コメント

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2009年
09月29日
00:29
さん

1:

hada のコメント:
学習結果は階段状に出るものだとわかっていても、努力した結果が出ないことが続くと本当に辛いものです。 現在形で自分が感じていることなので身に染みてきます。 でも、生徒さんがそこを乗り越えられたのは先生への信頼があったからこそに違いありません。 結果が出る瞬間は先生にとっても最高に嬉しい瞬間ですね。 おめでとうございます!

2009年
09月29日
04:45
mouthbirdさん

>hadaさん
ありがとうございます。
まさに「階段上にしか成績は上らない」ですからね。また「階段上でしか上らないのが分かっていても、それを嫌がる人」がいるものです。しかし彼は、嫌がらずによくやったものだと思います。結果が予定通り出てホンマに良かったです。でも彼が合格するまでは気を抜けません。合格という結果が出るようお祈りいただければと思います。

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